見上げる、他愛もない会話

私なんか必要としない会話は進んでいく。
エスカレーターに乗る人を、階段で走って追いかけてるような感覚。
たまに気を使って振られる話題にもユーモアを持って返すことができず、
もしかしてこの場に私がいない方がむしろスムーズなんじゃないかと思っしまう。
それを勘づかれてしまわないよう、わざと気丈に振る舞う自分を客観的に見て情けなくなっていた。
同じ時間を共有しようとする私のエゴはいつまで通用するだろう。

いつか友人に言われた「映えないから写真に写ってほしくない」「お前は冴えないから一緒にいてほしくない」という言葉を思い出す。
私をいつまでも縛り、呪い続けている。
人といると時折、自らの頭の内側から囁いてくる。
瞬間、私は階段を登る足を止めてしまう。

一番嫌なのはそんな言葉にいつまでも苦しめられている自分だ。

My Hair is Bad - 沈黙と陳列 幼少は永遠へ


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