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アホな人間がいちばん怖い。

過去イチ 自分的に背筋が凍ったお話を。

伯父が亡くなったあと なるべくお金をかけずに家を片づけたかったので
私と母とで細かいものや粗大ごみに出せるものは 片づけてしまおうと奮闘したことがありました。
故人は細かい物を集めるのが好きだったので 引き出しの中とかは物凄く面倒くさいことになっております。
その中に木製のチョコレートでも入っていそうな箱がありました。
持ってみるとずっしり重い…。開けてみるとテレビで視る銃弾的な形状の物が詰まっておりました。

重たいし わけわからんしで それは他の家具やらなんやらと一緒に
便利屋さんに引き取ってもらうことにしました。

さて おうちの中もスッキリ片づいて 自宅でホッとひと息ついていると携帯に着信が。
先ほどの便利屋さんです。
「回収した物の中に実弾がありまして…。ひとつばらしてみたところ火薬も詰まっています。返却に伺いますので警察に届けてください。」ですと…。

便利屋さんが実弾たちが詰まった箱を置いて帰られてから 所轄に電話で「家に実弾があるんですけど~」と間抜けな通報をしました。
そしたら鑑識やらバイクのお巡りさんやらパトカーやら集まってきて 近所の人たちの注目の的になってしまいました。

お巡りさんを待つ間 実弾の箱の上に灰皿を置いて一服していた私。
部屋に入って来るなりお巡りさんに「火気厳禁!」と一喝されてしまいました。
なんでも実弾というのは 万が一 火がついちゃった場合に単体でも飛ぶんだそうです。そして軌道がわけわからんので下手すりゃ死ぬし ひと箱相当に引火した場合は爆発すんぞ!と…。

ふだん そんなもん扱わないし 身近にないからしらんがな…なんですけどね。こういうバカが何よりも怖いわけです。
引火しなくてよかったね とは思うものの 本当に暴発だの爆発だのしていたら それこそエライ騒ぎになるところでした。

それから三回くらい事情聴取で警察に呼ばれて同じことを訊かれました。
撃つものはないの? なんで弾だけなの? みたいなことですね。
そもそも私たちのじゃないから知りませんけどなんですけど 結局 三回目の呼び出しの時に どんな銃に使う物かが分かったということでした。
アメリカのライフル用の実弾で どうやら米軍基地があった頃に 伯父がもらったんだか 引き取ったんだかした模様です。
たまにあるんだよね~なんて年配の刑事さんは言ってましたけど…。
ちなみに被疑者死亡で伯父は死後 書類送検されたというオチでしたw

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