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恐くないホラー 乗り物に乗る理由

そういえば最初のころに 幽霊は電車とか車に乗りたがるということを書きました。これは私の個人的な考察なので 違うかもしれませんので予めお断りしておきます。

死んだ後 幽霊と呼ばれる状態でウロウロしている人としない人がいます。
いわゆる成仏しているのか していないのかみたいな話です。
長年 観察してきて気づいたのは 幽霊 というものになる人は死んだ自覚が薄い 死を受け入れていない この2パターンということです。ならない人というのは 死 という避けられないことを受け入れているし ウロウロさまよう理由もないので幽霊という存在にはならないのではないかというのが前提になります。

ここが 乗り物 にこだわる理由かと思います。言ってしまえば肉体というのはないわけで 物理的に移動する概念から解放されれば どこにでも瞬時に行かれるわけです。あまりにも生前の自分にこだわる 死を受け入れないために不自由をしているのでは?というのが私の結論です。
別に乗り物を媒体としているわけではないし ただの移動手段じゃんっていうことです。

なぜ そう結論付けたのかというと 勝手に自分の車に乗りこまれた際に本人は行き先はどこでもいいらしい とりあえず帰りたいというだけ というのを知ったからでした。これが起きたのは当時の愛猫が亡くなって 市営の火葬場で荼毘に付したときでした。火葬場は交通の便が良くないところにあるんですよね。なので車で行きます。
お骨上げをして骨壺を持って駐車場に向かうと 後ろのシートにショートカットの20代くらいの女性が座っていました。
ここでまたムカつくわけです。勝手に乗ってんじゃねえぞ ごらぁ!と。
母ちゃんが一緒だったので話が面倒臭くなるので とりあえず気づかないふりで出発。信号待ちのたびに 降りろや!ああ? とミラー越しにガンを飛ばしてみるものの 彼女は顔を伏せていて私を見ない…。
とりあえずお昼ご飯がまだだったので 家の近くの当時のすかいらーくに寄ることに。
そこでまた激怒です。一緒に降りてくるわけですよ…。

でも そこでちょっと冷静になって ここでお別れすれば良くね?と思い直します。でも 何気に後ろをついてくるんですわ。超絶無視。
お店に入ると 三名様ですか? っていう怪談でありがちな展開に苦笑いです。このスタッフさん 視えてるんだなあと思いながら きっぱり ふたりです と答えても えっ?だって…と ちょっと困った感じに。でも ふたりです で乗り切り無事にお席にご案内いただきました。
ここでまた定番のお冷やが3つ出てくるやつです。
母ちゃん うすうす勘づき始めました。ガン無視のままオーダーをお願いすることにして スタッフさんにふたりの注文をお願いしました。
お席にご案内してくださったスタッフさんです。
あの お連れ様のご注文は? ここでまた ちょっとキレます。
ふたりなので お連れはいません というひと言でスタッフさんはドン引き。母ちゃんもドン引き。あんた なんとかしなさいよになります。

なんとかもかんとかもなりません。当時 そんな必殺技は持っていないのでした。なので どうしたいの?腹減ってんの?と訊いてみたら 帰りたい とかメソメソ泣き始める。じゃあ帰れば?という不毛なやり取りです。
あなたね お葬式したよね?その若さだとご両親とか親族いるよね?じゃあ家に位牌とかあるでしょ?そこに帰ればいいじゃん…。どうやって?というまた不毛な会話。どうもこうもないし あなたの家知らないし もう身体ないから家に帰るって思えば帰れるんじゃないの?知らんけど。
そこで初めて彼女が顔を上げたのですけど えっ?(・ω・) ホントにこんな表情をするわけです。だからさ あなたのご葬儀ってあそこでやったんだよね?じゃあ家族と一緒になんで帰らないわけ?と詰めると沈黙。
これ以上は無意味なので とりあず乗り物がなくても 家に帰るって思えば帰れるよっていう話で終了。無事にご帰宅されたようでした。
ハンバーグを持ってきてくれたスタッフさん ひとり減ったことで またドン引き。なにごともなくお昼をよばれ帰宅して にゃんこにお線香をあげました。

さて 乗り物にこだわる理由は 乗らないと何処にも行かれない思い込みと考えているのは この一件があってからでした。幽霊になってる時点で受け入れが悪い 認めていない もしかしたら不慣れという場合もあるかもです。
火葬場というところには なんでだか幽霊ってたくさんいるんですよね。
これも何度か人様のご葬儀に参列させて頂いて気づいたことですが 生に執着していると身体が欲しいようです。彼らからみたら空いた肉体が日々運ばれてくるので 隙あらば入れるかも!な感じなようです。んなわけねえじゃんって思うのですけどね…。まあ 自分はまだ死んでいないので その執念というのかガッツがどこからくるのか 自分のじゃない身体でもとりあえずいいのかは知らないし できれば火葬場に溜まる人にはならないようにしたいなと思ったりします。

火葬場ってお坊さんもきて炉の前でお経あげたりなんかしてるのに 成仏しないんかい…という なんとも不毛な話でもありました。
まあ 死んでも人間なわけで 思い込みとか勘違いとか不慣れとか まあまあ移動に関してはそんな感じなのではという話でした。
書きながら ものすごく どうでもいい話な気がしたので寝ます。

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