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5体のテディベアを作り終えて

こんにちは。テディベアデザイナーの宮尾です。
5体のテディベアという偏愛プロジェクトを通して感じた事を整理していこうと思います。
(それぞれのテディベアの詳しい解説はこちら)

「5体のテディベア」プロジェクト・・・京都東山五条通り付近のお店に”生息する”テディベアを5体制作するプロジェクト。本プロジェクトはFabCafe Kyotoさんのレジデンスプログラム「COUNTER POINT」(Link)の一環でBEAR KNOTが偏愛を持って遂行しました。 

 そこに”生息する”テディベアとは・・・野生動物が環境に適した地域に生息するように、テディベアもその場所に適したもの(風景・環境・歴史などに沿う)が置かれていて、長く大切にされてほしいという想いから”生息している”と表現しています。


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今まで知らなかった周辺地域のことが知れたこと

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今回のプロジェクトは私がアトリエを構えるあじき路地(京都市東山区山城町)のご近所にあるお店をテーマにすることを事前に決めていました。
といっても私は去年(2020年)の夏にこの地域に移ってきたばかりで、まだあまり周辺事情に詳しくありませんでした。
五条通り付近にはどういうテディベアが生息するのか、デザインをするには地域の人と話すことが必要でした。そのため、とりあえずふらふらと近所を歩き周り自分が好きな場所を探すところから始めました。
結果、Windyさんという珈琲の美味しいお店に出会えたり、テディベアは制作しませんでしたがお気に入りの場所も増えました。
フィールドワークという名目がいいきっかけとなり、それまでよりもぐっとこの地域に馴染めたような気がしています。


以前より更にクマの事を考えて歩くようになったこと

散策しているときは、道端でも公園でもどこでもテディベアが居る想像をしながら歩いていました。
これがまた楽しく、今までアトリエや自分のプライベートエリアの中だけで生み出していたのとは違って、風景やその場所にいる人々の様子といった外の情報を取り込んでイメージを膨らませることは私にとって新鮮な事でした。
5体の制作が終わった今は、いろんな場面からテディベアの生息地を探す癖がついています。


プロジェクトを進めていて知ったテディベアの認知度

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フィールドワークに加えて、地域の方とお話をするためにFabCafe Kyotoさんで制作実演も行いました。
プロジェクトやテディベアの説明をする機会が多くあった中で発見したことは、世間一般には”テディベア”という存在がふわっとしか認知されていないということでした。

テディベアという名称は誰でも知っていて、クマのぬいぐるみを想像されると思います。が、質問に多かったのは「テディベアの定義ってなに?」「名前の由来は?」でした。
その次に、私の作っているテディベアを見たり触ったりしてもらうことで「思ったよりガッチリしている!」「手足動くんだ!」という反応をいただくことが多くありました。
テディベア→クマのぬいぐるみ→ぬいぐるみというと、ゲームセンターや雑貨店などに置かれているふわふわな量産型、というイメージになっているということに、テディベアが生活の一部になっている私は気づいていなかったのです。
 その後はテディベアの魅力をもっと知ってもらいたいと思うようになりました。


人と関わらないと出来なかったテディベア

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計画段階から”人からインスピレーションをもらってデザインをする”と決めていましたが、初めての試みだったのでどういう風に作っていけばいいのか、どういう風に人とお話をすればいいのかわかりませんでした。
誘導するようにして欲しい答えを聞き出す事はやりたくないと思っていたので、ただ世間話やテディベア愛ばかりを語るようにしていました。
そうしていくうちに私自身がその場所(人)に少しずつ馴染むことができてきて、その過程で私がお店を利用するタイミングが違えば出会えなかったエピソードがあったり、自然とそこに生息していそうなテディベア像がつかめるようになっていきました。

お店全体のコンセプトを取り入れたそこの象徴になるテディベアと、人と関わることで生まれる”その場所に生息する”テディベアは違うものになるのです。


展示に来てくださった方々、ありがとうございました

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まず、興味を持ってくださることがとても嬉しいです。特に「癒されました」という言葉は私のクマにとって最上級の褒め言葉で、作っていてよかったなぁと思う瞬間です。
私はテディベア制作ができれば満足なのですが、やはり形に残る物を作る以上、何か意味を持つものになると更にやりがいを感じます。
見て触って、分かりやすいものが感情移入しやすいと思っているので、自分以外の人の反応はいつも楽しみです。


5体のテディベアたちの今後

Fabcafe Kyotoさんでの展示を無事に終え、様々な方に5体のテディベアを見ていただくことができました。
テディベアデザインの自由度を少しでも知ってもらえる機会になっていれば嬉しく思います。
5体のテディベアはそれぞれの生息地に置かれることになるので、ぜひ各地で実際に居るところを見ていただいて、「あ、いるいる馴染んでる」と思っていただければこのプロジェクトは大成功です。

今後も、テディベアをより身近なものに感じてもらう為・京都中といわず世界中をテディベアだらけにする為、様々な場所に生息するテディベアを制作していきます。


スーパーフルカスタムオーダーメイド

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今回行ったこの制作方法を「スーパーフルカスタムオーダーメイド」と名付け、お店や職場に置くテディベアや、プレゼントにしたいテディベア、ご自分の相方のようなテディベアなどなど、自由なオーダーを承ります。
遠方の場合は滞在型もやりたいのですが、このご時勢なのでまずはオンラインでのご相談をお願い致します。

”あなたのそばに生息するテディベア”
長く大切にしたいと思える、特別な一体を制作します。

ご相談はこちらへ、お気軽にご連絡くださいませ!
bearknot.kyoto@gmail.com





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