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【実録】緑の沼に住むオンナの沼落ち 〜J子の場合〜

*プロローグ
この手記はある日うっかり名古屋の町おこしお兄さんこと「BOYSANDMEN(ボイメン)」の沼に足を滑らせ、音速で緑の沼に自ら入水してしまったオンナJ子の沼落ち回顧録である。ただのノンフィクション(若干記憶が曖昧ではあるがw)であるため、素敵な読み物を期待して頂いた方は申し訳ありませんが、そっとこのブログを閉じ、静かに明日を待って頂きたい…(笑)


「イオンにいるグループ」
「そう、あれは暑かった2年前の夏…」少しずつ思い出すようにゆっくりとJ子は話し出した。その頃巷で話題になりつつあったひとつの動画アプリ。我が家の娘達が興味深々で見せてほしいと頼んでくるので、渋々アプリをDLし覗いてみた。色んな人の色んな動画が流れてくる中、ふと目に止まった動画が。あれ⁉︎この子なんか見たことある!ってか、ボイメンじゃん。ふーん、ボイメンってこんな事してるんだ…
名古屋に住んでいると、この名前は一度は聞いたことある人は多い。何をやってるのか、グループは何人なのかは知らなくても。当時の私の中での彼らはズバリ「イオンで何かやってるご当地タレント」。最寄りのイオンで時々見かけたからだ。(のちにそのイオンでコラボイベをやってたことなどがありボイメンの痕跡が至るところにあったことからだと知る…)しっかり顔なぞ見たことなかったけど思ったより爽やかな感じじゃん。結構面白い事もできるんじゃん。ってか、ナゴヤドームでライブやるってまじ⁉︎出来んの⁈そんなにファンおるん⁈(失礼)そんな事がどんどん湧き上がってきた。その頃の私といえば、娘2人が小学校に上がりほっとひと息ついたところで、はて!?私これからどーしようかと考え、10年振りに仕事を始めたばかり。しかし10年間社会と離れた所にいたツケは重くのしかかり、社会人として全く使いものにならない日々に心折れそうになっていた。そんな日々の中でふと見た動画。めちゃくちゃ楽しそうなでもちょっとアホっぽい動画にクスっとして心がなごんだ。ボイメンで検索だって。ボイメンってドームでライブするほど歌出してんの??気づいたら「ボイメンで検索」していた。

「全裸MV」
とりあえずその頃の最新曲が「炎天下奪取」。
YouTubeでMVを観た時の衝撃は忘れられない…
アイドルグループ(そん時はそう思っていた)なのに全裸じゃん!!何なら半ケツじゃん!!桶で隠してるけど、ピクピク動くとかもうこんなん日が昇ってるうちに観てもいいやつなん!?って頭ん中が大混乱したことは覚えてる。中でも落ちサビ前の間奏部分でどちゃクソ男前が全裸で振り向きザマにウインクを投げ掛けたシーンに腰が砕けた…(のちに彼がボイメンの顔面担当だと知る…)
そこからまるで思春期の男子がちょっとエッチな動画をコソコソ見るかの如く、このMVを繰り返し見るワケだがはたと気付く。映像ばっかりみてたけど、歌詞良くないか??暑苦しいしめちゃくちゃクサい台詞もあるけど、もうなんか一周回ってグッとくる!あと、みんなめっちゃ動くじゃん!がむしゃら過ぎん??どーなってんの!?何これ!?でも不思議と心にすっと入ってくる。慣れない新生活の中、疲れた時に甘いモノを食べた時のようなふっと心が柔らかくなる感覚に近かったのかもしれない。とにかくひとしきり全裸MVを堪能した私は貪るように次々と彼らの曲を聞くようになっていくのだ。

「トークセンス」
どんどん彼らの曲を聞き始めるのと同時に彼らが毎週生放送でやっているCBCラジオ「栄第七学園男組」を聞き始めた。ラジオなんて聞くのいつ振りなんだろう。彼ら、めちゃくちゃフツーにどんな事でも話しちゃうんだ。これがまさに彼らの歌詞「NGなしの生き様」なのか⁈フツーのその辺にいる男子じゃん。男子のわちゃわちゃ感に触れるの久しぶりだし新鮮だわ!!ラジオのタイトル通り男子校の教室の休み時間のスクールカースト最上位層男子やちょっと陰キャな男子の会話を盗み聞きするような気分になれるこのラジオで、気になる声を発見をする。ちょっとトーン低めでフワッとした柔らかい声。グイグイ来る訳ではないけど、MCもしっかりとこなす。言っていることはちょっと斜に構えた感じでクールなようでいて時々「んだぁぁぁぁあ」とか荒ぶる感じ。わがままのようで周りとのバランスをしっかりとって、ブラックな事を言っているようで人の悪口や誹謗中傷は言わない。このコのトークセンスなんか好きだなぁ。これ誰だ!?テーマカラー緑の吉原雅斗クンっていうんだ…そんな風に思いながら毎週のラジオを聞くようになった。

「堕ちるのは音速」
この頃になるとすっかりBOYSANDMENというグループの虜となっていた。ナゴヤドームのチケット手売り会に参加し無事に初接触も済ませて、もう毎日がボイメン漬けになっていた。(初接触は出会わせてくれたボイメンの広報担当青色の彼に行ったが、この選択も今となっては正解だったなぁとしみじみ思う(笑)本当に楽しくステキな対応をして頂き、親子共々すっかり心掴まれて虜になった。感謝しかない…)ドームに行くなら曲を覚えようと必死で昔の曲を聞き始める毎日。キラキラアイドルソングからゴリゴリのヤンキーソング、何だかよくわからないけど何だか楽しいトンチキソング。ごちゃ混ぜの玉手箱みたいなレパートリーの曲の数々で、ラジオで聴く少し憂いを帯びたそれでいてフワッとしてあの声がやっぱり耳に残る。このコ歌上手くない??そんな中、とある女子大でライブがあることを知り、どうしてもナマで歌っている所を見たくなった。ボイメンの中での年下組ユニット「誠」のライブだった。平日金曜日。娘の塾が終るのが17時半。ライブ開始が19時。明日は学校もないし、いっちょ行ってみるかということで塾帰りの娘を拾ってそのままライブに行くことに。時間ギリギリに到着。とりあえずペンライトを1本購入し着席。数日前に購入したチケットなので、当然最後列。ついに彼らがステージに現れた。え、学ランじゃない!!真っ白な衣装!?え、やだ、カッコいい!!めちゃくちゃカッコいい〜〜〜っ!!!講堂の広いステージを所狭しと歌い踊る彼らは大きくてステージ映えするし、何より途中のMCも面白くて1時間があっという間だった。
その日の記憶は白衣装がカッコ良かったこと、メンバー内ミスターコンテストで前述のMVで全裸でウインクをかましてきた男前が優勝したこと、そして最後客席に降りてファンとハイタッチをしにくるサービスに驚愕したことだけだ。(注:これを書くにあたって事実確認すると実は彼らは最初ちゃんと学ランで登場したのだが、私の中には白衣装しか印象に残っていなかった…)
しかしとにかく初めてナマで彼らのライブを見た私は、興奮冷めやらぬまま帰り道に大好きな炎天下奪取のMVをクルマの中でエンドレスで流しながら、娘達とめっちゃ楽しかったみんなカッコ良かったね。とバカのひとつ覚えのように繰り返し、心の中ではダメだ、なんかもうめっちゃ好きだ、あー早くまたライブに行きたいってブツブツ言っていた。まさに百聞は一見にしかずを体感してしまったのだ。
(ボイメンファンなら周知の事実だが、フィルターを通さない実物の彼らはメディア越しの何千倍もカッコいいのだ…)

「緑の沼の淵に立つ」
あの日以来、初ライブの余韻から抜け出せない私は、ヒマさえあればあの日のライブのことを思い出してニヤニヤしていたと思う。ミスコンで優勝した白紺クンは確かにカッコ良かった。でもライブ中、長い手足をしなやかに動かしながらアツアツキレッキレのはずなのにどこかクールに踊る緑の彼のことばかり思い出す。5人で歌っていてもはっきりと聞き分けられるその柔らかく、でもソロパートではチカラの入ったシャウトも出来るその歌声が聴きたくて堪らない…何よりも歌って踊る彼が本当にカッコ良かった。MVなどで飽きるほど見聞きしたはずなのにどの曲も魂が宿るとはこのことか!?と思う程新鮮で強烈なインパクトがあった。
MC中などは持て余し気味(笑)にさえ見えるその長い手足がライブ中は生き生きと躍動してくる。気づくと目で追ってる自分がいた。またMC中、ラジオを聞く中で感じていたトークセンスの良さを再確認することも出来た。決して自分からドンドン話を進めることはないが、たまに出る的確かつ思わずクスっとしてしまう言葉選びに思わず唸った。あ、このコのセンス、佇まいが本当に好きだわー。そう思った。
一度ナマでライブを浴びた私は早く次のライブが見たくて仕方がなくなっていた。彼らのイベントをチェックしながら、観たい気持ちをMVや過去のライブDVDなどで紛らわせる日々。そんな中、地元テレビ局主催のイベントの開催を知り、当然の如くいそいそと出かけることにした。そしてそこで特典会なるものの存在を知る。当時そのテレビ局でコント番組を持っていた彼らのDVDや番組グッズを買うと金額に応じてメンバーと握手が出来るというものだった。握手!?何それ??芸能人と握手とか出来る世界ってどーなってんの!?ムリムリ!!有り得ない… 可愛い女子達に混ざってこんなおばさんが握手とかトンデモないおこがましい…どんな顔して会えばいいの!?今まで全くこのような界隈に足を踏み入れたことがなかったため、もう頭の中が大混乱で自分がどうしたいのかもわからない…でもでも番組のDVDは欲しい。DVDは買いたいのだ!しかも今日(2018年10月28日)は自分の誕生日前日!DVD買ったら勝手に握手券が付いてきちゃうんだから仕方ないよね…うん仕方ない!と自分への誕生日プレゼントにすることで自分自身を納得させてDVDを購入し、ついに握手券を手に入れてしまった…その日のステージはトリだったため、ライブの前に握手会が始まろうとしていた。
訳も分からず、オドオドとファンらしき(知らない)女子の後を(勝手に)付いていくと、メンバーの名前が書かれたプラカードの前に列がズラッと並んでいた。「吉原雅斗」と書いたプラカードを持った女のコの後ろにおずおずと並ぶと突然そのカードを渡される!!何??何???ドキドキしながら、でもそんなことおくびにも出さないでカードを受け取る。あ、最後尾の人が持って列の最後尾を示すシステムなのね。そんなことを思ったのもつかの間、すぐ後ろに並んだ人から「あ、持ちます」と声を掛けられ、慌ててそそくさと渡す…
しばらくそのままで待っていると、メンバーカラーのTシャツを来た彼らが次々に正面から歩いてきた!わー来たー!!ってかフツーに歩いてコッチにやってきた!!(当たり前)この前居なかったヤンキー5もいる!!みんな背が高く、ホントにスタイルがいい!やだカッコいい!(語彙力が無くて本当に申し訳ない。でも人って本当に凄い場面に遭遇した時の感情ってってこんなものなんだと実感している…)こうして握手会が始まったのだ。
そこからの時間は正直よく覚えていない。中々長い時間並んでいた気もするが、とにかく周りをキョロキョロし何が起こっているのか、みんなどーやっているのかを把握するのに必死だったと思う。どんどん近づいてくる…どうしよう…どうしよう…そして遂に自分の番が!!!!

「そして自ら緑の沼へ」
荷物を足元におき、スタッフさんの合図と共にオドオドと彼の前へ。「…は、初めてまして」うつむいたまま挨拶と共にスっと差し出された細く長い手をそっと握る。想像以上に背が高い!顔ちっさ!カッコいい!!まともに顔が見られない。少し覗きこむようにして彼が言った。「あ!初めてましてなの!?」「はい…」「ありがとう。モフモフじゃん。」「っ!?!?」「今日ライブ見ていく??」「は、はい!そのために来ました!!」「良かった。楽しんでね。」「(頷く)」肩を叩かれ「はい終了です。」
お、お、終わった… スタッフさんに促されヨロヨロとその場を後にして少し離れたところで、とりあえずへたり込んだ。
しゃ、喋った!喋っちゃったー!!ってか、私に話し掛けてくれたの??えーっマジかマジかーー!!これは夢かー!?
あのラジオで毎週聴いているあの声で、私に話し掛けてくれたことの衝撃がジワジワくる。
しかし衝撃はそんなもんだけではなかった。彼は私と話している間、「モフモフ〜」と私の袖のファー部分を見ながらずっとなでなでしながら話していたのだ!!!!えー!!何これ??どーなってんの??えーーっ!!何かめちゃくちゃ可愛いんですけどぉ…… (注1)
冷静に考えると、心ここにあらずだったのでは!?とも思うし、特典会が何たるか多少わかった今となっては適当にあしらわれたのかも…とちょっぴり凹んでもおかしくない状況かもしれない。でも何もわからず初めて接触した私は、その何とも言えない、自由で勝手気ままなセレブんちの猫みたいな(これは偏見ですw)この「袖なでなで」というトリッキーな行為にすっかり心を鷲掴みされてしまったのだ。あの時DVDを買って良かった。袖にモフモフが付いていて良かった。モフモフ袖万歳!! ん?? (笑) とにかくスゴい誕生日プレゼントを貰ってしまった(正確に言うと自ら買ったのだが)なぁと興奮冷めやらぬ私はその興奮のまま、ライブに突入していくのであった。その日のライブはもうもちろん緑の彼しか見てなかった。その日も彼は長い手足をしなやかに動かし、軽やかに歌い踊っていた。私は彼の姿を目で追いながらふとした瞬間に今あのステージで歌い踊っている彼とさっき会話を交わしたんだ…あのマイクを持つ手に触れ握手したんだ…と不思議な気持ちが入り交じって忘れられないライブとなった。これ以降、生活の全てが彼らを中心に周り、彼らのイベントに足繁く通いずっと緑のペンライトを振ることになるのだった…

(注1)どこかの誰かが言っていた「推しを可愛いと思ったら沼」って言葉、是非とも「広辞苑」か何かに載っけて欲しい…

*エピローグ
「かれこれ2年、もう3年目に突入しました。」「私、物欲が凄くて自分にしかお金を使いたくない性格なので、誰かのオタクとかしたことなくて…。それが今じゃ彼と握手するため、写真撮るため、グッズを買うため、ライブ行くため、彼(他人)のために惜しげもなく投資出来るなんて、実は自分が一番驚いているんです。」とフフっと笑うJ子。「え?昔みたいに自分に投資したくないのかって⁇」「緑の彼のトリコなのは間違いないのですが、もう知れば知るほどメンバー全員がカッコよくて可愛くて、もうBOYSANDMENっていうグループが愛おしいんです…」「この歳になってこんなにも誰かを応援したいと思えるこの気持ちがプライスレスなんです♡」
そう言うと深く息を吸い込んで再び静かに緑の沼へと潜っていくJ子であった…

                                                                                 fin.

【ここまで辿り着いて下さった奇特な皆様へwww】

このような駄文を最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました(土下座)。このような素敵な企画に全くもって不向きなオバサンが血迷って(!?)参加してしまったのですが、箸休め的なブログにでもなれればこの上ない喜びですwww 多少の波はあるものの、ずっと楽しく推し事出来ているのは、BOYSANDMENというグループの魅力はもちろん、ボイファミさんの面白さ、優しさが最高だからだと思っております。

これからも一緒に楽しく推し事できますように!!

最後に

吉原雅斗最高!!

吉原雅斗しか勝たん!!

もっともっと世界に見つかれwww!!

                                                                           junko

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