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発見、出発

エウレカ古代ギリシア語: εὕρηκα、英語: Eureka)はギリシャ語に由来する感嘆詞で、何かを発見発明したことを喜ぶときに使われる。古代ギリシアの数学者・発明者であるアルキメデスが叫んだとされる言葉である。

エウレカ-Wikipedia

というわけで去る2023/08/25に 長瀬有花 LIVE "Eureka"@恵比寿LIQUIDROOMに参加しましたのでレポート未満の備忘録を連ねます。思いのままに、思い出したままに乱雑に。

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兎にも角にも圧倒的なライブでした。口癖のように吐く「最高」という言葉とは比にならない意味を持った、文字通りに最高なライブ。語彙力の無さも相まり安っぽい言葉での表現になってしまうのが歯がゆいですが、心の底からそう思ったのでそれ以上にないです。最高でした。

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表現の方向に応じて2次元/3次元の両軸を行き来するように現れる長瀬有花さんですが、ステージの幕が開けると現れるのはいかにも怪しげなバンドメンバーとはっきりとは視認できないステージセット、そしてデジタルな姿の長瀬有花さん。歌はM1"fake news”にはじまりM2"駆ける、止まる”へと続く。既にその世界観に飲まれているその瞬間、次元を曖昧にするようなグリッチノイズが走り、その最中に響く「長瀬有花、ライブ、エウレカ。」の声。暗転とわずかな静寂を経て、自分のいる空間と同じ空間に在る扉を開けて現れる「長瀬有花」。鳴り響く楽器帯の音。一気に、それまで以上に、飲み込まれました。スゴすぎる。この瞬間にこのライブの大きな意味が込められているように感じました。文字通り圧倒された。スゴかったです。本当に。

ライトアップされたステージとメンバー、現れた長瀬さんを見るとロケットを中心とした月面チックなセットと白を基調とした服に目元を覆うシールドサングラスが相まって宇宙を感じさせるものに。ロケットの中を見るとどことなく錆びて廃れたような内装になっており、セットからも長瀬有花さんらしさを感じました。見てて楽しいステージセットもライブならではですね。

そして続くM3”白昼避行”では曲中で「今日の楽しみ方は自由です」「ほかの人と違うことを恐れないで」「あなただけの楽しみ方を長瀬に見せてください」という言葉が挟まり。普段の定期配信なんかで聞ける声とは少し違った、ライブならではの真っ直ぐさを感じさせるトーンの声。これが個人的にものすごく印象的で、救いにすら成り得る言葉でもあるなと感じました。形容するのが難しいのですが、とにかく自分には刺さりました。これもまたこのライブの大きな瞬間だったなと思います。


M5の”近くて、遠くて”やチロルチョコのタイアップとなるM9”むじゃきなきもち”など新曲も惜しみなく披露していき音源への期待も高まりつつ、M10で歌われたのは”アフターユ”。これが個人的に大興奮で、まさかバンドセットの今回のライブで聴けるものだとは思っていなかったのですが、これがもうめちゃくちゃに素敵なライブアレンジで感動。伸びやかな長瀬さんのボーカルも相まって非常に印象的でした。というかどの曲もアレンジが素晴らしすぎる。音源とは違う味わいで聴けるのもライブでこそ。


アフターユに続きM11”やがてクラシック”とM12”異世界うぇあ”。この流れがこれまた自分に刺さりまくりで、普段から繰り返し聴くような好きな曲たちが立て続けに披露されることでニコニコと楽しみながらもほんのり涙腺が緩んだり。追っていたものに手が届く……というと大げさですがそんなニュアンスを味わうような、「ああ自分は今ずっと待ち望んでいたライブに参加しているんだな」という実感がグッと大きくなりました。
”やがてクラシック”では今までステージの中心にいた長瀬さんがバッと前に大きく踏み込んだところも非常に印象的で。「そこにいる」という感覚が大きくなった瞬間でした。


ウッドベースが響くインタールードから始まったのはM13”微熱煙”。泣きました。イントロが鳴った瞬間に自分でもびっくりするくらい鳥肌が立って、そのまま感情が一気にブワっときて号泣しました。本当に大好きな曲で、自分が今ここにいる理由のひとつになっているといっても過言でない曲で、心の底からこのライブに来れたことを噛み締める時間になりました。ステージ上に泡沫のように淡く映し出される光もとても美しく、一生忘れられない光景になるんじゃないかなと。素敵な思い出になる時間でした。


M16の”今日とまだバイバイしたくないの”では大シンガロング大会が開催。これもまたライブならではの一体感を味わえてとても楽しかった。コロナ禍が過ぎて素直に声が出せるようになってよかったと改めて感じたり。「今日とまだバイバイしたくないの」、その場にいた全員が全員同じ事を思っていたと思います。夜が明けて朝が来ても今日のままだったらいいのにね……


これまた大好きな曲M17”オレンジスケール”でまたひとつテンションが上がり。続くM18”プラネタリネア”も印象的で、この曲はレコーディングに苦戦したという旨の発言があったと記憶しているのですが、ライブも終盤で疲れているだろうにそれはもうめちゃくちゃ素敵に歌い上げており。それまでの楽曲も勿論なのですが、ライブでここまで歌えるのは純粋にスゴいと思うほかないし、普段のツイートからもかなりの練習が窺えたので、このステージのために用意してきたものの大きさが改めて伝わってきてまたひとつグッときました。格好いいです。本当に。


新譜が待ち遠しくなる新曲M19”ブランクルームは夢の中”を挟み、最後にM20”ほんの感想”。最後の最後に突き抜けるような一曲、ここ一番に盛り上がって最高のフィニッシュ。楽しくて楽しくてしょうがなかったです。余力残さず駆け抜けるような終わり方で天晴れです。最終的に笑顔になってるのが一番良い。

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MCもほぼ無い、1時間半強で20曲を披露するストロングだつりょくスタイルのステージには感服です。長瀬有花というアーティストがどんな人なのか余すことなく証明するようなライブで、振り返ってみて改めてスゴいなって思いました。

「やっとあなたを見つけました。」……エウレカは、私たちが長瀬有花を、長瀬有花が私たちを同じ次元の同じ空間で、お互いに発見することで完成したのかなと思います。画面も電波も通さずに個として、一対一として同じ空間にいること、それをお互いに認識すること、それがあってようやく存在に今までと違うひとつの意味が生まれるのかなと。「集大成であり出発点」。ライブを経てその言葉の意味を噛み締めています。素晴らしいライブでした。最高。新たな次元で新たな発見をできることを心から楽しみにしています。 GO TO THE NEW DIMENSION。




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以下雑文。

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個人的にリキッドルームは思い出のあるライブハウスで、そこで長瀬有花さんのライブを観ることができて本当に嬉しかったです。ソールドアウトもめでたい。というかリキッドルームのキャパで観れたのスゴいと思う。次にライブあったら数倍の規模がソールドアウト余裕なんじゃないかなと思う内容のライブだった。発見できたことにほんとに感謝です。

自分が長瀬有花さんのことを知ったのが1年と少し前くらいで微熱煙がリリースされる前後くらいだった記憶。たまたまSpotifyでオススメに上がってきたa look frontを聴いて「これはすごい人がいるぞ」となり、その後に微熱煙のMVを観て完全にやられて。何がどうとかでなく単純に大好きな曲で、それを現地で観ることができたのは本当に幸せです。号泣もする。タイミング的にSEEKはリアルタイムでは観てなくて(知らなくて)、2周年企画の有2での再配信で初めて観たのですが、そこでも改めてやられて「いけるとこまでついていく」という気持ちにさせられたのも記憶に新しい。願わくば微熱煙のフィジカルをどうにか手に入れたい。CDって、いいですよね……サブスクで聴いてても好きな人やバンドの欲しい盤てのはフィジカルで買ってしまう。

フィジカルとしてでいえば、今ライブも是非とも映像作品としてどうにか残ってほしいですね。アーカイブがあるだけ嬉しいし、そもそもライブはライブであってその瞬間だからこそ、記憶と思い出にだけ残しておけ…というのもわかる気持ちもあるのでウーーーンとなることもありますが、やっぱり記憶と併せて記録も欲しくなる気持ちは強い。どうにか~

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本当に素敵で素晴らしいライブでした。普段からそこそこライブに行くのでいつもはライブ前のドキドキする感覚ってのもほとんど無いんですが、エウレカはもう1週間前くらいからドキドキが加速して2日前とかはもう寝るのが困難なくらいになってました。前日は1周回って落ち着いてた。現地に入ってスタートするまで何かめちゃくちゃ緊張してた。久しぶりの感覚も味わえて、それも込みで良い思い出です。

またいつか、同じ次元でのライブが観れることを願っております。




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