2022年の夏の思い出

明日から9月で今年の夏も終盤。ヨーロッパ3回目の夏。ドイツの夏は黄金シーズンなので目一杯楽しみたいと気合いを入れて挑んだ夏だった。


まずは夫との旅行を楽しんだ。いつ終わるかわからないドイツ生活、今回が最後になるかもしれないヨーロッパの夏、行きたいところは悔いなく行き尽くそうがモットーなので贅沢に2つのビーチリゾートを楽しんだ。小学生ぶり?に真っ黒に焼けた。
それにしても人って不思議だ。環境がその人の価値観を簡単に変えてしまう。日本では日焼けは美容の敵、シミの原因と大きくうたわれてるので私もなるべく気をつけていた。それなのにガンガン日焼けを楽しんでいるヨーロッパ人をみていると、日焼け対策がどうでもよくなってきて、いつの間にか最低限の予防しかしなくなった。私がそう変わっていった理由は、例え全身シミだらけでも、ビーチでバカンスを楽しんでいる幸せそうなヨーロッパ人をたくさんみてきたからだと思う。本当の幸せってなんなんだろう、もちろんシミはできてほしくないが、肌が美しいから幸せになれるわけではない。幸せの定義はなくて、人それぞれだよなー。と、ビーチで寝転びながらそんなことをぼーっと考えていた。相変わらず周りに左右され、流されてしまう私であったが、新たな考え方や価値観を生み出すことができ、また少し視野が広がったかなと思えている。


それから日本から友達が遊びに来てくれた。2週間、ドイツの家でゆっくり過ごしたりヨーロッパ旅行をしたりした。友達と2週間もずっと一緒にいることが初めてだったので不安もあった。また、アテンドする側だったので責任やプレッシャーも多少はあり、友達が来る前は少し憂鬱に感じる瞬間もあった。なので何事もなく無事終えてほっとしている。そして彼女との一生の素敵な思い出ができた。国外旅行となると英語が必須であり、普段の旅先でのコミュニケーションは夫任せだったので言語の面での不安もあったが、旅行レベルの簡単な英語なら問題なく聞き取って話すことができた。こっちに住んでいると当たり前のことだし私の英語力なんてヨーロッパの底辺である。しかし日本から来た友達からは「すごいね、私何言ってるか一言もわかんなかったよ。」と言ってもらえた。英語の勉強はもうしていないこともあって、ドイツに来て英語力が向上したと思えたことは一度もなかったが、友達にそう言ってもらえて少しは成長したんだなと自信を持つことができた。


あとはこの夏、縁があって日本人コミュニティに所属することになった。海外に来てまで人間関係で悩むことが嫌で今までできるだけ避けてきたが、日中時間を持て余す日々が苦痛でノリと勢いで飛び込んだ。蓋を開けてみれば良い点悪い点、いろいろあって少し苦痛だったり憂鬱に感じたりする時もある。それでも暇よりはマシか、と思えるくらい暇が辛かったので始めてよかったんだとは思う。それに駐在生活の特権である「期間限定」という魔法の言葉を思い出すと尚更前向きに捉えることができる。期間限定なんだからせっかくだし難しいことは考えずにやりたいようにやろう、自分の良いように利用しよう、と思って続けていきたい。そして人との出会い、人と関わることによって自分を成長させてくれると信じてポジティブに取り組めたらなと思っている。この出来事によって、やっぱり人間は心の余裕がなによりも大事だなと思い知らされた。


そんなこんなで2022年の夏が一瞬で終わってしまった。なかなか濃い夏であった。そして私のドイツ生活も早いもので丸2年が経ち、3年目が始まった。3年目、もう何回目の決意だかわからないが、ドイツ語をまたまじめに勉強したい。最近夫の上司の奥様に、「若いって羨ましい。何でもできるし吸収もはやいんだからたくさん勉強して、楽しんでね。」と言われ、ハッとさせられた。可能性は無限だが時間は有限。スマホをいじっている時間があるならドイツ語に費やそうと思えたので、なんでもいいからドイツ語に触れる生活を意識していきたい。