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『渦になる』

どうも、渦です。
今回はきのこ帝国初の全国流通盤アルバム『渦になる』についてレビュー形式で紹介していきたいなと思います。
拙い文章にはなりますが、「好き」が伝わると嬉しいです!

1.「WHIRLPOOL」

まずこのアルバムのトップバッターを飾る1曲目、WHIRLPOOL(ワールプール)。
初めて聴いた時は何かが迫ってくるような期待、そして何度も聴くうちにそれが興奮に変わるようなイントロ。どうやって弾いてんだここ。マジで。

もうのっけからきのこ帝国を代表するシューゲイザーサウンド(マリアナ海溝みたいなリバーブに終わりみたいな歪みを掛け合わせたさいきょうの音)が楽しめる。もう嬉し泣きしちゃう。

イントロで渦に溺れて、繰り返し出てくる『仰いだ空が青すぎて』って歌詞の通り水面に浮かびながら青すぎる空を仰いで、またやってくるシューゲサウンドで溺れて、また仰いで~(以下繰り返し)
これもう実質シューゲサウナですよ。本物と同じくらい整う。そんなイメージの曲です。


2.「退屈しのぎ」

続いて2曲目、退屈しのぎ。
アルバム全体の雰囲気を決定付けると言っても過言ではない1曲目がめちゃくちゃ明るくてスッキリしてるし、2曲目もそんな感じなんだろうな~。と思わせてからのズドーーーン!!!!!!

どんなジェットコースターだとかフリーフォールだとかよりキツい落ち方、落とし方をしてくる。人によっては心してかかるか、聴いててしんどくなったら無理せず飛ばしてほしい。

この曲、イントロと同じフレーズが何回か出てくるんですけど、回を追うごとに音圧が変わっていってるんですよ。感情が乗っていってる感じ。それが歌詞とマッチして見事に世界観を作り上げていっててめちゃくちゃいいんですよね。

あと間奏でしばらくアルペジオが鳴って、そこからギターソロに繋がるところがあって、そこだけは何回聴いても慣れない。心がキュッとなる。
ギターソロも聴いていくうちに悲鳴というか、感情が暴れてどうしようもなくなっている感じが伝わってくる。救いはないのですか~?ってなる。

さっきおすすめしないみたいな言い方したけど、音色(おんしょく)やメロディがとても儚くて綺麗なので一度は聴いてみてください。でも無理だけはなさらず。

3.「スクールフィクション」

続いて3曲目、スクールフィクション。
この曲もなかなか重ためではあるけど退屈しのぎほどではない。情緒のグラフ√←今こんな感じ。

2曲目までシューゲ要素が強めだったのに対して、こちらはギターロック要素強め。でも疾走感の中にしっかりシューゲ要素も散りばめられてる。小さじ1くらい。とてもいい塩梅。

詞としては青春時代や思春期の鬱屈とした日常の中で生きる意味を探していく、といった内容。AメロBメロで今にも倒れてしまいそうなのに、サビでは何も見えないところで必死にもがいてるような、そんな感情が歌声からひしひしと伝わってくる。

歌詞の最後、全力を込めて叫ぶ『生きろ』の言葉。たった3文字、何気なく見たら無責任ささえ感じてしまうのに、曲を通して最後に聴くともう何も言えなくなってしまう。上手く言葉にできないので自分の耳で確かめてほしい。


4.「Girl Meets Number Girl」

続きまして4曲目、Girl Meets Number Girl(ガール・ミーツ・ナンバーガール)。
ここで情緒がV字回復します。ちょっといびつなVだけど。

メロディはスクールフィクションからもう少し明るく、速さもミドルテンポ。3→4と続けて聴くと50mとか全力で走った後にゆっくり走る時みたいな感覚になる。伝わるかな。

流石にもう明るくなるでしょ…と思うけどやっぱりまだちょっと暗い。こちらもスクールフィクションと同じく鬱屈とした青春時代を歌ってる。『壊せ 365日 しらけた通学路 遅れたバスん中 息を殺して』って歌詞からもうどういう生活を送っていたかが窺える。

曲名にもあるナンバーガール。この記事を読んでる皆さんならご存知でしょう。そうです。この前再解散した伝説的バンドです。解散ライブ現地で見たけどいまだに実感湧いてない。

では気を取り直して。
このナンバーガール、曲名にはなってるのに歌詞にバンド名とか出てこない。じゃあどう出てくる のかと。そこで一度「Girl Meets Number Girl」って曲名を和訳して、歌詞を読みながら何度か聴いてみてください。答えが見つかるはずです。めちゃくちゃ上手いこと言ってます。


というわけでここまで『渦になる』から4曲紹介してまいりました。熱量がすごくて申し訳ないです。
字数だけで言えば大学のレポートとして出しても遜色ないくらいになってきたのでここで一旦切ります。5曲目以降のやつは第二弾として追々出します。今決めました。
なのでどうか気長に待っていただけると幸いです。ではまた~

*曲の感想などはすべて個人の主観です。
 温かく見守っていただき
 共感できるところだけ共感していただけたら
 と思います。

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