レバノン杉
古代エジプト文明、メソポタミア文明やエーゲ海交易船で最も重要な役割を果たした木材であるレバノン杉は、今ではレバノン高地にわずかに保護されて残っているだけです。ロンドンの大英博物館のメソポタミア文明ゾーンに、平坦な地域にもレバノン杉がたくさん自生していたことを想像させる石板レリーフがあります。ただその太さからミイラのお棺に使われるような大きなものではなさそうです。今は寒冷なレバノン高地にしか生えないものが、古代には平坦そうなところにあったとすれば当時の気候が今よりはるかに寒冷な気候であったと想像することはできます。地中海交易のシドン、ティルスは重要な積出港として紀元前6世紀ごろまで繁栄した。