夏の海でBBQに物申す
「楽しい」より「正しい」が先に来るのは辞書だけで充分と思っていたが、それはどうやら違っていて、遊びの中にもそれはあると感じている。
題名通り、夏の海でBBQに物申したい。
思考停止していた箇所の思考を少し働かせた結果、僕は夏の海で行うBBQがあんまり好きじゃ無いことに気付いた。もはや嫌いまであるかも。というお話。
先に述べておきたいのだが、野外で肉を焼く行為そのものや、アウトドア全般を真っ向から否定している内容ではなく、
夏の海×BBQという組み合わせのみに限定したお話だという部分をご理解して頂きたい。
そもそも僕も海はメッチャ行きたいし、人並みにお腹も空くから何かは食べたい。
海で行う食事の手段の代表格がBBQである事を疑問に感じているだけである。
くそ暑い中、大掛かりな荷物を運び、
アイツ何もして無いじゃん。を避ける為に、
何かしなくちゃと気を回し、くそ暑い中くそ熱い炭火を焚き、人数が増えれば増えるほど算段のつきにくい肉を準備し、それを焼く。
楽から生まれる楽しいは薄っぺらいし、浅ましいし、傲慢な考え方だ。甘えるんじゃないよ。と、己を律し、この日のイベントのピークを待ち侘びる。
一旦場を離れ戻ったとき、
誰のものかわからなくなる紙皿にタレを入れ、これまたどれが誰のかわからなくなるソッコーでぬるくなる酒やらジュースと共に、
大汗をかきながら肉を食らう。
買い出しの段階からトップスピードで、
数十分前までアレだけ意気込んでたハイテンションなアイツもお皿に肉をよそい召し上がる事2.3ターンでペースが落ち着く。そして海へダイブ。キングオブフードロス爆誕。
炎天下feat.肉
聴いてください、
食中毒のリスク爆上がり待った無し
Aメロ
思った以上に汗はかくがクーラーボックスから地上に出てきた飲み物は、
思っている 700倍のペースでぬるくなり、水分補給が捗らない。
サビ
夏のマジック、幻想に酔いしれる代償にしては過酷さやリスクが割に合っていない。
語り
お互いベストなコンディションで臨めない食事は食べ物側にも失礼じゃないだろうか。
あんまり言うとヤバいやつ認定されそうだが、シンプルに牛豚鳥たちが可哀想だ。
真夏に生まれた、
ハードジャズ演歌パンクロックが脳内再生。
もっとベストな状態で頂いた方が絶対美味いし健康的だと心の中のくぐもった声も聞こえてくるようになる。
自ら体力を削り、比例するように奪われる気力、終わった後の疲労感の主成分は楽しかった代償ではなく、人体へのストレスであることは、火を見るより明らかでは無いだろうか。
下手したらマジでぶっ倒れる。
そんなに言うなら家で冷房効かせて寝てろクソきのこ頭。
いい加減なこと言ってんじゃねえ。
俺、私、昨日それやったんだけど、何が悪いんやしばいたるから出てこいや。
そんな声が聞こえて来ないことも無いが、
僕は海には行きたいし、何かは食べたい。
そこは冒頭から首尾一貫しているし、
そもそもこんな戯言に怒り心頭ならば、
読みはじめた貴方が悪い。
一旦想定されるリスクに対するリスクヘッジをここで投入。はい次。
代替案になるかはわからないが、
冷やし中華やぶっかけうどんの方が僕は嬉しい。ソーメンもあり。
真夏の海に必要なものトップ2は
喉越しとゴーグルだ。
クーラーボックスには少々のフルーツ。
ドリンクは成人なら3口ぐらいで飲み干せそうな小さいヤツが良い。
ロング缶なんて買ってきた奴には後で泣きを見てもらう。
時間内に食べきれず昼休憩に入っても泣きながら給食を食べていたアイツの姿と重なるようだ。
参加者全員のHPゲージがほぼ0のタイミングで行う片付けは億劫だし苦行だ。
片付けの進捗状況が悪すぎて、ちょっと怒ってる人とかその空気感を纏ってる人がいると僕は意外と感受性豊かな方なので、
必要以上に胸がキューっとなる。
思いつく対策として、夜から絶対外せない別の予定が入っている人をメンバーに入れておけば嫌でもその人が片付けを進めてくれる。
とか考えたけど良心が痛んだので無し。
もし、あのタイミングで颯爽と現れて数十分片付けだけに全神経を注ぎ、取り組んでくれる人が居たならば引っ越しバイト程度の日当を払ってあげたいぐらいだ。
今より若い頃は僕も御多分に洩れず、
夏!海!BBQ!最高!イェーイ!
この概念を作り上げたパイオニアに直接会えるなら心からありがとうって言いたいし、強めのハグしてやりてぇ!!!
とか思っていたが今は違う。
便利な世の中故、自分達で不便を乗りこなしながら、楽しい瞬間を構築する過程を嗜むことに何の罪も無いし、僕もそれは大好きだ。
ただ一回立ち止まって、なんなら一歩下がった視点から見直すタイミングなんかがあっても良いのでは?と考える。
人は変わるものだと思う。
むしろ変わり続けたいという想いだけは、ずっと変わらない。
何を言いたいのかまとめると、
僕も歳をとったということで、楽もしたい。
60歳でこの世を去りたいと切に願っている。
人生ほぼ折り返し地点アラサー男性の戯言。
ご清覧いただきあざした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?