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世界の仕組みが変わる?ドイツの地域通貨について

なんだか分かりませんが地域通貨に魅力を感じたので、情報を広めます!

⚠️自分のまとめ用に作ったメモを手直しして公開してます。断定する物ではなくソルトが説得力があると思ったものを採用しています。間違いがあれば積極的に指摘していただけると嬉しいです。非難ではなく批判でお願いします。

〈地域通貨って?〉

ドイツでは現在、資本主義のあり方がそもそも変わる可能性を秘めた「地域通貨」という仕組みが盛り上がりを見せている。

地域通貨とは、1900年ごろシルビオ・ゲゼルが提唱した通貨制度の中に出てくる通貨である。
このドイツで盛り上がりを見せている通貨は「ゲセル通貨」を元に作られており、これについてはゲセルの著書「自然的経済秩序」に詳しく記されている。

ゲセルは、あらゆるものが減価する中で、通貨だけが減価しないために金利が正当化され、ある程度以上の資産家・富裕者が金利生活者としてのらりくらり生きている現状を問題視し、これを解決するためにスタンプ貨幣、具体的には時間が経つにつれて減価していく通貨をゲセルは提案した。

ドイツでは現在、その「スタンプ貨幣」の歴史を元に、新たに2008年から「キームガウア」という地域通貨が盛り上がりを見せている。
キームガウアは現在日本円で約10億円の流通量を誇り、世界で一番地域通貨として成功していると、イギリスのガーディアンなどで紹介されている。

〈キームガウアの基本的なルールは?〉

・この通貨は1ヶ月に1%価値が下がる。
(⚠️本当は3ヶ月に2%。わかりやすくいうために変えている。)
1ヶ月1%なので、1年後は12%下がり、1万円なら8800円になってしまう。
具体的な仕組みは、お札自体に日付が「何月まで」「何月まで」と書いてある。そしてその時期が来たら、そこには減る分のキームガウアを支払ってシールを貼らないと使えない仕組みになっている。

・このキームガウアは、「現金」を「キームガウア」に変えることができる。100円を1キームガウアにするというような感じだ。そこで換金すると、お金の3%がその地域にあるNPOやNGOなどの第三セクター(政府や企業が取りこぼしているような社会貢献に活動している団体)に流れる仕組みになっている

現在このドイツのキームガウア経済圏では、キームガウアだけでしかモノやサービスの取引ができないわけではなく、ユーロで払うか、キームガウアで支払うか選べる仕組みになっている。

お店側も、キームガウアを取り入れた方が商品が売れるため、キームガウアを取り入れる…。そうして規模が拡大しているようだ。

〈どんな成果・効果があるの?〉


持っていると価値が下がっていくので、市場は通貨を貯め込むのではなく、使う方向に向かっていく。
実際ドイツではこの地域通貨を使うことで使う前に比べ3倍〜4倍、お金のまわるスピードが早くなり、これが発行されてから、キームガウアの地域では失業者が0になったのだそう(本当?)。

ちなみに景気というのは、簡単に言うと、お金が回るスピードが早いと景気が良い、遅いと景気が悪いと言われる。

〈キームガウアのポイント①〉


オークンの法則ともいうが、本来、経済が低迷すると失業率が下がり、逆に経済が活発化して好景気になると失業率が上がるという相関関係があることが唱えられている。しかし、この地域通貨は紙幣の流通スピードが早くなるにも関わらず、失業者が0という数字をたたき出している点が注目ポイントの1つだ。

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〈キームガウアのポイント②〉


これまでのゲセル通貨などの地域通貨は、発展するも政府に潰されてきた歴史がある。しかしこのキームガウアは消費税を発行するため、政府も税金が増えて、嬉しい仕組みになっている。

〈キームガウアのポイント③〉


今後グローバル競争の進む日本では、これまでと同じような賃金をもらいたければ、これまで以上にスキルが求められる時代になる。
コンテナ革命が起きた現在、自国の企業は他国で低賃金で働く人が作った安い商品と戦って行かなければならない。
そんな中での地域通貨は、自分たちの決めた通貨の中でお金を回すため、一つのグローバル競争に巻き込まれない対抗策になるかもしれない。

〈キームガウアって誰が始めたの?〉


このキームガウアの創始者は数学者のクリスチャンギャレーさん。元々は高校の数学教師だったのだが、授業中にこの通貨の仕組みならやれるする気がするんだよなぁと話したところ、その時の生徒が何人か興奮を覚えたことで、生徒と先生でやり始めたようだ。最初の5年間は全く進捗がなく、辛い時期もあったそうだが、5年を超えてから一気に広まったとのことだ。

元々クリスチャンギャレーさんが何をしたかったかというと、景気を良くしたかったのではなく、「グローバル化の競争に巻き込まれたくなかった」のだそう。簡単に言うと地域通貨は、地産地消(地域で生産された様々な生産物や資源をその地域で消費すること近い形)に近い形となっている。

〈ドイツ以外では地域通貨はある?〉


日本では約650の地域通貨が存在すると言われているが、減価する地域通貨というものは聞いたことがない。

個人的にも、大阪で2ヶ月で腐る地域通貨を使って(作って)生活している人達を知っているし、西野亮廣の手がける「えんとつ町のプペル」では腐るお金が、話の1つの鍵を握る。

〈デメリットはあるの?〉

デメリットについては、どこでも始められるものではなく、ある程度独立して生活のための供給能力を循環させることができる場所でないと、やり始めることが難しいと言われています。

その他には考えるに、例えば賠償金の請求であったり裁判沙汰になった場合は、地域通貨は基本的に使うことができないと言うことと、健康保険や年金、住民税などの税金も円で支払わなければならないと言うことがあります。

ただ、地域通貨が現金に換金可能であれば対処できそうです。

日本とは違い、高額医療用制度がない国だと急な病気にかかって多額のお金が必要になったときに、地域通貨だと貯金があまりできなかったりそもそもしない人が多い場合があるので対応できないなどが考えられます。

また紙幣の流通スピードが上がると言うことは、モノやサービスの消費が増え、環境に悪影響を及ぼす可能性があります。

ただドイツはヨーロッパの中でも特に環境に対しては気にしている国なので、実際にキームガウアを使っている地域での環境への影響はどの程度のものなのか分かりません。

また実験等が十分されている分野でもないので、急なアクシデントが起こる可能性は高いかもしれません。

ということで、地域通貨でした。

ありがとうございました〜

〈参考〉



http://www.yu-cho-f.jp/wp-content/uploads/2021winter_articles05.pdf

(岡田斗司夫の動画は、正確にはこちらの動画の有料版が参考資料になります。)

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