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最悪だったフォーミュラEの中継・・・

 東京で初開催のフォーミュラEだったのだが・・・結果は、最悪だった。地上波の中継局がフジテレビだったのがダメだった原因だろう。

 フォーミュラEについては、オープンのシーズンから見ていて、騒音もなく排気ガスもないことから、都市部でも開催が可能なフォーミュラレースとして人気がある。

 自動車メーカーもEVに力を入れている時でもあったので、メルセデス・ベンツ、アウディ、BMW、日産、ポルシェなど大手自動車メーカーが参戦した。

 公道で行うレースというのでも注目された。一般のレースで使用されるコースを違って、公道を使うので、舗装のグリップが弱く、90度以上曲がるカーブなどが多く、普通のコースよりは速度が低い。それに、一般のレースコースのようなエスケープゾーンがなくフェンスで囲われているので、抜くポイントがなく、接触も多いレースでもある。

 それだけに車をぶつけても抜くようなアグレッシブな選手が多い。初めての日本での開催というのもあって、期待していたのだが・・・

 中継が本当にダメだった・・・ああ、やっぱりフジテレビはダメだ。

 というのも、必ずあるスターティンググリッドの説明もなかった。これがないと、選手名と車がわからない。車もチームごとに色が違うのだが、説明がなかった。これがないと、走っている車がどのチームで誰なのか?わからない。

 そんな状態で、ずっと見させられた・・・アタックモードの解説もあんまりなかった。このアタックモードは、アタックモードを使用するゾーンに入ることで、4分間出力が向上する。しかし、アタックモードを使用するゾーンが通常のコースラインから外れているので、アタックモードを使うと、順位を下げる結果になる。

 順位を下げると抜く場所がないコースでは、出力が上がっても抜けない状態が続く。このアタックモードは、2回使うことが規定されている。

 アタックモードをいつ使うのか?というのが戦略上の大きなポイントだ。レース中に選手の説明もとくになかった。選手についても、ニック・キャシディ選手は、日本のスーパーGTやスーパーフォーミュラで活躍した選手で、2019年からフォーミュラEに参戦している。

 2023年までフォーミュラEに参戦していたアンドレ・ロッテラー選手も、日本で活躍した選手で、フォーミュラE参戦で日本から離れたのだが、日本では有名な選手だった。残念な事に、日本初開催のシーズンにフォーミュラEに参戦していなかった。

 こういったバックグランドの情報が一切なく、レースのポジションだけ言われても、全く面白くなかった。

 日本で初めて開催されるだけに、フォーミュラEに詳しくない人でも楽しめる放送ではなかった。

 電気自動車のレースの違いは、バッテリー残量がなくなれば車が止まってリタイヤになるというのが大きい。トップを走っていても、バッテリーがなくなれば、ポイントも0だ。トップを走っていると、一番空気抵抗を受けるので、バッテリーの減りが早い。バッテリーをセーブしながら早く走るというのが重要なポイントだ。あえて、2位で走って、残り1、2週で余力のあるバッテリーで抜くという戦力も多用される。

 電気自動車の場合は、アクセルを抜くと充電される。だから、コーナーギリギリまで加速するのではなく、手前でアクセルを抜いて惰性で進みながら充電して、バッテリーを温存する走り方が重要だ。

 コーナーが連続するような場所では、あえて早めにアクセルを抜いてセーブするという技術も大事だ。

 1位を走っていたオリバー・ローランドが、終盤にペースダウンしたのも、バッテリーが持たないと判断したからだ。フォーミュラEは、このバッテリーの残量管理が重要だ。

 国際映像では違った視点で見れたのだろう。ドライバー視点のカメラ映像などが国際映像は多く使われる。そっちのほうが迫力がある。

 どちらにしても、残念な中継だった。レースは、車が同じところをグルグル回っているだけに、どういう戦略があって、どういう勝負をしているのか?を説明しないと、本当につまらない。何度もいうけど、本当に残念だった。

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