見出し画像

「当たり前の日常」を支えるエンジニアになるための、スタートアップへの挑戦

新年あけましておめでとうございます。
2024年1月1日からResilireにエンジニアとして入社致しました西田です。
まず初めに、元日から発生した能登半島沖地震で被害に遭われた方々に、心からお見舞い申し上げます。一日も早いご復興を心からお祈り致します。弊社も出来る限りのことで支援させて頂ければと思います。

本記事ではResilireの魅力や4人目のエンジニアとして入った経緯について心を込めて書かせて頂ければ幸いです。

【プロフィール】
2013年に早稲田大学社会学部卒業後、株式会社ナンバーワンソリューションズにエンジニア職で⼊社。客先常駐にて、大手製造業のEDIシステムの刷新プロジェクト推進、飲食店向け口コミサイトのDevOpsを経て、2019年8月ANDPADにジョインし、ANDPAD受発注の立ち上げから成長を牽引。ANDPAD受発注テックリードを経て、2024年1月より株式会社Resilireに入社。

Resilireについて

Resilireという会社は、サプライチェーンのリスクマネジメントを管理出来るプロダクトを運営している事業会社です。これを最初に聞いた時に「ん?何それ?w」という感じでした。私の周りの人も同じ反応です。恐らくこれをお読みの皆様もそうだと思います。全く肌感がない状態でした。
でも今ではこれって、意外と身近なんじゃないかなと思っています。少しだけ、私の言葉で説明させてもらえればと思います。

Resilireは、災害などの不測の事態が発生した際にそれをいち早くバイヤー(メーカー)とサプライヤー(調達先)で連絡を取り合って調達調整をすることを補助するツールです。ResilireがSNSや気象庁の公開している情報から災害が発生したことを検知し、各サプライヤーにアンケートを送ります。バイヤーはResilire上で把握したサプライヤーの状況に応じて、調達先や調達ルートを切り替えて取引することができます。また、サプライヤーも二次、三次となってくるとブラックボックス化されていて不透明ですが、Resilireを導入することでそれをツリー形式で簡単に可視化して、有事の際に対応しやすくすることができます。

これだけだと「そんなことで何の意味があるんだ?」と思う方も多いと思いますし、私もそうでしたが、これを子育てに置き換えてみると見方が変わりました。
例えば、仕事をしている時に子供が熱を出したら保育園や幼稚園から電話がかかってきます。その「子供が熱を出した」というインシデント情報を元に仕事を切り上げて子供を迎えに行きます。ここでもし仮に、保育園や幼稚園から電話がなかなかかかって来なかったらどうでしょうか?大切な子供の安否を考えると、恐ろしいですよね。さらに言えば、切り上げたい仕事が緊急で仕上げる必要があるものだったらどうでしょうか?納期通りに仕上げられないことで信頼関係などにも発展し、副次的な問題が発生します。子供のお迎えという緊急対応をするために、誰かに自分の持っている仕事をお願いするとか、ステークホルダーへの状況報告とスケジュール調整をするとか、こういったNext Actionは出来るだけ早い方が良いはずです。
インシデント情報をなるべく早くキャッチして、Next Actionをいかに早く置けるかは、子育てプロジェクトをスムーズに運営していく上でとても大事なことです。

私はエンジニアなので、例えばプロダクト開発についても同じように置き換えて考えることができます。リリース作業直前に、「CPUの利用率が90%に張り付いている」などシステムアラートが来ることがあります。仕方なしにリリース作業を中断して障害対策モードに入って作業をするわけですが、リリースが遅れれば全体のプロジェクト進行に影響が出て、最悪の場合は顧客調整が必要になります。システムアラートの対応をやっている時に「障害復旧はいつですか?リリース予定だった機能はどうしますか?」という質問がきたら、込み上げる気持ちを伏せて最初の人に回答しますよね。ただそれが続けて、PdMやPOや営業やサポートやお客様など多くの人から同じ内容で質問がきたらどうでしょうか?障害対応しながら関係各所へ説明して回ることは大変な労力です。一元管理されている場所で回答することで完結出来ることは、インシデントの対応に注力するためにとても大事なことですし、ステークホルダーにとってもNext Actionの設計をするために大事なことです。ついでの例ではありますが、AWSは障害になったときにhttps://health.aws.amazon.com/health/status のページでダウンしているシステムの状況が一覧で出ていると思います。これがあるのとないのとでは、コミュニケーションコストがまるで違うかなと思います。これと同じと言えると思います。

Resilireの目指す世界

 Resilireは、災害などの不測の事態が発生した際にそれをいち早くバイヤー(メーカー)とサプライヤー(調達先)で連絡を取り合って調達調整をすることを補助するツールと説明しました。これを実現するためにはサプライチェーンの情報が必要不可欠です。

サプライチェーンの構成する要素の一つは、会社や拠点の取引関係です。

バイヤー
 ↑材料調達
 1次サプライヤー
 ↑材料調達
2次サプライヤー

となっていたとして、2次サプライヤーが生産が止まれば、依存的に1次サプライヤーの生産も止まります。1次サプライヤーの生産が止まれば、バイヤーの調達が止まり生産が止まります。在庫があれば当面の凌ぎはできますが、いずれ大損失に繋がることになります。本来的にはバイヤーは直接取引関係にある1次サプライヤーの状況だけでなく、2次サプライヤーの状況まで管理しなければ生産が止まってしまいます。

もう一つは、品目です。加工品を構成する材料のツリー情報が必要で、例えば薬Aを作るためには材料B,Cが必要という情報です。材料Bのサプライヤーの供給を維持することが薬Aの安定供給に繋がります。

他にも企業が生産活動を継続する上で依存している部分はいくつもあります。これらの情報を集めてサプライチェーンを作り、事業継続するための判断材料を提供し、世界の安定的なモノづくりに寄与することがResilireの目指す世界です。

なぜ転職したのか

前職は「ANDPAD」という建築向けのSaaS事業をやっている会社に所属していました。2019年当時、フリーランスだった私は、最も自分のキャリアアップに繋がりそうな案件を探していました(下心丸出しですがw)。ANDPADはtoC/toBどちらの要素もある会社で、お客様へのソリューションが完全にIT一本となっている点が決め手でした。それまでの経歴から「ANDPAD受発注」というサービスのチームに抜擢され、立ち上げをやっておりました。チームといっても最初は二名で、現在弊社にいるエンジニアの彌冨さんと二人の状況でしたw
全くゼロの所から、二人で議論しながら基本設計して、基本設計がある程度終わると、デザイナーの方とフロントエンドエンジニアの方がジョインして、figmaでデモして、プロトタイプが出来て、1stクライアントがサクセスして、セールスが徐々に盛り上がっていって、会社の主力サービスになって各種プロダクトと連携していくという過程をANDPAD受発注と共に経験させて頂きました。

2023年のインボイス制度の施行に伴い、多くのお客様にお約束していた機能開発が一段落したタイミングで自分のキャリアについて考えて見ました。初期のうちは、要求と要件と基本設計を行ったり来たりしながら、当時のTL、CS、PMと相談しながら仕様を決めて、自分で設計から運用までを描いてfrontもbackendも全部機能実装してみたいなフルサイクルエンジニアをやっていました。プロダクトがグロースするにつれて、徐々に自分の役割は変わってきて、リリース戦略立案、基本設計、PRレビュー、チームマネジメント、データ修正運用といった感じに変わってきました。その時々に応じた役目を果たしてきましたし、「チームを運営する」ということは会社組織ではとても大事なので、そういったことを引き続き追求する道もありました。ただしかし、Resilireを知る中で、自分の強みでもある「事業のために開発する」ということに重きを置いてもう一度チャレンジしたいという気持ちが湧いてきたのが転職の大きな理由になります。

ANDPAD時代の盟友の彌冨さんと新たな挑戦へ

最後に

本年元日に発生した能登半島沖地震のように、必要なものが手元に届かなくなる事態は突然やってきます。それが1〜2ヶ月しか持たないのと、1年持つのとでは、全然世界が違うと思います。救える命の数も変わってくるでしょう。それをシステムを使うことで、モノが我々の手元に届く世界を作る時間を長くして、誰かの命を救えるとしたら、それはすごいことです。また、Resilireは、災害以外にもテロ・戦争などの有事、感染症の拡大時など日本の緊急事態の対策判断に影響を与えるシステムで、そういったサービスを提供しているということはこれ以上ない社会貢献だと私は思っています。

私が学生の頃、ピザ屋のバイトで骨折して2ヶ月の間入院したことがありました。その時思ったのは「当たり前の日常って素晴らしい」ということです。普通に外を歩いて散歩できることとか「当たり前の日常」ってそれが失われた時に初めて気付くことができます。前職の時から私の信念として置いているのですが、「当たり前を支えるエンジニアになる」というのが私の信念です。

Resilireでは持続可能な社会の実現に向けて、積極的に仲間を募集しています。少しでも興味があれば、採用情報にアクセスいただき、お気軽にご連絡ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?