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キャンプ時間が長い方がいいのか?


お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

キャンプのはじまり、MLBは?

春季トレーニングは、1886年にシカゴ・ホワイトストッキングスが行ったのが最初とされます。4月の開幕よりある程度前から選手たちを1か所に集めてトレーニングを積ませたらどんな成果が上がるか?と監督が思いつき始めたのが最初で、このシーズン、ホワイトストッキングスは他チームをぶっちぎって独走優勝し、他チームもキャンプをするようになったそうです。近年は実戦重視・試合重視の日程となっており、早期からオープン戦が組まれています。参加選手は事前に自主トレーニングを始め、すぐ試合でプレー可能なコンディションにした上でスプリングトレーニングに合流しています。スプリングトレーニングには、以下の選手たちが参加してメジャーリーグ開幕ロースター入りを争います。チームの40人枠内の選手、傘下マイナーリーグチームに所属する40人枠外の選手のうち、スプリングトレーニングに招待された一部の有望選手、チームのスプリングトレーニングに招待され、一時的にマイナー契約を結んだ(主にベテランの)FA選手が参加し、スプリングトレーニング期間中には随時選手のふるい分けが行なわれ、メンバーから外れた選手は傘下マイナーのチームキャンプに送られます。招待選手として参加していたFA選手は改めてマイナー契約を結んで傘下のマイナーリーグチームに残留するか、再びFAとなるかを選択します。キャンプの集団練習開始時間になるとすぐに連係プレーや紅白試合などが始まるのがMLBキャンプの特徴で、集団で準備運動したり、ランニングしたりすることはありません。

NPBのキャンプは?

日本のプロ野球のキャンプは、1934年に翌年の大リーグ選抜チームとの対戦に備えて編成された全日本チーム(読売ジャイアンツの前身)が10月15日より千葉県習志野市の谷津球場で行った合同練習が最初とされ、春季キャンプは、1946年に読売ジャイアンツが愛媛県松山市にあった旧制松山高校(現・愛媛大学教育学部附属中学校)で、ペナントレースに向けて練習を行ったのが最初といわれます。2月初旬は主に基礎体力作りとしてランニングやストレッチ体操、キャッチボール、ノックなどを中心に行い、体をほぐす。中旬から下旬にかけていよいよ長距離のランニング、守備、投球、打撃のそれぞれでの実践カリキュラムを行い、シートバッティングや紅白戦など試合形式の練習が増えます。MLBのキャンプは集団練習の時間が午前中で終わってしまうことが多く、午前10時から2,3時間というチームがほとんどです。一方で日本では練習時間が長いチームだと午前9時ぐらいから夕方17時ぐらいまで8時間程度練習します。ただしMLBチームはキャンプ地のクラブハウスが開くのは、まだ日も昇らない早朝5時で、5時半くらいにはウエアに着替えて汗を流す選手が出てきます。8時には大半の選手が集まり、各自、全体練習の前に治療や自主トレーニングを行うのです。全体練習は短いですが、個人練習も含めると日本球団並みの練習時間です。

全体練習が長いチームと短いチーム

例えばベイスターズは昨年10時からウォームアップが始まり、全体練習が終わるのが15時過ぎで、そこから特打、個人練習となります。全体練習は5時間程度です。ソフトバンク、巨人、広島、ヤクルトなど全体練習が長いチームは10時から16時、17時ぐらいまで練習しています。ヤクルトがとても長い全体練習をしていた時期があり、10時から19時ぐらい食事の直前まで練習していました。当時のベイスターズはラミレス監督が個人練習を重視していたことで14時前に練習が終わることもあったようで、全体練習の時間が少ないことを問題視するファンもいました。キャンプに参加する全選手の体の出来具合や野球のレベルが一緒であれば、全体練習が長いことで全体のレベルが上がるというメリットがありでしょう。しかし、体の仕上がりに差があったり、選手のレベルに差がある場合、レベルの低い選手に合わせた全体練習だと高いレベルの選手が伸びないし、高いレベルに合わせると低いレベルの選手が故障したりします。またグラウンドが一面しかなかったりすると、打撃練習を1つのグラウンドで3か所バッティングしたりしなくてはいけなくなり、グラウンド内にいる選手に不慮の事故が起きる可能性が高まります。また、シートノックなどが顕著ですが、選手が待っている時間が長くなり、時間の割には練習内容が薄くなるケースもあります。チームの課題によって練習時間に差が出てもおかしくはないですし、個人のレベルを上げるには個人練習の方が効果があるので、全体練習が少なくなっても仕方ないような気がします。

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