高卒選手を取らない選択肢

京山好投

2021年8月27日は京山が7回0点に抑えて好投しました。高卒2年目で6勝あげた京山ですがその後10代から20代に変わり体が出来てくるとしなやかな投球ができなくなり5年目を迎えました。明らかにスピードが増して強いボールが投げられるようになりましたが少し時間が掛かりました。

年齢構成表の落とし穴

近年はドラフト本などでは各チームの年齢構成表が記されていてどのポジションでどの年代が少ないとか多いとかがわかるようになっています。当たり前ですが10代~20歳のゾーンには高卒選手しかいなくて毎年補強しなければここが空欄になります。しかしこのゾーンの選手が一軍の主力というチームはほとんどありません。(オリックスぐらい)高卒選手の育成に6年要してしまうと大卒社会人と変わらない年齢になってしまいます。ベイスターズでいえば細川や京山が牧と同じ年齢です。これを考えると高卒育成より全部大学、社会人の方がいいんじゃないかという割り切りも考え方としてあると思います。特に選手の人数を70人前後で納めるというチーム方針であればその方が合理的です。「将来チームが弱くなる」という意見があるかもしれませんが戦力にならない年齢の選手層が厚いことにあまり合理性がない事実に目を向けないと年齢構成表を埋めることで満足しているだけになってしまいます。

メリットはスカウトの機動力アップ

高校の野球部は全国で3957校あります。部員は役4万4千人います。これら全部をスカウトが見ることはないと思いますが、地方予選などの多くを見る時間を大学や社会人、独立リーグの選手を見る時間に充てるとスカウトの機動力はアップして他球団が見落としている選手を獲得できる確率が高まります。また高野連の縛りがきつくて高校とのパイプ作りが難しい高校野球よりも監督の差配が進路に影響すると言われる大学とのパイプを太くすることができます。逆指名の時代ではないのでパイプを太くするメリットは少ないかもしれませんが、独自の情報源があることでいい選手を獲得できることが可能になります。

ベイスターズの場合

ベイスターズでは大学、社会人の投手の方が確実に活躍します。秋山登、平松政次、野村収、斎藤明夫、遠藤一彦、佐々木主浩、斎藤隆、川村丈夫、木塚敦志、三嶋一輝、山崎康晃、今永昇太・・・と名前が並びます。ただ野手では高卒の松原誠、田代富雄、谷繫元信、石井琢朗、内川聖一というスターもいるので振り切ったスカウティングができるかどうかは微妙なところです。

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