憐れみの賛歌

アイナ・ジ・エンドがKyrieとなり岩井俊二、小林武史のミューズとなる

10月13日公開の映画『キリエのうた』で主演を務めるアイナ・ジ・エンドが、映画監督岩井俊二さん、音楽担当小林武史さんの思うKyrieが憑依したかのように感情を込めて歌う「憐れみの賛歌」。歌うことでしか声を出せないKyrieは、BiSH時代トークはやや苦手な印象だったアイナそのものなのかもしれません。アイナはその分、歌でBiSHを引っ張ってきました。小林武史さんの世界は、コンポーザーとして的確にアーチストを捉えて、最大限いいところを引っ張り出すこと。桑田佳祐さんが「小林武史とこれ以上組むと危険だ」とプロデューサーから外した理由は、「サザンを自分たち以上に知り尽くして、音楽的に引っ張ってくれるから、これ以上小林武史と組んだら、自分たちでコントロールできなくなってしまう。」といういい意味での関係解消でした。アイナはソロとなり、自分の方向性を見極めていく中で、桑田佳祐がソロデビューした時に小林武史と組んで方向性を決めてもらったように、アーチストとしての起爆剤になるかもしれないと思いました。

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