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康晃復活はなるか?

ストレートのキレは戻った

山崎康晃が3月23日の練習時代で3打者連続三振の高騰をしました。外国人選手の来日がコロナ禍で遅れ、今永、東の復帰が夏前ぐらいになりそうという中で前半戦どうしても必要なのが山崎康晃です。2020年の不調からキャンプ以降二軍調整が続いていました。ストレートのキレは戻りつつあり、球速も150km/h前後まで復活しています。後は細かい制球が戻ってくればというところです。カーブやスライダー、カットボール、チェンジアップなど多彩な変化球を交ぜることも試しており、そのためにもストレートの完全復活が求められます。

ツーシーム依存は危険

山崎康晃の代名詞といえばツーシームです。亜大ツーシームと呼ばれるボールは「大学時代に先輩の東浜巨投手(ソフトバンク)からこのツーシームを教わった」と山崎投手本人がテレビなどで紹介したことで名前が広がりました。その後、東浜投手からこのボールを伝授された亜細亜大の後輩である九里亜蓮投手や薮田和樹投手(ともに広島)が活躍したことによって注目されるようになり、亜細亜ボールや亜大ツーシームと呼ばれるようになりました。しかし、東浜投手本人は「シンカーと呼んでいる」とのことで、さらにこのボールを使用しているとされる上記4名の投手はそれぞれ握りやリリースにアレンジを加えているため、軌道がそれぞれ異なり魔球と呼ばれています。この魔球ツーシームは山崎康晃にとってウイニングショットでしたが、近年は多くの審判が山崎康晃のツーシームを見送ればボール判定することから空振りを取らなければ意味をなさないボールとなってしまいました。そのため打者の手元ギリギリまで変化しないように工夫を加えたことで変化前に捉えられて長打を浴びることも増えました。2021年3月23日は変化の少ないシュート系ツーシームを披露しました。審判対策の新しいツーシームも試行錯誤でしょう。2021年の課題はツーシームをあまり使わないで打者を抑えることになりそうです。

康晃の復活はやはりストレート

山崎康晃はマウンドでツーシームを投げたがります。これを捕手がどう抑えるかも重要です。ストレート中心の組み立てとして、ボールになってもいい場面でのみツーシームを使うという展開にしないと今年も厳しい戦いになるでしょう。むしろカットボールでカウント稼ぎながらチェンジアップで打ち取るような投球の方がストレートが戻ってくれば抑える確率はぐっと高くなると思います。

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