走る野球

お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

1980年代ブームだった走る野球

1970年後半から広島カープが走る野球で黄金時代を作りました。この時期、パ・リーグで強かった阪急も福本豊が1972年106盗塁するなど走る野球ができるチームが強いと言われていました。横浜大洋も1985年近藤貞雄監督の下でスーパーカートリオ中心にチームで188盗塁します。1986年も180盗塁。しかし盗塁することが目的になり両年共に4位でした。盗塁は勝つための手段の1つであり、積極的走塁が勝利への近道であるということがよく分かった事例です。

1987年西武VS巨人の日本シリーズが走る野球の醍醐味?

1987年日本シリーズで西武が日本一に王手をかけて迎えた第6戦、西武の守備走塁コーチの伊原春樹は、シリーズ前から把握していた巨人の守備の甘さに乗じて、2回に二塁走者の清原和博を中飛で、8回に一塁走者の辻発彦を中前の単打で、それぞれ一気に本塁に生還させました。2回の清原の走塁は、中堅手・ウォーレン・クロマティの緩慢な送球、中継に入った二塁手・篠塚利夫は清原が既に三塁を回って本塁に向かっているにも関わらず三塁に投げたのです。さらに三塁手・原辰徳は清原が本塁に向かっているにも関わらず三塁ベース上でタッチのそぶりをした後本塁に送球するという、3つのミスが続いた隙を突いたプレーでした。西武の積極走塁ですが、伊原は後の阪神で「暴走を許すコーチ」として非難されました。ベイスターズの青山ヘッドコーチも西武流の積極走塁を三塁コーチャーで選手に命じて、「壊れた信号機」と揶揄されました。積極走塁は暴走と紙一重で失敗を許容できるチームでないと走る野球はできないということがわかります。

ベイスターズはネガティブファンが多いから積極走塁は無理

ベイスターズの場合、積極走塁やギャンブル的要素のあるプレーに対して古いファンの寛容度が低いという問題があります。ネガティブ思考のファンが多いので積極走塁には否定的です。ただし、スタジアムに足繫く通うDeNAになってからのファンはポジティブな人も多いので、ファンが入れ替わっている今、積極走塁の走る野球ができるチームにベイスターズが生まれ変わるチャンスかもしれません。

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