チームが変わる時

監督が変わった

監督が変わった時に起きることは今まで脚光を浴びていなかった選手が起用され活躍しチームを活性化させるということがあります。ラミレス監督は比較的いろんな選手を起用しました。三浦監督は直近が二軍監督だったということで一気に若い選手の抜擢をする可能性があります。ラミレス監督もそこまで若い選手を積極的に起用してはいなかったので、パットン、ロペス、井納、梶谷、藤岡、石川といったベテランが抜けた後に思い切った若手起用があるかもしれません。須藤監督時代にレギュラー格の三塁手清水を放出して石井琢朗を起用し、遊撃手の高橋を控えにして進藤を起用したことが後の優勝に繋がった事例もあります。もちろん監督が変わってダメになる例もあります。古葉監督や森監督といった名将が自分のかつての成功体験を押し付け、自分好みの移籍選手を優遇した時に新しい野球にアジャストできない選手が不満を持ち、チームが分裂するのです。コーチとして実績があった須藤監督、尾花監督といった監督も巨人と横浜の野球の違いに悩み苦労しました。よくチームを変えるには毒薬を注入して組織を破壊しろなんて話もありますが、プレーしているのは人間なので急に新しい人が違う価値観を押し付けてそれを理解するのを待たず自分たちを捨てるという行動をしたらモチベーションが下がります。三浦監督は良くも悪くもベイスターズの長い歴史を体感しています。選手たちのモチベーションを下げずにチームを上昇させる施策を講じてくれるでしょう。

ベテランが抜けた

チームが変わる時のもう1つとしてはベテランが抜けて、その穴をどうにかしなくてはいけないという時です。ベイスターズは1993年に全試合出場していた高木豊をはじめ、屋鋪、山崎、大門といった主力選手を解雇しました。これによって若手が台頭するわけですが、一方でFAで巨人から駒田を獲得してきました。チーム生え抜きのベテランをクビにして巨人から主力を獲得するということでチーム内に不協和音が好くなからず出てしまい98年の優勝まで少し遠回りしてしまいました。ベテランが抜けた時の雰囲気をチームに残った主力は感じ取ります。若手から中堅に差し掛かった佐々木は後にFAで引き留められなかったことも含めて「生え抜きを優遇しない。」と感じ取ったといいます。今回ベテランが抜けたことについては1993年オフのような冷たい印象はありませんが、チーム内に残る選手たちがどのように受け取っているかは今後のチームの覇気に関わってくるでしょう。ベテランが抜ければその穴を若手で埋めるという活力はチームにとって必要です。戦力の力学からすれば、ここに似たタイプの選手を獲得して埋めるべきだというのが正解でしょう。ロペスの穴にボーアとか、梶谷の穴にロッテから清田をトレードで獲得するとかもあるでしょう。ただ比較的レギュラー陣が強固なだけに穴が火山の噴火口のようなエネルギーを発する場所になる可能性があります。三浦監督は二軍でその可能性を感じているはずです。ベテランが抜けた穴をプラスト感じたいです。

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