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萩原本部長が目指すベイスターズ編成

お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

編成部門トップに立ってから初めて萩原本部長がロングインタビューに語る

サンケイスポーツの浜浦記者の素晴らしい取材です。高田GMから三原代表に代わったときは、三原代表がマスメディアでいろいろ語ってくれたことで、高田GMの志を継いだ編成をすることがわかりました。萩原本部長がこれだけ具体的に取材に答えたものは初めてで貴重です。最新のIT技術などを駆使した強化を武器に「世界一の球団」を目指すということに関しては、従前から萩原氏が語っていたことです。東京都立国立高のエースだった萩原氏は慶大からDeNAへインターから入社。2012年のDeNAが球団買収時からベイスターズにいます。チーム統括本部ではIT環境の整備や外部人材の登用などで意識改革を推進し、親会社による補塡が球界の常識だった中、16年には画期的な球団単体での黒字化を実現し、予算が増えることで補強の方針も変化する中で編成トップに立ちました。


選手層を厚くすることに躊躇しない

若手のホープが出てきたらポジションを空けて成長を待つというのが、ベイスターズの伝統でした。高木豊が出てきたら、ベストナインの基内野手を控えにしたり、屋鋪をレギュラーにするために中塚選手を引退させたりしながら、チームの中心選手を作ってきた伝統を壊す改革に萩原本部長は挑みます。遊撃手のレギュラーを狙う森に、中日からセ・リーグで一番守備がうまい遊撃手と言われる京田を獲得しぶつける補強をしました。オースティンがケガで開幕絶望ならソトの入団時のようなアンダギーを獲得して、外国人選手も競争させます。

ITを駆使した野球で世界の頂点を目指す

サッカーW杯で注目されたようなトラッキングシステムや、マウンドで投手が投げたときの力学が分かるフォースプレートなど、欧米の最先端のスポーツチームで効果検証されたものを採り入れ、『ベイスターズが試しているから俺たちも』という世界観を作り上げたいと萩原本部長は語ります。「いいものがあっても、改善に結び付ける引き出しをどれだけ持っているかで差が出る」とも語り、情報工学の修士号を持つスタッフや、解析ツールなどへの理解が深い小杉陽太コーチの登用といったデータ、AIを生かす体制づくりを重視して、『100年先へ、野球をつなごう』を企業メッセージに掲げたのです。

二軍の公式戦も勝ちにこだわる

仁志二軍監督が就任時から「二軍でも勝ちにこだわる」という方針を萩原本部長は後押しします。2022年はコロナ禍や怪我人が多くベイスターズの二軍はボロボロでした。しかし萩原本部長はもっと2軍を1軍のシミュレーションの場として機能させたい。育成は育成の試合、2軍の公式戦は勝ちにこだわる起用をすることで1軍で活躍する機会が増える形にかじを切り始めた初年度」と語り、育成で5人の選手を指名し、二軍の運営も破綻なくできるようにしました。その上で将来的な3軍制導入にも「可能性はゼロではない。それが適正なのか、一部分を育成の場とすべきなのか、トライ・アンド・エラーをしながら考えていく」としています。二軍の4番打者として首位打者争いをした小深田や駒大から入団する大学日本代表の林、身体能力の高い粟飯原に、一軍のレギュラーも狙う知野など豊富な内野陣、長打力のある勝又や梶原に、足のある大橋、村川といった育成の外野手も面白みがあります。投手陣は、一軍の投手陣が疲弊してきた時期に入れ替えられるような先発ローテが組めることが理想です。2年目の小園、徳山、一軍でも先発経験のある阪口などがローテを回しながら、新しい戦力も回して層を厚くするための二軍というのも楽しみです。萩原本部長の強化案がうまくいけば優勝は遠くありません。


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