ベイスターズフロント問題

お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

三原進藤体制

高田GMがいなくなった後のベイスターズフロントは三原代表をトップとして吉田スカウト部長、進藤編成部長のトロイカ体制となりました。吉田スカウト部長が2020年限りで退任し、三原進藤体制になった2021年、変化はドラフトに垣間見られました。高田GM時代から戦力を整えるためにドラフト2~4位ぐらいに必ずとっておきたい選手を確保し、ドラフト上位ではスカウトがランク付けした戦力を上から獲得していくという手法でした。ただここ数年1位入札での抽選を避ける方向性が出てきました。くじで外れた場合を計算してのランク付けがなされているようでした。2021年はドラフトの目玉である市立和歌山小園投手へ入札したあたりは方針に変更があったと思われます。また投手が欲しいとなれば右左関係なくいい投手に向かっていたのが前体制でした。しかし2021年は明らかに不足している右投手を充実させたい、足のスペシャリストを確保したいというのが明白なドラフトでした。今の体制ではスカウトから上がってきた候補を三原代表、進藤編成部長が話し合って順位を付けて指名していく形です。指名候補は両名が実際にグラウンドに足を運び確認して指名に至るわけです。3者体制の時代に比べると決定の過程がシンプルにはなっています。

参考にしていた日本ハムの体制が変わる

ベイスターズのフロント体制は高田GMが2012年にベイスターズGMに就任して以来、日本ハムの体制を参考にして作ったものです。日本ハムは2005年に高田GM、山田スカウト部長、吉村GM補佐の3人の合議制をスタートし、高田氏退任後も山田GM、吉村GMがその体制を守ってきました。中でも阪神のフロントから日本ハムに来た吉村氏はセイバーメトリクスのデータを駆使してどういうタイプの選手を入れて、コストに見合わない選手を放出するというやり方でチームを強化してきました。高田氏はベイスターズでは日本ハムの3人体制を1人で担ってきました。三原代表がGM的な役割になってからは前述のように三原、吉田、進藤の日本ハム的3人体制を模して、2021年からは三原、進藤2人体制としてました。しかし日本ハムが稲葉GM就任で吉村氏が本部長だけの担当となることで、ベイスターズが模倣してきたフロント体制が変化するもののと見られます。特にFA選手を引き留めず、ベテランを躊躇なくトレードし、OB復帰に消極的な姿勢が変わるのではないかと言われています。ベイスターズの参考にしていたフロントの変化にも注目したいです。

2021年シーズンに残した課題

3,4月で負けが込んだのはコロナ禍での外国人選手が来日できなかったことが大きかったです。これはフロントのせいではないのですが、来日できないことがわかった時に出来る限りの補強策はなかったのか?という疑念はあります。宮國をキャンプ時に獲得していれば、後に先発投手が故障や不調で足りなかった時に慌てて有吉トレードをしなくても良かったのではないか?とか考えてしまいます。トレードにしても噂に聞くのは話が開始されてから決定まで時間が掛かるチームになっているというのもよろしくないです。これは合議制の欠点かと思います。それとなんといっても2020年オフにFAで梶谷、井納を巨人に取られたことはこのオフに課題として対策すべきです。マネーゲームはしないということでベイスターズが出せる最大級の条件を提示したと言われています。ところが梶谷が相談した相手が巨人にその条件を漏らして、事実上のタンパリングがなされていたという噂があります。ベイスターズの3年6億というのは好条件だと思いますが、4年8億で5年目も残留した場合は2億の年俸が約束されるということなので梶谷はそっちを選びます。ベイスターズのフロントは誠意がないという話もありますが、FA権を獲得した場合、選手はいろいろな人に相談することがほとんどなのでヤクルトが山田哲人に出したような7年最大50億超みたいな条件を出さないと誠意は伝わらないことになります。3年以上で10億を超える金額がチラつくと誠意は伝わってくるというのが相場みたいです。高田GMの考え方できっちり選手の適性金額でFA交渉をすべきというやり方で村田、山口、梶谷、井納と全部巨人に移籍しています。この辺りは少し上積みしてでも残留させるべき選手というのはいると思うので検討して欲しいです。

宮崎残留

FA権取得した宮崎に6年12億の契約を提示し残留が決まりました。FA権を取得後、宮崎との下交渉を重ねるにあたり梶谷や井納の時の交渉での反省をフロントは踏まえたようです。梶谷は恩師に相談し、恩師から巨人の待遇のよさを聞き、遠回しにベイスターズの条件と巨人の梶谷に対する条件を比較できる状況にありました。決定的だったのは「ベイスターズが3年契約なら打ちは4年契約も考える」という巨人の意向をFA宣言期限までに梶谷が知ってしまったことでしょう。一方宮崎に対して梶谷と巨人を繋いだ恩師は「宮崎はラミレスが師匠」と公言したことでFAの相談などなかったことがわかります。球団側が宮崎を囲い込んだことが今回の成功に繋がりました。


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