有名OBが監督やコーチにならない理由

中畑監督がベイスターズの監督を辞めたがった理由

中畑監督が高田GMに請われてDeNA初代監督として就任してくれましたが、当時のお財布事情から億にも足りない年俸で2年契約でした。中畑氏は講演やテレビ出演で相当稼いでおり、マネージメント用に会社も作っていたようでそういった人々の給料も考えるとベイスターズの監督は2年が限界と感じていたようです。事実、2年目終了後から毎年退任したい旨を伝えていたようです。ラミレス監督も当初の2年は億に行くか行かないか、その後も2億程度までの年俸だったと言われます。ラミレス氏も現在youtubeやタレント活動などでベイスターズ監督時代よりも稼ぐのではないかと思われます。中畑氏、ラミレス氏共に監督として24時間365日(2週間程度の休暇を除く)野球漬けであったことを考えれば安すぎる対価だったのかもしれません。コーチともなると監督ほど時間の拘束はないものの年俸は安ければ1000万に届かないコーチもいます。こういった経済事情ということも加味しなければコーチの招聘は難しいと思われます。

人気プロ野球OB youtuber

youtuberとして収益化が出来ているNPBのOBたちはなんらか会社組織を持っていて下手に監督やコーチになるよりも稼げる仕組みを作っています。かつては放送局の専属解説者として行動も制限されつつ決められた年俸で活動するのがNPBのOBたちの王道でした。放送局は球団との関係もあるので繋がりのある球団から監督として、コーチとして「○○さんを欲しい」といえば仲介したりしていたようです。放送局としても何年も同じ人が解説者として在籍すると年俸を上げなくてはいけないため、一旦どこかの球団で監督やコーチをして拍を付けてもらうことは悪くないというwinwinの関係でした。しかし現在ではほとんどの放送局が解説者とは番組ごとの契約だったり、試合毎の契約でしか結びません。NPBのOBたちも引退後が安泰ではないため半ばタレント化してきちんと稼ぐための組織を作ったりして対応しています。その稼ぎが各球団の監督やコーチの年俸よりも多いのであれば現場に戻ることは考えずらいのです。あのyoutuberは発言がいいからバッテリーコーチになんてSNSで意見を見かけたりしますが、そういった方はなかなかコーチには就任しません。20年近くスポーツキャスターとして人気を博した栗山氏の日ハム監督就任にはびっくりしました。2005年のオフに牛島監督がヘッドコーチに招聘して欲しいベイスターズフロントに頼んだ栗山氏でしたが、キャスターとして人気でスタッフも抱えていた栗山氏から要求された年俸があまりにも高額で交渉は最初から噛み合わなかったといいます。日本ハムは相当腹を括って招聘したことが想像されます。

監督やコーチになる可能性がある人

近年では大学院などでスポーツ指導などを学んでいるOBがいたりします。こういった方は指導者に興味があるということなので監督やコーチのポジションの交渉はしやすいでしょう。またベイスターズのようにOBやコーチ経験者を球団の職員として配置換えしたりして、常にコーチ候補を抱えるというやり方もあります。スカウトやスコアラー等他の立場で野球を見ることで現場復帰した時に非常に有用であることが考えられます。素人目にはわからなくても有能なコーチかどうかがわかる指標としてはある球団を退団してもすぐ別な球団からコーチとして誘われ入団するようなコーチはかなり有能です。野球界は狭いので評判というのはすぐ耳に入ります。選手としての実績がない割に複数の球団をコーチとして渡り歩いている人は相当優秀なコーチだと思った方がいいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?