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杉山清貴&オメガトライブ 宇都宮市文化会館 2024年3月20日 ネタバレ有り

杉山清貴&オメガトライブが
デビュー40周年を
記念して全国ツアーを開催。
前回の13公演から
29公演と公演数も拡大し、
宇都宮にも来て頂ける
事になりました。仕事も休みで
子供も妻の実家で
面倒見て頂けることになった
事もあり、妻と2人で観に
行きました。東京から来た
という隣席の方と
開場時間中に談笑出来たり、
出会って20数年来と
なる地元のスタレビファンの
知り合いがたまたま自分の席の
斜め後ろの席だったなどの
奇跡があり、
開演迄の待ち時間も楽しく
過ごせました。

以下、ネタバレしてますので
ご覧になる方はご注意ください。

宇都宮市文化会館の入り口付近
ツアートラックはペイントなし。
ツアートラックのフロントには昨年B’zで各地を周った記録が。貴重。
今回はメンバーの廣石さんが不参加。近い将来に廣石さん込みでのライブを期待します
ツアーグッズ一覧。ロビーの各所にグッズごと紹介のパネルも設置してました

ホール内に入るとステージ上には
バンドのロゴが入った黒い幕の
スクリーンがかかっていて、
開演迄ステージが見えない仕様に
なっていました。
開演時刻になると場内が暗転し、
1985年のFIRST FINARE TOURで
使われたOPENING BGMが始まり、
当時のライブ映像と今回の
ツアーのリハーサル映像、
各メンバー紹介がMIXされた
映像が組み合わされて
上映されました。廣石さんも
写真と共に不参加の告知あり。
そしてその時のツアーと同じ

1.Route 134
2.PADDLING TO YOU
3.渚のSea-dog
4.ふたりの夏物語-NEVER ENDING SUMMER-

という曲順でスタートしました。
杉山清貴&オメガトライブの
前回の単独ライブは2021年5月の
立川ステージガーデンでの
無観客配信ライブでしたが、
その日のラストに演奏された曲が
この「Route 134」でした。
あの無観客ライブの日から
止まっていた時計が動き出したと
いう意味合いで考えても、今回の
1曲目に「Route 134」はとても
相応しかったように思います。
「PADDLING TO YOU」当時はメドレー風に
短く編集されていましたが
今回はフル尺での演奏でした。
ギターの吉田さんがアウトロで
ボトルネック使用のソロで締めてました。「ふたりの夏物語」は序盤から大盛り上がり。
間奏では高島さん~ジュニアさん~吉田さんという
3人でソロ回しという感涙の演奏を聴かせてくれました。

ここで杉山さんのMC。
「どうも、オメガトライブです。
嬉しいねぇ。解散したバンドに
こんなに集まってくれて。
宇都宮はオメガの
ドメスティックツアーの初日で、
いろいろ思い出もあります」
みたいな話をしていました。

という話からメンバー紹介の流れに。
順番は
高島信二さん(Guitar)
吉田健二さん(Guitar)
大島孝夫さん(Bass)
西原俊次さん(Keyboards)
大阪哲也さん(Keyboards)
Juny-aさん(Sax、Percussion)
そして、遠目だと廣石恵一さんっぽく
見えるらしい
小川幸夫さん(Drums)
を紹介し、最後に杉山さん自身を
紹介してました。

暑いっすとスーツの上着を脱ぎ
サングラスを外し、
「風呂入りてぇ」と早くもボヤく
杉山さん💦今回はツアー会場ごとに
メインMCを各メンバーに
お願いするとの事で、
杉山さんは進行役に。
続いては巨匠、西原さんの楽曲との事で

5.Scramble Cross
そして
6.真夜中のスクリーンボード

が演奏されました。前半の4曲では
バッキングの
演奏に集中していた高島信二さんが
メインで活躍。
白のストラトやレスポールのギターを
駆使して
見事な演奏を聴かせてくれました。

ここでMC。杉山さんが誰が喋りたい?と
聞くと吉田さんが「はぁい」と大々的にPR。
吉田さんメインMCとして宇都宮の
想い出も含めて話してくれました。
先ほども話題に出た
オメガのドメスティックツアー
初日が宇都宮。
しかも40年前の3月21日。
忘れるはずがない。
デビューして間もない頃、
大きな会場でのステージで、
お客さんの圧が凄かったと。
(今日も同じくらい圧が凄いですとも)
あのツアーの時期はロサンゼルス
五輪が開催された時期と重なり、
その印象が強い。

その話からロス五輪の銀メダリストが
栃木県出身だという話をしたけど反応が
薄すぎたので、マラソンの瀬古さんや
宗兄弟の話題に。瀬古さんや宗兄弟を
応援するためのグッズが製作されて
現地に届けられたけど、
瀬古さんのしか届かず宗兄弟のは
届かなかったらしい。
「宗は問屋は卸さない」という
吉田さんの話のオチでした💦
これが言いたいがために敢えて
この話題にしたそうです。
Juny-aさんはその頃はまだ生まれる
直前で、1984年の話を聞くと
その頃を思い出すそうです。

長いMCタイムだったのでお客さんも
皆座って聞いていましたが、
次はバラードが2曲続くので
座っていて正解ですと杉山さんの
説明の後に

7.サイレンスがいっぱい
8.Alone Again

が続きました。このバラード2曲では
何と言っても
杉山さんの40年間で鍛え上げられた
絶品の歌唱が凄かったです。
1985年のツアーではかすれる様に
歌う杉山さんの歌が切なさや
独特の揺らぎを生み出していたように
思いますが、今回の歌唱はかすれる事
無くシャウトも含めて力強いものでした。
どちらも素敵な歌唱ですが、
今の杉山さんの歌の表現力の凄さは
筆舌しがたいほど凄いです。
コーラスも西原さん、高島さん、
吉田さんの3声が美しく響き、
繊細かつ豪華なアンサンブルの
演奏と相まって極上のオメガの
サウンドを表現していました。
この曲に限らずですが
Juny-aさんもシェイカーややSAX、Percussionなど大忙し。曲によっては
片手ワイパーでお客さんにPRするなど、
いろいろやられてて凄いかったです。

ここで杉山さんのMC。
「オメガの世界観は強烈。
プロジェクトだった事もあって、
詞の世界観も含めて強烈だった。
きゅうてぃぱんちょすの頃は
ワチャワチャやってて、そこに
孝夫が入り、トシが無理やり
入ってきてもう45年経ちます」
という話から、
高島さんがケンタ(吉田さんの事)
とは中2の時に出会って50年。
酒蔵みたく50年分の麹菌が
住んでいると表現していました。
ここで杉山さんが大島孝夫さんに
話を振るもMCが苦手な孝夫さんは
焦っていました。
どうやらこの日は孝夫さんの
マイクスタンドの
高さが合っていなかったらしく、
それを気にしての
演奏だったそうです。
ツアー当初はステージ前方に
出るのを嫌がっていたけど、
最近はようやく前に
出てくれるようになったとの事です。

続いての曲は、デビュー当時
テレビ出演とかしてた頃だと思いますが、
現場のプロデューサーや
ディレクターによく怒られていた
メンバーが、この曲のイントロの
ギターカッティングに合わせて
「こ~んどやったら怒られる」
という詞を乗せて
繰り返し歌っていたそうです💦
という紹介から

9.Trade Wind

1985年のツアーでは高島さん一人で
ギターの演奏だったのでカッティングが
あまり聴けませんでしたが、今回は
ツインギターという事でしっかり
聴けました。3声コーラス部分も
ありましたが高島さんが一人で
コーラスをやる比重が高く、
オメガサウンドを下支えしていました。
この日一番オメガのバンド演奏の
グルーヴを感じられた一曲でした。
この流れで

10.UMIKAZE  TSUSHIN(海風通信)

が演奏されました。この曲では小川さんが大活躍。完コピに近い素晴らしいドラム
でした。急遽の代役(トラ)決定という事
もあり相当大変だったと思いますが、
廣石さんやオメガの世界観を全く崩す
事無く、終始リスペクトに溢れた
演奏でした。
ギターソロは吉田さん。
ステージ前方まで出てきて
華麗なソロを弾いてくれました。
終盤は恒例の
決めポーズを高島さん、杉山さん、大島さん、
吉田さんの4人がステージ前方で披露。
お客さんも一緒になって盛り上がりました。

ここでMC。さすがにこの年齢になると
何をやっても
怒られなくなるね~と杉山さんが
言い出すと、高島さんが
先程の「Trade Wind」のイントロを
再び弾きだし、
「こ~んどやったら怒られる♪」から
「なに~をやっても怒られない♪」
に変えようかと言ってから歌いだし、
皆爆笑でした。
昔は年上のスタッフの現場ばかり
だったけど、
今では自分たちが1番年上という事が
増えたとの事。

ここで、2回目の解散ツアーという事で
色々な企画を
考え、「もしもサマーサスピションを
他のミュージシャンが
やったらどんな曲になるのか?」
という“もしも”シリーズ
というコーナーに突入しました。
アマチュアの頃は
真似する事から始めていたという話から
さだまさしさんの
「防人の歌」を歌いだす杉山さんでした。今回のもしもでは2バージョンの
サマーサスピションを披露。
先ずは

・「さよならの夏」というタイトル
という事で、どっかで聴いた事あるようなメロディラインと
演奏に合わせてサマサスの歌詞を乗せて
披露。演奏後、
これ元ネタ言っちゃマズいよねと
吉田さんとかが言う中、
杉山さんが「小田さんに怒られちゃうよね」と元ネタを
バラしたことでお客さんも納得。
オフコース風のサマサスでした。
続いてのもしもは、杉山さん自身は
お会いする機会が
無いけど、ラジオとかで言われて
しまうかもという話から

・「サスピション・アイランド」
というタイトル
これはイントロからどっかで聴いたことあるようなSparkle風なイントロ、
ファルセット多用の歌唱で
まさに山下達郎さん風なサマサスに
仕上がってました。
このコーナーは毎回変化してる
みたいなのでこれから
ご覧になる方はご期待ください( ´艸`)。
この後は真面目に戻り

11.Because

が演奏。オリジナルよりも若干ゆったりめなテンポでした。
高島さんと吉田さんのツインギターの
ハモリがキレイで、
あとは2番のAメロの杉山さんと高島さんのユニゾン風な
歌も最高でした。間奏のギターソロも高島さん。
終盤は高島さんと吉田さんがステージ前方でソロを披露。
西原さんもキーボードやコーラスで大活躍でした。

ここでMC。
次は誰が喋るという話から西原さんに
話が振られるも、
西原さんは「Because」で熱唱してしまい声がカラカラ。
それでもしっかり喋ってくれました。
ここでは曲作りの
話題に。40年前はPCなんて無いから、
ピアノの前に
カセットデッキを用意して、録音ボタンを押してから
弾いてデモテープづくりをしていたけど、殆ど採用されなかったとの事。
オメガの世界観が強烈だった事も
ありますが生半可な曲ではほぼ採用されず、時にはデモテープを放り投げ
られてしまう事もあったとか。
セカンドアルバムでようやく1曲採用してもらえて、
それから巨匠と呼ばれるようになったらしいです。
デモテープは、林哲司さんも同じような
製作方法
だったとの事で、今の製作手法とは
全然違うという
話をしつつ、オメガの最後のシングルと
なった曲を聴いてくださいとなり、

12.ガラスのPALM TREE
13.Mysty Night Cruising

と立て続けに冬の歌が演奏されました。Mysty~では
大島孝夫さんのチョッパー奏法が印象的でした。

ここでMC。
今回のツアーのメニューをどう決めたか
という話で、
2018年から色んなパターンをやってきて、取りこぼしが
ないようにやってきたけど、
一つだけ心残りがあった。
それは、1985年の解散ツアーに
吉田健二が居なかった事。
本来ツインギターで表現する所を高
島信二が一人で
全部やった。大変だったんだよ。
それを呑気に吉田健二は
ライブを観に来ていたんだよという
話になり、吉田さんは
本当に申し訳ないと謝っていました。
解散コンサートで
1人居ないのはまずいだろうから
今回はもう1回解散
コンサートをやっていますと告白してくれました。

・・・実は今回のセトリは、10曲目の「海風通信」以外
1985年のFIRST FINAREコンサートと全く同じだというのは
序盤の4曲ですぐに気付きました。
DVDやCDとしても発売
されている当時の作品を見返すことも
多いですが、本来ツインギターで
表現するべき所をやれなかったという事で満足いく表現が出来なかったのは
聞き手からしてもよく分かる内容です。
あくまで吉田さん込みで再現したいのが
最大の理由だったかもしれませんが、
杉山清貴さんの進化した今の歌唱力、
表現力できっちりやり直したいという
杉山さん自身の想いもあったんじゃ
ないかなと推測します。
だからこそ今回の廣石さん不参加は
相当悔しかったと思いますが、
それは改めてどこかで果たして
ほしいと思います。

高島さんも吉田さんもこの年になって
新しい事に挑戦していて凄いと
杉山さんに言われてましたが、
本人たち曰くガンバラないとやれないとの事。
そんな2人がステージ中央の前方に縦に
並びだし印象的なイントロを同時に
弾きだしました。

14.Eastern Railroad

最初のイントロでは高島さんと吉田さんが
ジャニーズみたいに左右に身体を振りながら演奏。
向かい合ったり踊ったりと楽しそうでした。
お客さんも大盛り上がり。楽曲の終盤では
メンバー紹介も兼ねたソロを一部メンバーが披露。
順番に小川さんのドラムソロ、
Juny-aさんのパーカッションソロ、
大島孝夫さんのベースソロ。
このままの流れでベースのイントロが
印象的な

15.Midnight Down Town

へと続いていきました。
イントロの高島さんのソロもばっちり
決まりましたが、高島さんは
ステージ袖のスタッフに演奏中何度か
音を下げてと指示。うまく改善
しなかったのか間奏の合間に直接
スタッフの所に出向き指示。
以来そのようなアクションは無かったので
改善したのだろうと思います。
そんな事はお構いなしに
反対側の吉田さんは楽しそうに
演奏していました。

ここでMC。前回の松本公演の際に、
吉田さんは松本城に登ったので
足腰が鍛えられたそうで、
その成果を今日の
宇都宮でお披露目できたとの事で、
ステップが絶好調でした。
ここから物販の話題になり、
先ずは吉田健二さんが参加
している作品の紹介に。
吉田健二コーナーと名付けられた
場所でCDを販売。2枚買うとご利益、
3枚買うと魔除けになると
仰ってました。Juny-aさんのCDも
ありますと宣伝してました。
それからオメガのツアーグッズの話題に。特に温泉グッズを紹介してました。
本当に最後のツアーなので色々グッズを
作ったそうです。

サマサスでデビューし、2枚目があまり売れず、3枚目で
知名度をぐっと上げてくれたその曲を聴いて下さいとの事で

16.君のハートはマリンブルー

この曲でも杉山さんは絶品の歌唱。
ハンドマイクで
表現力豊かに披露してくれました。

オメガのドメスティックツアー、
40年前の宇都宮は
色々と思い出す。老い先短いですが(苦笑)今日はどうもありがとう!
と杉山さんが仰って

17.The End Of The River

が始まりました。イントロの美しい
キーボードから
全てが完璧。「僕たちに言葉はいらない」という歌詞が当時の解散ツアーでの
メンバーとお客さんの関係性を
上手く表現していたように思います。
大島さんも
フレットレスベースのような音色で
この曲の世界観を
静かに盛り上げてくれました。
これで本編終了。
一旦幕が降りてアンコール待ちとなりました。

鳴りやまない拍手の中、ボンゴのイントロが始まり、あの曲が始まりました。

18.Asphalt Lady

アンコール待ちの間にメンバー全員、
ツアーグッズである
白のTシャツに着替えていました。
サビの「ショック!!」の
掛け声が終盤コール&レスポンスとなる
オメガのライブで
一番盛り上がる楽曲です。
コロナ禍明けという事もあり、
久々にコール&レスポンスが出来てメンバーもお客さんも嬉しそうでした。
この曲がオメガで一番好きなうちの妻も
大喜びでショックしてました💦

ここで、このツアー特別企画。
抽選で終演後にバックステージ
ご招待の抽選が行われました。
スタッフが抽選箱をステージに
運んできてそれを杉山さんが
3枚取り出すという内容でした。
しかし今回それを引いて2名分が客席に
不在で1名しか当たらず。
それでも再抽選は無く、結局1名しか
当たらないという勿体ない
結果のままでした。
客席からも再抽選やって~みたいな
ざわつきがありましたが、
結局そのままの流れで最後の曲

19.Summer Susspicion

が演奏されました。本来なら
もっとじっくり
聴きたかったのですが、
先ほどの抽選のモヤモヤが
あって集中して聴けませんでした。
というのも
当選番号の不在で不当選だった席番が
私と1列違い。

ツアー完走祈願のダルマと、公演ごとに実施のバクステ招待企画。
アンコールで発表された今回の当選者一覧。終演後に貼り出し。
私のチケットは当選番号の1列差でした。残念無念😢

不在の席の分が再抽選されたりしてたら納得してたと思いますが
2席分も不当選で終了させてしまったのは
どうかなあと思います。
杉山さんもスタッフさんも
この抽選方法だけは改善されたほうが
良いと思います。

そんなモヤモヤもありましたが、
全体的には非常に大満足の
内容でした。特に今のバンド編成で
当時をリスペクトしつつ
今の時代に響くサウンドで演奏された
ことが1番良かったです。
シティポップブームで再評価されたとは
言え、2024年に最高の状態でオメガを
楽しめたので、このツアーの放送や
音源リリースなどで続きを楽しみたいと
思います。

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