酔っ払った勢いで殴り書く『飛翔鮫!鮫!鮫!』に対する賛辞と苦情

序文

 先日発売された『飛翔鮫!鮫!鮫!』に対して言いたいことがありすぎたのでアカウントを取っただけで放置していたnoteを初めて使用して投稿したいと思います! 酔っ払っているので遠慮無しで書きますよ。
 開発メンバーに顔見知りが何人もいるんですけど、それゆえに遠慮はしません。購入して遊んだからこそ本気の感想を投げさせてください。


結論まとめ

 先に結論を置いておきます。アーケード版の移植とカスタムモードの至れり尽くせり仕様は素晴らしいです。しかし「SUPER EASYモード」は解釈違いであると言わざるを得ません。以上です。


全体的な収録内容の素晴らしさ

 貴重な2P版や海外版、各種家庭用移植作を詰め込みまくったパッケージ構成は素晴らしく、よくぞ出して頂けたという感謝の念しかございません。これは偽りのない本心で、特にFDS版『ワードナの森』や、NES版『SKY SHARK』の復刻は奇跡的とも言える収録! この権利処理にあたって並々ならぬ苦労があったであろうことは想像に難くありません。移植再現における工数や「M2ガジェット」の作り込みを考えれば、本作を単なる復刻作品と扱うのは失礼に当たるのでは? と思えるほどに作り込まれていて、もうこれは復刻移植作品ではなく、新作と同列に扱うことがふさわしい、渾身の作品なんだなー、と感じています。

 なので、まだ買っていない方は今すぐ買うべきです。そして今後の「M2ショットトリガーズ」シリーズが発展し、M2社の売上が右肩上がりで成長し、予算と実績を積み上げたM2社から、もっともっと多種多様な作品を復活させていただけるように社会が発展してほしい。復刻作品に正規の手段で対価を払える機会を与えてくれることに感謝していますし、今後もこの流れが続いてゆくことを願うばかりで、ほりい社長を始め、スタッフのみなさんのご健康が心配すぎるのでなんとかお力添えができないのかーと思う次第ながら、下手に手を出すとご迷惑がかかるためどうしたら良いのか悩んでいます。


 『究極タイガーヘリ』の際に覚えた違和感

 時系列が戻りますが、話はM2社が発売した『究極タイガーヘリ』についても記しておきたいと思います。この作品の時点で「SUPER EASYモード」には違和感を覚えていたのでした。
 私は究極タイガーで「あえて緑や黄色を取る」プレイが好きだったのです。これは「どうせみんな青ワイドしか使わないんでしょ?」という風潮に対する逆張りでもあるし、マイノリティを演じる事による「俺カッケー」が含まれていることも自認していますが、アーケード版でもPCエンジン版でも単純に青ワイドで安全性をキープする遊び方が楽しいとは思えなかったのです。
 皮肉にも、本来は多種多様な武器を変えながら戦局を乗り切ってゆく楽しさを想定されていたことが、初回特典小冊子内の原作企画者(弓削さん上村さん)インタビューからも読み取れているのです。結果として、この意図を汲まずに緑や黄色で楽しむことを伸ばして頂けなかったことに落胆しつつも、自分の遊び方が原作企画者の意図に背いたものではなかったことが確信できていますので悪くはありませんでした、この時点では。
 無理な注文かも知れないが、今からでも「緑や黄色を使うことにメリットがあるモード」を増設していただけないものでしょうか、と思いつつ。


本題:「鮫!鮫!鮫! SUPER EASYモード」に対する違和感

 ここから本題に入ります。「鮫!鮫!鮫! SUPER EASYモード」に呈する違和感の本質を列挙していきますよ!

  • 緑や赤が邪魔なものとして出現数が抑えられている
     これは「緑や赤を使いたい多様性を否定する改悪である」と断言します。これにより「青を取りたくない私」にとっては大量に出現する青を避け続ける苦行と化しており、原作よりもストレスが高まっています。普通に遊ぶと3面中盤のオタケビII出現地帯に到達するまで緑や赤にチェンジできない点も悲しい。だったら緑ばっかり出るモードや赤ばっかり出るモードを別枠として用意して頂きたかった。緑や赤が武器として弱いことなど百も承知! そんなことはわかっている! だが撃ちたいのだ!
    (CUSTOMモードで様々な設定を変更することで開幕から緑や赤で無双する遊び方は用意されているため、これはこれで楽しいのですが、なんか腑に落ちていないんです)
     そして今回の初回特典小冊子内インタビューで、弓削さんが再度「いろんな武器を使ってほしいんです」と語られていることで、『究極タイガーヘリ』の時から思っていた微妙なもんにょり感が再燃しているところです。

  • 青で張り付いてシンクロ30連を叩き込んで速攻撃破することを求めすぎている
     パターン構築すれば速攻撃破できて気持ちいいし安全、という戦い方が推奨されていることはわかるんです。もともとの難易度が高すぎるため仕方ない。しかしどうにもこの攻め方は遊び方を固定されているようで性に合わないし、ゲームセンターで遊んでいた現役時代にはシンクロ30連などなかった。1ボスは遠くから離れて赤で炙って倒すパターンしか知らないんです。
     MD版は復活時の仕方ない局面以外、全面通して青を使うことはなく、赤と緑で進む楽しいゲームでした。これが本来のバランスだったのでは? と思うのです。(それこそ弓削さんが本来想定していた意図だったではないですか!)

  • 「移植」「復刻」の看板を背負いすぎている
     先ほど書いたとおり、本作を「新作」として認識してこの文章を書いているのですが、改めてもう一度書きます。ここまで新要素が作り込まれているからには「もう復刻や移植の範疇ではない」と思うべきなのです。なのにアーケード版の上達を求めすぎている点が問題で、大丈夫なのかな、と心配してしまうのです。これを練習してもオリジナルの基板Ver.で遊べるゲームセンターが全国に何店舗存在するのでしょうか。
     せっかく新しい遊び方を生み出しているにも関わらず「練習したらアーケード版を1コインクリアできるよ!」の意識が強すぎて、せっかくSwitch/PS4で発売された新作なのに、レトロおっさんだけにしかアピールできてないのはダメなのでは……と危惧しています。

  • 「走行点」の導入によってプレイヤーの心を折りに来る
     良くも悪くもあります。画期的であることは否定しません。そういう新しいシステムがあるなら最速で走行点が入るように立ち回りたいと考えるわけです。ゲーム脳なので。そして実際走行点が入りだすとテンションが上がるし楽しい。「脳汁が出る」っていうやつです。しかし、このシステムのおかげで序盤(3面中盤ぐらい)までの間に被弾すれば即失敗が確定してストレスとなります。すでにドラえもんが発狂した時のように「てめえこのやろう!」と言いながらコントローラーを叩きつけたり投げつけたりして部屋内の何かが次々と破損、経済的に悪いゲームになっています。こんなに熱くなれるゲームは久しぶりなので本当にタチが悪い。最高に面白くて最高に胃が痛い。
     アーケード版の上限を突破して難易度が上がるため、被弾して低ランクに戻ってしまう度に「お前は下手だ、失敗した」を突きつけられるタイミングが増加しているので本当につらい。

  • ボムストック数に応じた難易度調整の矛盾
     上級者に対しては厳しさを増すバランス調整としては正しいように見えるのですが、ボム(実質シールド)が大量にある安全性の高まりに対して高得点が得られているという状況で、実はトレードオフが成立していないことにお気づきでしょうか。ただでさえ難しいことで有名な原作『鮫!鮫!鮫!』、それを遥かに超える難しいゲームに対して、「SUPER EASY」という名前が付けられてしまっていることに違和感の根本があります。

  • 「Fire Shark」であることの否定
     原作ポスターを思い出してください。

引用:『鮫!鮫!鮫!』業務用ポスター

ファイヤーを豪快に吹いて敵を焼き尽くすプロペラ機、それこそが怒り狂う鮫の姿、本作のアイデンティティは「炎」=赤アイテムではなかったのか。「Fire Shark」からファイヤーを奪われたのだ。これは解釈違いであると断言します。 



余計なバグ報告

  • CUSTOMモードで「初期ショット」を緑or赤に設定してゲーム開始、ミス後の復活時に青に戻るのは仕様でしょうか? だとすれば「初期ショット(開幕時のみ)」と表記されるべきです。

  • OPTION SETTING→GAME SETTING内、「ミス時のパワーダウン」「ミス時のスピードダウン」の設定項目名に対する「OFF/ダウンなし」は日本語としておかしい気がします。せめて「ミス時のパワーダウン仕様」だったら、それに対して「原作通り/ダウンなし」と設定されるべきでしょうか、ご検討ください。


さいごに

 全体としては繰り返しになりますが、出して頂けることに感謝しかないのです。初回特典の薄い本が読みたいのでパッケージ版を買っていますが、正直「ダウンロード版+電子版薄い本」の選択肢があればそちらを買っています。もう物理アイテムを部屋に増やしたくないのですが、「くっ!仕方ないな!M2さん作品なら買うか!」といった苦渋の選択を毎回迫られています。

 というわけで「アレスタコレクション2」はやく! 余命があるうちに! 何卒よろしくお願いいたします!



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