ポップオフについて


この話をしようと思った切っ掛けは先のSummit#5、Sparg0選手の台パンです。
当然負けたらそれはもう悔しいしイライラもします。でも自分が対戦できてるのって相手がいるからで、オンラインみたいに無限に相手が降ってくるような環境でもなければ、相手へのリスペクトと感謝をしなかったら誰も対戦してくれなくなります。「あいつやばいから出禁や」みたいな。
別にこの一件で彼が出禁になることもないでしょうし、誰も対戦したがらなくなることもないでしょう。めちゃくちゃ強いからそこに価値を感じる人はいくらでもいます。
ただそこらへんの人が対戦後に舌打ちしたり、台パンしたりしたら大問題で、出禁になってもおかしくありません。
彼が「めっちゃ強くて」「若くて」「メンタル面に不安がある」ことが周知されているからギリギリセーフなレベル。個人的には余裕でアウト。ぶっちゃけ私はSparg0と対戦したくないです。勝てないから台パンは飛んで来ないけど。

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前置きはこれくらいにして、「試合後に選手はどうすべきか」について私見を述べていきたいと思います。​
その前にまだしょーぐんさんのポップオフ研究動画をご覧になっていない方は、こちらをご覧下さい。


まず結論として、動画でも述べられているように「ポップオフは1人で成すものではない」です。双方の協力があってこそ、勝者は際立つし敗者は美しく去れるというものです。


双方の協力という観点でAlly vs Kameme のポップオフは本当に素晴らしく、まず相手への敬意から始まります。ここが1番必要なことだと思っています。
敗北した時を思い出してください。それが大きい大会であればあるほど、負けた時は永遠とも思えるほどの時間が流れ目の前が真っ暗になりませんか?
その暗闇から救ってくれるのは、対戦相手からの握手やグータッチだと思っています。相手が「対戦ありがとう」と言ってくれるから、自分も「対戦ありがとう」を返すために暗闇から出なければなりません。いつまでもボーッとしている訳にはいかないのです。

逆にFow vs Wizzrobe のポップオフは、動画では至高のような扱われ方をしていますが私は嫌いです。
なぜならこの圧倒的長時間のポップオフの裏で、カメラには映っていない敗者のwizzrobeは、Fowが暗闇から救ってくれるのをずっと待っているからです。それなのに、来ない。想像するにwizzrobeとしては体感20分くらい虚無の時間を過ごしているでしょう。
相手への感謝が欠けた実に独りよがりなポップオフだと思います。貴方が勝ったのは対戦相手のおかげでは?と感じざるを得ません。

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以上を踏まえ、私の考える美しいポップオフを成立させるために勝者がすべきことからまとめます。

・勝った喜びを一瞬だけ抑えて相手を見る。対面台など相手と物理的距離がある場合、席を立つ際に一瞬だけ爆発させてもよい。(Gackt vs Yuzu のように)
・決して相手を置いてけぼりにしない。棒立ちさせるなど言語道断。
・挨拶を済ませてから勝った喜びを爆発させる。かっこよく運動することで表現できるとよい。


次に敗者がすべきことをまとめます。

・握手やグータッチを求め手を差し出す。対面台など物理的距離がある場合は、相手がこちらに来ないかもしれないので礼や会釈だけでもよい。
・くれぐれも不貞腐れず、できれば笑顔で挨拶をする。
・悔しがるのは挨拶が終わってからにする。


私がMkleoの1番尊敬している部分は敗北した時の美しさです。世界有数の選手にしか負けないから相手へのリスペクトも忘れないのかもしれませんが、本当にかっこよく負けるんです。


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ここまでお読みいただきありがとうございます。配信台で試合をされる皆様と、これらが完璧ではない私への戒めとして今回筆を執りました。
断っておきますが「全人類こうしろ!」という主張ではなく、「こうしたらカッコイイんじゃない?」という程度のものです。各々の美学はあると思いますが、ご賛同頂けた方はよろしくお願いします。

勝者も敗者も試合後に相手を気遣うというのは超絶難度の大技です。美しいポップオフが増えることを選手及び観戦者として願いつつ、結びとさせて頂きます。




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