エフェクター製作 LTspiceでのシミュレーション編
僕はエフェクターの回路を考えるにあたって、LTspiceで回路の一部をシミュレーションをしてから作るようにしています。
今回はその作業について適当に書いていきます。
素人なので不正確です。ごめん。
LTspice
回路シミュレーションソフトです。
ソフト内で回路図組むか、KiCadで出力したネットリストを読み込んでコマンドを打ち込むことで回路のシミュレーションを行うことができます。
僕は、KiCad内でシンボルにシミュレーションモデルを対応させるのがめんどいのと、シミュレーションする回路の規模がそんなに大きくなくてLTspice内で回路図書き直すのがあまり手間ではないという理由で、前者の方法でやってます。
回路図
こんな感じのを作ります。
主なホットキーは以下
部品配置:F2
移動 :F7
ドラッグ:F8
削除 :F5
配線 :F3
まっさらなとこで右クリックするとメニューが出てくるので、そこから操作することもできます。
主な部品
抵抗 :res
コンデンサ :cap
有極性コンデンサ :polcap
ダイオード :diode
抵抗やコンデンサは配置した後に値を入力します。
補助単位はほぼ使えるけどメガはmeg、ミリはm、マイクロはuで入力しましょう。
オペアンプやトランジスタは具体的な部品名を打ち込むと出てくる時もあります。
出てこない時は諦めて理想モデル(後述)を使うか、ネットから.lib形式のシミュレーションモデルを持ってくるかです。
可変抵抗
LTspiceには可変抵抗が存在しないので、50kの可変抵抗の場合は以下R14,R15のように設定します。
{}でくくると変数を定義できるので、後述のドットコマンドで抵抗値を設定したり、変化させながらシミュレーションしたりすることができます。
オペアンプやトランジスタ
僕はオペアンプやトランジスタには、実在する部品のモデルではなく理想オペアンプや理想トランジスタというものを用います。教科書とかに載ってるアレです。
理想トランジスタ :pnp,npn等
理想オペアンプ :opamp
理想トランジスタはそのまま使えるんですが、理想オペアンプを使う際は、ドットコマンド(後述)でシミュレーションモデルと紐付ける必要があります。
電圧源
シミュレーションを行うには、交流信号や直流の電圧源としてvoltageというコンポーネントを配置しパラメータを設定しなければなりません。
配置したコンポーネント上で右クリックをすることで直流や交流、周波数、電圧振幅等を設定できます。
ドットコマンドによる解析
LTspiceではコマンドを打ち込んでシミュレーションをします。
よく使うコマンド
.lib "opamp.sub" %理想オペアンプをシミュレーションモデルに紐付け
.tran 1 %1secの間トランジェント解析
.ac oct 100 10 20k %10Hzから20kHzまで周波数をスウィープし、オクターブごとに100点取ってAC解析
.dc V1 0 9 0.5 %直流電圧源V1を0Vから9Vまで、0.5Vずつスウィープして解析
.param NAME = 250k %回路図内で定義した変数 NAME を250kに設定
.step param NAME list 10 1k %回路図内で定義した変数 NAME を10,1kに設定しそれぞれ解析
解析
今回は例として、最初に提示した回路図でAC解析をしてみます。その際に抵抗値MIDを1Ωと99kΩ、FREQを1Ωと50kΩの場合の4通りに変化させたい。
その他の変数は適当な値で固定しときます。
.lib "opamp.sub"
.ac oct 100 10 20k
.param GAIN=250k
.param TREBLE = 25k
.param BASS = 25k
.step param MID list 1 99k
.step param FREQ list 1 50k
まっさらなとこでTを押し、こんな感じのコマンドを書き込んで回路図上に配置します。
人が走ってるアイコンをクリックして実行すると実行すると真っ黒なグラフが表示され、カーソルがプローブのマークになりました。
この状態で測定したい場所をクリックすると、
できた。
周波数可変のバンドパスフィルタです。
おわり
素人なので間違えてるとこ多そう。ガチ勢の方は教えてください。
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