【飽和未明・八首】短歌。冩眞タップして下さい。

画像1 〈深酒なる方便の身に沁むる譯もなからう彼はたゞ虛數述ぶ〉 〈それそれと小鍋指したり海鮮の出汁に溶けたる幾万のカネ〉 〈猫の家夜更けに干物炙りたる煙ケムをにほはせやはり猫棲む〉 〈地藏尊撫でられし部位の事ゆゑに股ぐら地藏呼ばゝりである〉 〈奥方の麗しうなれば誕生日一口祝はせて貰ふ我が幸サチ〉 〈夜通しを低空飛行に過しゝよ羨望秋波その他のヴァイブズ〉 〈鐘撞き堂無き庫裡に大鐘のづんと置かれててんで鳴るらしくもない〉 〈巧妙に薄明の差すを出口とし哲深きかな昭和のトンネル〉 つゞき・くにを朝臣。

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