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ようやく春が訪れた!阪神が開幕連敗を9でストップ!!

おはようございます。古き野球を愛してやまない『野球雲』のなかのひとです。昨日のプロ野球のトピックといえば、コレしかないでしょう。

阪神タイガースが開幕から10試合目で今季初勝利。1回裏から近本、中野の連打でわずか4球で先制。さらに一死後には佐藤輝が右越え2ランをかっ飛ばして試合を優位にすすめます。

守る方は先発・西勇輝が2年ぶりの完封。地元・甲子園球場に集まった3万7408人の前で、セ・リーグワースト記録の開幕連敗を「9」でストップ。開幕前に退任を表明した矢野燿大監督にようやく今季初勝利をプレゼントした格好となりました。

いろいろ言われていますよね…。確かに開幕前に「監督やめるで」と宣言したら、いろいろな軋轢を生みますよ。選手の奮起を促す目的があったとしても、すべての選手がそうとは思わないでしょう。

特にレギュラークラスではない選手にとっては、起用方法によって生活がかかっているわけで。当然「次の監督は?」となって落ち着かないシーズンを過ごすことも考えられます。

それと連敗中の野球ニュースを読んでいて思ったのが「泥沼の…」という表現。阪神だけでなく他の球団が連敗しても「泥沼の○連敗」などと使われますが、その語感がヤバいw

泥沼って要するに足がハマると抜け出せないとか、そんな意味があるのでしょう。いずれにせよ、ネガティブな言葉ですね。

さて、ここからは野球伝説劇場『野球雲』ならではの記事を。

「長嶋茂雄が新しい」をキャッチコピーにしている弊誌ですが、古い時代の野球をアレコレ語る野球雑誌であり、過去のプロ野球の記録をツマミにいろいろ話したい…という媒体であります。

そこでこんな記事を。プロ野球の開幕からの連敗記録は、「12」が最長。阪神の開幕9連敗はセ・リーグワーストとなりますが、パ・リーグワーストは1979年の西武ライオンズが記録。

そしてもう一球団、西武と並ぶのが1955年のトンボ・ユニオンズでした。

創刊号


『野球雲』創刊号では「史上最弱の球団はどこだ」と題してユニオンズを語っています。(現在、品切れ中)

トンボとは、あの「トンボ鉛筆」のトンボ。前年まで高橋ユニオンズという球団名でしたが、1955年はそのトンボ鉛筆がスポンサーとなって球団名を改称。開幕前は躍進を期待されたものの、いきなり開幕12連敗でスタート。

連敗脱出後もチームは不振で、6月は8連敗を含む月間7勝18敗と大きく負け越し。続く7月下旬からは8連敗を喫してBクラス内でも下位に低迷。さらに9月にも6連敗するなど大きく負け越し、結果的に141試合42勝98敗1分でフィニッシュ。

勝率は滅多にお目にかかれない三割ジャスト(.300)で、首位南ホークスとの差はなんと57.0ゲームという大差に。

創刊号では最弱球団ワースト3位に選ばれました!

佐々木選手と石川選手

これは1955年の写真ではありませんが、ユニオンズには後にプロ野球ニュースの司会を務めた佐々木信也さんが在籍していたことでも知られています。

1955年のトンボ・ユニオンに話を戻すと、当時の浜崎真二監督はシーズン終盤に休養を余儀なくされたとか。一部では「ノイローゼにかかった」とも言われており、残りのシーズンは笠原和夫選手兼任監督で戦いました。

浜崎真二監督といえば、戦後間もない1947(昭和22)年に阪急へ入団。シーズン途中からチームの総監督となり、采配を振るいます。

「入団してすぐ監督になるっておかしくね?」と思ったあなたは鋭い。実は浜崎監督がプロ入りしたのは、なんと45歳のとき!いまでは考えられませんよね。これは現在まで続く、日本プロ野球選手史上入団最年長記録です。

ちなみに2014年9月5日、山本昌(当時中日)は49歳で国内史上最年長勝利をマークしましたが、これは浜崎が48歳10カ月で出場した最年長記録を64年ぶりに更新したことでも話題になりました…と、古き良き野球を語るとキリがないのでこの辺で。またお会いしましょう!


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