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★5年連続開幕投手の気になる投手~林義一投手(大映スターズ)

2022年プロ野球もはじまりました。

コロナの影響でこの2年間は大変でしたが

今年も無事開幕できそうです。

あらためて

早く、終息してプロ野球をはじめ、多くのイベントの再開を願っています。

開幕はプロ野球のお正月といわれています。
選手達は開幕戦のスタメンに名を連ねられるように
キャンプからコンディションを合わせていくと思われます。

その中で一番目立つのは『開幕投手』でしょう。
シーズン最初のスタートは投手の1球目から始まるのですから。

その中で野球雲的に見て気になる投手がいます。
大映スターズで5年連続開幕投手をしていた
林義一投手です。

林義一から―


林投手を紹介する前に、プロ野球の歴代開幕投手のなかで
5年連続以上勤めた投手を調べてみました。

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山田久志の12年連続をトップに
鈴木啓示、村田兆冶、斉藤雅樹の8年連続と続きます。
メンバーを見ると名選手ばかりです。

表にはありませんが、巨人の菅野智之投手は

2014年-2016年3年連続で開幕投手を務めましたが、

2017年のワールドベースボールクラシックの疲れに考慮して

連続記録は途絶えましたが、2018.2019年と開幕投手を務め、

5回の開幕投手の栄冠を持っています。

野球雲でも健筆を振るっている
広尾晃さんのブログ「野球の記録で話したい」の中で
これまた野球雲でも連載していただいているたばともさんが
独自の観点で発表したデーター
「既になくなった球団の開幕投手」一覧に
林 義一投手を見てから気になったのです。


林義一投手は1920年2月1日徳島生まれ
徳島商業学校時代から活躍1935年には選抜甲子園大会に出場。
1937年にはエースとして春夏出場した。
明治大学、大王製紙を経て1949年に大映スターズに入団。

当時の大映スターズには戦前から大活躍した
名投手ヴィクトル・スタルヒンがいたが、
1950年からエースとして活躍、1951年の第一回オールスター戦に選出
第3戦にはMVPにも輝いた。
1952年にはパ・リーグは初のノーヒット・ノーランを達成。
四球ひとつの準完全試合の内容だった。

そして、1952年から1956年の5年間開幕投手の責をになった。
その成績は3勝2敗 34.1回 失点14  完投3 そのうち完封が1を記録。
開幕投手としては中々の成績と思える。

開幕投手を5年以上勤めた投手の中では
唯一の100勝未満、投手タイトルは獲得していない。

通算記録10年間
281試合、98勝98敗.500 1785回 528自責点 防御率2.66
失点は666、奪三振667。
1952年20完投、1953年26完投でリーグ1位を記録している。

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とにかく安定感のある投手のようで、
シーズン防御率も初年度と最後の年を除き全て2点台だった。

引退後は指導者としてより開花し、ブランクはあったものの
球界には1983年までユニフォームを着ていた。

阪神のコーチ時代には個性的な江夏豊投手を
球界のエースにまで育て、西武のコーチ時代にも
工藤公康、森繁和等を育てた。

戦前は澤村栄治(巨人)、亀田忠(イーグルス)、野口明(セネターズ)の3人が春秋の2シーズン製を含めて、4回連続開幕投手をしているのが最高なので、林義一は戦前の開幕連続記録を破った投手ということになる。


18人の5年連続以上開幕投手の記録は2000年以降が8人いる。
平成時代のほうが開幕投手の価値が高まったのだろうか?
絶対的エースがと2番手投手の差が広がってしまったのか?
監督や球団の考え方なのか?
どちらにせよ、開幕投手の重みは変わらない。

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