チリも積もれば|5/23 対ヤクルト11回戦を振り返る
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振り返っていきます。
試合振り返り
1回
石田健大と高橋奎二という先発。
先頭の蝦名がセンター前にヒットを放つと一死後から佐野四球、オースティンセンター前タイムリーで一点先制します。
ふらふらっと上がったショートの後ろのポテンヒットでしたが、2塁ランナー蝦名のスタートは打った瞬間に切ったものであり、非常に素晴らしい判断だったと思います。
外野、内野の位置をリードを取る前に確認するのは当然ですが、打球を見て確信出来るレベルまで準備できていたことが良かったです。
その裏、石田は立ち上がりを三者凡退。
低め中心にストライク先行が出来ていたと思います。
2回
先頭の大和がヒットで出塁するも続く知野が併殺で無得点。
コンタクトはできていて9球目まで行きましたが、中途半端に甘い変化球が来たことで少し差し込まれつつ振ってしまったように見えました。
その裏、サンタナに二塁打を打たれるも無失点。
やはり打者4人を3球以内に追い込んでおり、チームで掲げてきたテーマを体現できている投球に思えました。
3回
佐野の打球を長岡のダイビングキャッチで阻まれるなどがあり三者凡退。
この回は早いカウントで勝負を仕掛けていたように思えました。
その裏、高橋、西川に連打を喰らうも長岡を併殺に取って無失点で切り抜けます。
今日の二遊間は知野、大和ということで正直に言えば森、林に比べると懸念がありましたし、動きも完全に良かったとは言い難いですが、とにかく取れるアウトを取り切れたという点ではなんとか踏みとどまれたかなと思います。
4回
先頭のオースティンは完璧なホームラン。
来た球をそのままピンポン球のように弾き返すという理想的な打撃でした。
さらに続く宮﨑は詰まりながらも腕をたたんでレフトオーバーの二塁打。
山本もセンター前で続くと大和は初球をセンターへ犠牲フライ。
ここ最近の大和は同じような状況で真っ直ぐをライトフライにしたい姿に見えましたが、ここはチェンジアップを普通に打ちに行った結果犠牲フライになったという内容でした。
個人的にはこれで良いと思いますし、素直に打てたからこそ結果に結びついたように思えます。
その裏、サンタナにヒットを打たれるも無失点。
全て結果球がチェンジアップとこの球に手応えを感じているのかなというイニングでした。
5回
一死から桑原がヒットで出塁、盗塁後に佐野が死球で投手が星に代わります。
一死1,2塁からオースティンが左中間にタイムリー二塁打で1点追加。
しかし後続は続きませんでした。
その裏、先頭中村にヒットを打たれるも無失点。
この回はカウント作りが少し後手に回りましたが、それでも問題なく抑えられていました。
6回
この回から大西が登板。
蝦名がヒットを放つも無得点に終わります。
個人的には少し知野の打席内での落ち着きが無いかなというか、打つ球を絞っても良いのかなと思いました。
その裏は三者凡退。
佐野の好プレーもあり、危なげなく終えていました。
佐野の好プレーはレフトから見ると芯を外れた打球なのか、あるいは上手く拾えて伸びてくる打球なのか分かりづらそうだなとは思いましたが迷わず突っ込んでこれたのが良かったと思います。
もちろん経験があるので打球の上がり方などから分かるのかもしれないですが。
7回
大西がイニング跨ぎで三者凡退。
上手く狙いを外された3人でした。
その裏、先頭の村上、続くサンタナの二者連続ホームラン。
村上はスライダーが抜けたものを引っ張って、サンタナはチェンジアップが真ん中に来たところをセンターへ打ち返したものでした。
並行カウント、ヒッティングカウントで甘く入ってしまったため後悔は残りそうですが、それでも後続を抑えましたし、個人的にはここまでの内容、球数を考えるとさらにもう1イニング行っても良いと思うくらいの内容でした。
ホームラン自体もここが1番大変という打順でのものですしあまり気にしないで良いのになと思っていました。
8回
この回から山本が登板。
三者凡退に抑えられます。
あまりなす術はなかったように思えるイニングでした。
その裏は伊勢が登板。
二死を簡単に取りましたがそこから長岡のセンター前ポテンヒット、山田のセンター前ヒット、村上のセンター前タイムリーと一点を失います。
さらにサンタナに死球で満塁となりますがオスナはファーストフライでなんとか踏みとどまりました。
基本的にゾーン勝負は出来ていたので今後の心配は全くしていませんが、今日の打たれ方でも引かずに次回登板でもゾーン勝負が出来るかどうかが大事かなと思います。
9回
この回から木澤が登板。
先頭の森敬斗はレフトオーバーの二塁打。
ずっと言っていますがバットが後ろから出てくることでボールに当たるラインを長く持てており、このような逆方向への強い当たりも生み出せているのかなと思います。
ただこのスイングで良い結果を続けるには、スイングスピードはさらに速いものが求められると思うので、今シーズンは軌道を長く鋭く振り抜けるかに注目したいです。
さらに続く蝦名は追い込まれてから進塁打を打って一死3塁。
追い込まれるまではしっかり振りつつ、打撃を切り替えたという内容でした。
もちろんヒットが出るのがベストだと思いますし、そのためにも早いカウントで捉えきることが求められますがそれが出来なかった、次点で仕事を果たすという切り替えが出来たことは今後にも活きると思います。
蝦名自身が追い込まれても自分は仕事ができるという余裕を持つことで、反対に追い込まれるまでは強気に行ける、良い結果がより生まれやすくなる成功体験になったのではと思います。
良い打席でした。
さらに桑原は初球をセンター前へタイムリー。
前進守備ということでとにかくシンプルに叩けば抜けていくということを意識していたと思いますし、実際にそれが出来た打席だったと思います。
森、蝦名、桑原と非常に内容の良い3人で追加点をもぎ取ることができました。
さらにチャンスを広げて1,2塁となりますが、オースティンの当たりはライト前進守備の目の前に落ちると一塁ランナー関根はスタートを切れるわけもなくライトゴロに。
これは仕方のないものだと思いますし、万が一飛び出しで二つ取られるよりはどちらにせよ一つで済むバックで良かったと思います。
強いていうなら取られて戻り切れる距離だったかは微妙なので、もっと戻ってしまっても構わなかったかなとすら思います。
とにかくそれほど気にしなくて良い内容でした。
その裏は森原が登板。
先頭の中村の当たりはサードへ。
柴田がバウンドを合わせて後ろに下がるとその体勢からスローイングが微妙なバウンドに。
しかしファースト京田がハーフバウンドを後ろに下がって捕球しアウトに。
打者の走力、ベースの使い方、半身の使い方と非常に上手いプレーでした。
普通の一塁手には後ろを使うという選択肢が咄嗟に生まれない可能性もありますし、ショートならではの判断だったと思います。
そんなプレーもあり三者凡退でゲームセット。
今シーズン初のカード3連勝です。
総括
石田が試合を作ってオースティンが決めるというなんとも理想的な試合運びでした。
まず石田は序盤からストライク先行のカウントを作れており、チェンジアップが結果球としてハマるなど安定感のある投球でした。
やはり左足を踏みかえなくなったことでバランスも本人のテンポも無駄がなくスムーズになっているのかと思います。
二者連続アーチこそ喰らったものの、あれは相手が悪いと割り切って良いと思いますし、それ以外には全くケチのつけようがない投球でした。
個人的にはローテーションの中でもトップクラスに計算しやすいかなと思い始めています。
また二遊間を相性もあってか知野大和という起用で、守備面での不安がかなりありましたが、ヒヤヒヤする場面などはありつつ破綻はしなかったので良かったと思います。
森、林に比べると守備が武器になるわけではないですし、打撃重視で言えばもっと打たなければならないのは事実だと思いますが、一方で森、林、京田が出ずっぱりよりも休養や戦術の幅があるに越したことはないです。
さらに終盤、相手先発が変わってから森、林が出てくるということはどちらかと言えば右投手と戦わせたい、左投手を避けるという考えもあるかもしれません。
まず一軍での成功体験を積ませるという視点では今の運用で構わないと思いますし、実際に森がレベルの高い右投手から長打で切り開いて貴重な追加点を取ったことは大きかったんじゃないかなと思います。
守備固めのタイミングなども含めてまだまだトライアンドエラーの途中だとは思いますが、牧がいない間は彼ら(森、林、知野)に投資してみようという考えは伝わりますし楽しみになってきました。
また、守備固めを出し切っても筒香が控えていたという安心感を考えると、牧が帰ってきた時にも1人は休養兼代打という運用でも面白いかなと思いました。
そのためにも外野や二遊間の争いが激化することを望みます。
とにかくスイープして借金完済と理想的な展開になってきました。
蝦名中心に先制出来ていますし交流戦に勢いを持って入れるように次のカードも頑張って欲しいです。
また、週6試合は久しぶりなので体力面でボロが出ないように日曜日の最後のイニングまで集中を切らさず怪我なくということを願います。
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