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チリも積もれば|4/29 対中日3回戦を振り返る

ご覧いただきありがとうございます。
今日もフルで見られたので書いていきます。

試合振り返り

1回

松葉、ジャクソンという先発で始まったこの試合。
先頭の度会は2球目のカットボールを捉えてセンター前ヒット。
浅いカウントで振っていきながら捉えきることができた、良い結果・内容でした。
続く桑原はフルカウントから四球。
無死1,2塁というチャンスを作るもクリーンナップが決めきれず無得点。
特に佐野に関しては初球を打っていくこと自体は良いと思いますが、本当に狙っていた球であれば詰まりすぎじゃないかなと思いました。
無死ですし、事を起こしたいがゆえに浅いカウントで前に飛ばしたい気持ちが強い印象と、強く振りに行ったときに鋭いスイングではなく大きいスイングになっている印象の両方を感じました。
開幕してすぐの佐野は、悪くない打球を放つも運悪く野手の守備範囲という場面が多々見られましたが、どちらかというとここ最近は結果を欲しがって自身のスイングからは遠ざかっているように見えてしまうので、まずは自身の形を取り戻すことを強く意識してもいいのかなと思います。

その裏のジャクソン、先頭の岡林に死球を与えますが後続を抑えて無失点と上々の立ち上がりでした。
ただ、高めの球が中心で、この付近からカーブを投げて軌道を偽装できたら面白いかなと思った一方でこの球を振ってこなくなった時が怖いなという懸念もありました。

2回

この回の松葉は三者凡退。
淡々と進んでしまい、捉えきれないイニングでした。

一方のジャクソンも三者凡退。
この回は低めも使っており、幅広くゾーン勝負出来ていていい内容だったなと思います。

3回

この回も三者凡退。
ストライク先行でカウント負けした印象で、特に度会、桑原は追い込まれる前の2球をもっと有効に使いたかった打席だったかなと思いました。

その裏、先頭の村松のファーストゴロはジャクソンのカバーが遅れて内野安打に。
右方向に行った打球に関しては他の野手と同じくらい早い一歩目が求められますし、ほんの一歩の遅れではあったものの命取りになってしまいました。
続く松葉はバントの構えもカウントが進んだところでバスターエンドラン。結果は進塁打となり一死2塁となります。
さらに岡林はカウント有利からチェンジアップを振らせて空振り三振。
あと一人で切り抜けられるというところでしたが山本には粘り負けて四球を出してしまうとこれをきっかけに崩れます。
カリステに対しては、高めを見切られた山本の後ということもあり低めに来た真っすぐを狙われて二塁強襲タイムリー。
さらに中田のふらふらと上がった当たりはライトの前に落ち、さらに度会が飛び込んで後逸。二死ということで勝負をかけるのは理解できる一方で、さすがに無謀な距離だったかと思うので勢いだけでなく自重する判断もできるとよかったかなと思います。
さらに失意の中、細川にフェンス直撃のタイムリー二塁打でこの回4失点となりました。

4回

この回の松葉も三者凡退。
やはりカウント形成が上手く、浅いカウントで捉えるしかないという状況が続きます。

その裏、二死1塁からセンター前ヒットで悪送球の間に一転追加。
このプレーに関しては後述します。
ジャクソンは球の質自体はそれほど悪いと思いませんでしたが、それぞれの球の使い方として、高めの球やカーブなどうまく使いこなせていない印象でした。
次回がどうなるかわかりませんがここまでの投球を考えるといったん時間を空けて修正するのが良いのかなと個人的には思います。

5回

この回は山本がヒットを放つも続かず無得点。
まだファーストストライクを打ちにいけない印象で絞り切れていない、整理できていないのかなという印象も芽生え始めました。

その裏は森唯斗が登板。
二死1塁から木下に被弾。
ストライク先行で有利な状況を作り続けていましたが、決め球としてのカーブが甘く失点につながったイニングになりました。
勢いで押していけるわけではないので失投を逃してもらえなかったですが、ゾーン勝負の意識自体は良いものなのかなと思いました。

6回

この回は桑原がヒットを放つも後続が続かず無得点。
ファーストストライクを打つ意識が見られたものの、捉えきることができずに凡退となった印象でした。

その裏も森が続投。
岡林は抑えるも、そこから3連打と満塁ホームランで4失点となりました。
どうしてもこの展開だと慎重に攻めるというよりは多少打たれてでも大胆に攻めていくことが求められるかなと思いますが、森はこれまで慎重にコースに投げ込んでゾーンを広く使っていたのでタイプ的に酷な場面になってしまったかなと思います。
また次回は慎重に投げる場面で輝くことに期待したいです。

7回

この回先頭の宮﨑は四球。
代走に林が出ると、途中出場の蝦名が今季初打席でタイムリー二塁打。
蝦名らしい右中間への当たりでしたし、後手に回ることなく二球目という浅いカウントで捉えきった内容は、首脳陣に対していつでも準備ができているというアピールができたのではないかなと思います。

その裏、三嶋が登板。
ピンチは招いたものの無失点と、今季初登板のスタートをしっかり踏み出せたことが良かったかなと思います。
内容的には突発的に四球を出してしまった部分が悔やまれるかなとは思いますし、ストレートとスライダーがほとんどだった部分は気になりますが、次回以降も同じような場面での登板になると思うので、徐々に一軍レベルに対する上での内容も良くなっていくといいなと思います。

8回

二死から佐野が内野安打、牧がセンター前でチャンスを作るも無得点。
ここの林も、初回の佐野と同じくチャンスで初球からいくのは非常にいい一方で、本当に狙い球と言えるのか、というスイングに思えました。
今の打線の調子だと、過剰に状況でアプローチを変えすぎるよりも、いつでも同じアプローチを続けた方がいいというか、もっとシンプルに考えてもいいのになと思います。

その裏、徳山が登板、牧の好プレーもあって三者凡退ときっちりシャットアウトできました。
前回の雨の中での苦しい試合後は初めての登板でしたが、そういったダメージを感じさせず切り替えがしっかりできている印象でした。

9回

この回は蝦名がライト前にヒットを放つも後続が続かずゲームセット。
苦しい試合でした。

総括

とにかく蝦名の2安打に縋りたくなる一日でした。

まず桑原の送球が逸れたシーンですが、あの体勢から無理して投げる状況ではないと思います。
少なくともあの打球であれば三塁に行かれるのは仕方がないので、抜かせなかった時点で十分なプレーにもかかわらず、無理をしたため余計な失点につながってしまいました。
個人的な印象にはなりますが、今年の桑原は守備で諦めなさすぎるように感じます。
例えば4/26、8回表の岡本の右中間への当たりを度会に任せず自分で不完全な体勢で捕球したことで一塁ランナーのタッチアップを許したように、自分がカバーするという思いが強すぎて力以上のものを出そうとしてしまっているように思えます。
今日の度会の飛びこんで逸らした守備にも近いことが言えますが、引き際を誤って余計な傷口を広げてしまうのはチーム単位でみると良くないことだと思いますし、諦めずに追い求める部分と、ここで諦めて次のプレーに切り替えようという部分のバランスが上手く一致してくるといいなと思います。
一方で送球ミスという観点ではチーム全体として目立っており、他人のミスを自分事として捉えられているのかという点や、チームとしてミスの原因や状況判断の正解を共有できているのかという部分では疑問が残ります。
年単位で続いている部分ですし、この点に関してはチーム内で互いに厳しく指摘したり、意見を共有したりして意識を高めていく風潮が、仮にすでにあったとしても、さらに増えていいのではないかなと思います。

一方で、打線については蝦名が二安打と途中出場ながら少ないチャンスをものにした形となりました。
序列的には元々優位にいたわけでは無いと思いますが、少なくとも明日のスタメン起用があった場合、周囲の納得を得るのに十分なアピールだったと思います。
内容的にもしっかり振れる早いカウントで狙った球を捉えきったことは、今後に期待できるいいものだったと思います。
大事なのは続けることで、この勢いのまま早いカウントで捉える事、またファームで良かったのは四球を選べていた部分なので、その点にも期待してみていきたいと思います。

全体的には狙い球を捉えきれない、特にチャンスでは早く打席結果を出したい印象が強く無理なスイングをしがちに見えるため、状況によって変えすぎないといった、シンプルな打席が増えることを願います。
また、守備も含めてベストが出来れば良いですが、そこを追い求めて上手くいかないならベターな選択でも構わないのかなと思います。
割り切りと足掻きの線引きがどうなっていくかは注目です。

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