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チリも積もれば|3/29 開幕戦を振り返る

ご覧いただきありがとうございます。
本日 3月29日、待ちに待ったプロ野球開幕戦が行われました!
ということでこの試合のベイスターズを振り返って気になったことをメモしていきます。

試合振り返り

1回

開幕投手は横浜が東克樹、広島が九里亜蓮と順調に調整してきた2人となりました。
カープの1番菊池の当たりはライト度会の照明が目に入るアクシデントでヒットに。
一歩目をミスしたことで見え方の調整ができなかったとはいえ、ここで身体を張って止めたのは良かったと思います。
続く2番上本は初球からエンドランでショートゴロ。
ランナー二塁から小園は初球を打ってヒット、一三塁。
4番堂林も初球を打って詰まったサードライナー。
5番坂倉は5球目をレフト線に放つもこれを佐野がスーパーキャッチ。
なんとか抑えたものの、この時点でカープの超積極的かつ、マン振りはしないアプローチがゾーン勝負していく東を捉え始めていたように思えます。

一方の九里は変化球を丁寧に使って三者凡退。
注目の度会のプロ初打席はセカンドゴロとなりました。
特に佐野を見逃し三振に取ったチェンジアップはビタビタすぎて、相手を褒めるしかないという出来でした。

2回

この回の東は危なげなく三者凡退。
それでもカープ打線が浅いカウントからどんどん振ってくることに変わりはありませんでした。

九里も三者凡退で、宮﨑が捉えたライナーだったものの、ゾーンを広く使って上手いなぁという投球でした。

3回

この回に東が捕まります。
先頭の九里は抑えたものの、菊池の小フライは牧のグラブに収まりきらないポテンヒットに。
昨年から続くカープ戦の嫌な安打が今年も…というところに上本、小園、堂林、坂倉といずれも早いカウントで合計5連打、3点を失います。
球種、コース問わず迷わず早いカウントから振ってくることをチーム単位で統一してきた印象で、東-山本バッテリーの武器であるゾーン勝負への対策が刺さってしまいました。
ただ終わってみればこの3点で7回まで投げきるあたりがエースたる所以なのかもしれません。

早く追いつきたい横浜は先頭の山本がらしいセンター前で初ヒット。
この速くて綺麗なヒットという武器は今年も健在のようです。
次の石上はプロ初打席、簡単に追い込まれますが簡単に三振せず喰らい付いた結果内野安打に。
ヒットはヒット、まず一本出て安心したという顔でした。
東はバント失敗も、併殺じゃなかったのがこの後の展開を呼び込んだということで良いと思います。
実際に一塁手のチャージは鋭く、フォースプレーの状況で無理矢理にでも三塁方向へのバントをしようとしていましたが、変化球で上手く交わされてしまいました。
次の度会、初球のスライダーを叩いてプロ初安打が同点スリーラン。
球場中が形容する言葉を失い「やばい」「すごい」しか言ってませんでした。
高めのボールから食い込んでくる変化球で難しい球にも関わらず平然と打ち返す姿。
同じ星に生まれたことに感謝です。

4回

失点、およびバント失敗を救われた形の東、シャイナーに二塁打を許すも冷静にバントさせず後続を断ち、しっかりと立ち直ります。
この時点でもゾーン勝負は継続で、逃げないあたり筋を通すバッテリーだなと思いました。

対する九里は宮﨑、山本が捉えた当たりを放つも野手の範囲内に収まり三者凡退。
お互い簡単にズルズルはいかない、さすが開幕投手という出来に思えました。

5回

先頭の小園はどん詰まり内野安打、続く堂林もショートの横を抜けていくヒットと、3回とは違いコースヒットが運悪く…という印象。
実際に併殺と三振で切り抜けられたため、すでに修正を終え、バッテリーとしては割り切れる当たりを打たれただけだなと感じました。

九里の方は危なげなく三者凡退。
度会はマン振りライトフライも、この時のように対空時間が長い打球も彼の特徴だなと思っています。

6回

東はシャイナーに強い当たりを打たれるも度会のナイスキャッチ。
それほど難しくない当たりとはいえムードメーカーらしくチームが盛り上がるようなプレーをしてくれました。
一方で石上はエラーと、後続は断ったもののすこし大事にいきすぎてしまった場面かもしれません。
プロのスピード感的には、守備で多少雑でも勝負をかける必要がある場面が多々あると思うのでこれを機に良くなっていくと思います。

裏の攻撃ではオースティン、佐野が連打でチャンスを作りますが牧アウトのあと宮﨑の初球前にセカンド牽制でアウト。
これは非常に相手が上手く、技術を褒めるしかないプレーだったと思います。
どちらにも流れが行ききらないという不思議な展開でした。

7回

東のラストイニングは高めの釣り球を含めて色々試しつつの三者凡退。
あの序盤の打たれ方を考えるとよくここまで立て直せるもんだと思いました。

攻撃では山本がヒットを放ち、石上が引っ張りを意識したスイングもランナー入れ替わる形でのゴロ。
ここで代打楠本ですが、石上が走りたいけど九里が上手すぎるというような形に見え、反対に楠本が石上の盗塁待ちで苦しくなってしまった印象。
代打ですしシンプルに打たせてあげたかったなという気持ちになりました。
また度会に対する九里の気迫は凄まじく、珍しく度会が気圧されるような場面もありました。

8回

8回はウェンデルケンが登板し、ショートに林。
三者連続三振と圧倒し、とにかく昨年と同じように安心して見てられそうです。
真っ直ぐとチェンジアップがほとんどでしたが、カーブも一球だけ投じ、上からゾーン内に落ちてくる見逃し三振を、という意図に見えました。

カープは島内が登板。
オースティンがヒット、佐野は倒れるも牧がライト前ヒットで2人とも激走。
三塁送球間に牧が迷わず二塁を狙うという走塁革命っぷり。
気迫も出ていました。
宮﨑申告敬遠で代打大和は追い込まれてからライトへ犠牲フライ。
後述しますが、この場面で3人のランナーがそれぞれ進塁したのが進化という意味では素晴らしいと思います。

9回

クローザーとして上がったのはオープン戦不調の森原。
守備もセンター桑原、レフト関根、ファースト大和と守備固めモード、とはいえ昨年のレギュラークラスのメンバーが出てくる安心感
牧のMLBばりのスーパープレーもありつつきっちり3人で抑えセーブ完了となりました。

総括

緊張感に包まれる中、ミスもありつつやれることを精一杯やって成功を手繰り寄せた素晴らしい試合だったと思います。

まず東がストライク先行なのは去年と変わりませんが、そこに対して積極的だけでなく無理に振りすぎないというアプローチできっちり連打をしてくるカープ打線はベンチの戦術含めて今年も恐ろしそうです。

また、度会が一発目で照明と被るプレーもあったものの佐野がスーパープレーでその場を助けると、今度は度会が東を助けるという好循環。
良いようにしか転がらない一年になってくれるのでしょうか。

とにかくほとんどの選手が良い入り方をすることができ、明日以降はより気楽に入れるのかなと思います。

さらに走塁でも積極性がオープン戦から変わらずに見られていて、送球間に進塁する際はアイコンタクトをするなど咄嗟の意思の疎通もバッチリですし、中軸があれだけ走ったら周りが走らないわけにはいかないでしょうと思いました。
効果が出てると思います。

気になるのは梶原で、3三振に代打を出されるなど良いところを見せることは出来ませんでした。
ただ彼のタイプとして違う日に爆発することもあり得ますし、オープン戦出来ていた、勝負を長くするということが取り戻せると良いのかなと思います。

とにかくやっと開幕したプロ野球。
本当に面白いコンテンツです。

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