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にいさま ①

ずっと心の片隅に引っ掛かっていた。地元の先輩、3つ上の先輩のことが…。




元々は行き着けのパチンコ屋で知り合い仲良くなったのですが、気さくな良い人。何より、話しが面白かった。普通の話しから下ネタまで素晴らしく面白かった。その中でも1人Hの話しが特に面白い。当時、凄く勉強になりました。


ここに書けないのが残念です。



そんな先輩の事を敬意を込めて『兄(にい)さま』と呼んでいた。そんな兄さまには婚約者がいたのですが、複雑な理由から婚約破棄になった。


その日から兄さまは荒れた。『もう、全てを終わらせたい。』口癖のように言っていた。



現実から逃げるかのように酒を浴びるほど飲む毎日…。腐っていく兄さまを見るのが辛かった。何より、兄さまの為に何も出来ない自分が悔しかった。



一年半ぐらい過ぎた頃、人の紹介でにいさまに彼女ができ、少し落ち着きを取り戻してきた。外見はお世辞にも綺麗とは言えない。しかし、兄さまに凄く尽くしていた。



人間は外見ではない。素敵な女性とはどんな人なのか俺はかなりあとになってから知ることになる。


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