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おとぎ話のファン

おとぎ話と言うバンドがいるんです。だいたい忘れてしまう私ですけどおとぎ話のライブを初めて観た日のこと、て言うかその瞬間のことを今でも鮮明に記憶してます。2010年の6月、会場は新代田FEVER。対バンはモーモールルギャバン、SEBASTIAN X、踊ってばかりの国。

単純に行ってる回数が多いだけかもしれないけどFEVERで観たものってなんか良く覚えてるかも。チラシと音源配りに来てる人たちが終演後お客さんを外で待ち構えてる景色とか、忘れても良さそうなことまで割と覚えてる。「スニッカーズ(バンド名)でーす!」て言って本物のスニッカーズ配ってた人たちいたけど彼らは今何をしてるのかな。大大大好きなライブハウスです。

そんな新代田FEVERの一番後ろの壁に寄りかかっておとぎ話の『SMILE』を聴いた瞬間、大袈裟じゃなくわたしはこの曲を聴くためにこの世に生まれてきたんだと思ったんです。ええ思ったんです。マジでナイショにしといてください。

て言うか一年前家主のライブ観て静かに狂っちゃった日も「新代田FEVERの一番後ろの壁」にいたし、なんか新代田FEVERの一番後ろの壁やべえのかもしんない。

みなさんも一度あの壁を体験してみてはいかがですか。

十代のわたしは嬉しいことがあったらおとぎ話を聴く。ムカつくことがあったらおとぎ話を聴く。なんもなくてもおとぎ話を聴く。
東日本大震災のあと、良く分かんないまま続く不安の中でもわたしはおとぎ話を聴いてたよ。FAIRYTALEを100回くらい聴いた。それでもまだまだ聴くけどね。

おとぎ話の音楽は悲しい気持ちを悲しいまま、優しい気持ちを優しいまま、そのまま丸ごと包み込んでくれる。実際そんなことは無理だけどこの世に溢れるいろんな気持ちをそのまま肯定してくれる。音楽に限らずそう言うものが、全ての人の中にあったらめちゃくちゃ良いなあと思う。

二十歳の時、今はもう無くなっちゃったけど下北沢のcafe KICKでイベントのブッキングをすることになり、おとぎ話の有馬さんに出演していただいたことがありました。あれはねー、本当に嬉しかったですね。もう本当に嬉しかったです。その時のわたしの記憶が正しければ「今日初めてやります」って言って有馬さんが『少年』を歌ってくれたの。あの時も、今思い出しても言葉に出来ない、けどずっとずっと忘れることのない気持ちがあります。

なんか今「おとぎ話と同じ場所でライブできる日が来るなんて…」ってマジ泣きしながらライブしてた平賀さち枝さんのこと思い出しちゃった。
確か『さっちゃん』リリースした直後の平賀さんのインストアライブだったかな。同じ日に同じ場所(新宿タワレコの屋上)でおとぎ話もライブしてたんだよねー。ああ懐かしい。

そんで今年の4月、久々(2019年のNEWTOWN振り)におとぎ話のライブを観ました。『理由なき反抗』の曲、全部やる!って言うやつです。

地方でライブを観る時は「地元の人が前方へ行くべき」とあえて後方へ移動し過ぎてなんにも見えなくなるハードジャパニーズライクなわたしが超満員のクアトロ最前列どセンターで。すんごいドキドキした。

話したことはないけど高校生の頃いつもおとぎ話のライブで見かけてた女の人が隣にいて、ウンウンそうだよねと心の目を細めたり。

ネオンBOYZのイントロで泣いて、FESTIVAL EXPRESSで泣いて泣いて、アー。
おとぎ話が大好きだ。

1年前に発表されてからずっと楽しみにしてた野音のワンマンが台風で中止になってしまって悲しかった。本当に悲しかった。でも、野音で演奏するおとぎ話を観れる未来に向かって今日からまた生きてゆけると思うとワクワクもする。
とにかくその日まで死なないように、信号無視などしないように、お利口に生きる!

かかってこいよ☆

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