【サイクル3店舗予選突破】青黒フラッシュ(パイオニア)【サイクル3プレミアム予選ベスト8】

こんにちは。この度MTGのサイクル3店舗予選を突破した事を記念して多くの人に自分の記事を読んでいただきたいなと思い記事を書いています。1人でも多くこの沼に人を引きずり込みたいです。

この記事は半分無料で、後半のマッチアップごとのサイドボーディングとプレイ指針を有料としています。

軽い自己紹介

横浜のMTGプレイヤー、みやむーと言います。2019年のエルドレインの王権の頃にマジックを始め、スタンダードの青黒コントロールに魅せられてからと言うもの、青黒のデッキばかり回しています。大会ではほぼ青黒のデッキしか使ったことが無いレベルです。

特に強いプレイヤーではないし、自分の遊び方は競技MTGとは相性の悪い面がある事は重々承知ですが、だからこそメタ外のデッキでメタゲームに食い込んでやるという執念と、大会に出たら「この会場の誰よりも青黒を擦ってる自信はあるぞ」という自信を持って大会に参加しています。

最近は(青黒使いがディミーア家の服着てたら面白いかなと思ったので)ディミーア家ギルドマークの服を着て大会に出たりしています。

普段はブログ(https://barrardgame.fc2.net/)に様々な真面目だったりクソだったりする記事を上げています。

実績

2/19店舗予選
ラクドスミッドレンジ〇
5C白日オムナス〇
緑単信心〇
3-0で店舗予選権利獲得

2/25プレミアム予選
セレズニア天使〇
奇怪な具現〇
セレズニアオーラ〇
青白コントロール〇
スイス4-0-2で通過
グルール機体×
プレミアム予選ベスト8

世間的に見ればローグデッキの分類に入るデッキかも知れませんが、十分環境と戦える手はあると思っています。

青黒フラッシュとは?

瞬速クリーチャーとインスタントを大量に採用し、相手の行動を妨害しながら相手のターンにインスタントタイミングで動いて相手を撹乱しつつ殴りきるデッキです。キーカードは漆月魁渡と滑りかすれの2枚です。

これらのカードを組み合わせアドバンテージを稼ぎながら、大量に入った除去とカウンターを使いつつビートダウンして勝利するデッキです。

このデッキが誕生した経緯

https://barrardgame.fc2.net/blog-entry-101.html

詳しくは私が過去に書いたブログに載せていますが、長いので要点だけ書きます。

神河:輝ける世界で登場した漆月魁渡というカードは青黒で専用デッキを開発する魅力を感じました。このカードをパイオニアで上手く扱えるデッキを模索しているうちに青黒フラッシュの開発に至り、以後ずっと調整を続けています。ネオ神河が登場したのが約1年前なので1年近くずっと調整していることになります。

この記事はその1年近くの集大成です。ニッチなローグデッキではありますが、だからこそ他に無いことが書けるのではないかと思っています。

現行のデッキリスト

マナベース

このデッキを開発した当初から長らく友好色の土地基盤が脆弱だった為タップインが多かったですが、青黒ファストランドやダメージランドがパイオニアに上陸した事でほぼ不自由の無いマナベースの時代になりました。

このデッキでは青黒黒、青青を3ターン目に要求してくるマナシンボルの厳しいデッキですがアンタップインを続けつつ十分に安定して動くことが可能です。

また2色である利点を生かし、色の出るユーティリティランドを多数搭載しています。マナフラッドしている時やロングゲームになったらそれらの有無で勝負が分かれると感じている為、可能な限り採用していく方針です。

またマナスクリューは一瞬で負けますがマナフラッドする分にはまだ何とかなる余地のあるデッキだと判断し、土地は多めの25枚となっています。

クリーチャー

滑りかすれ

瞬速を持つカードを唱える度にライフとカードの両面でアドバンテージを稼げる瞬速クリーチャーです。色拘束がとても厳しく、砕骨の巨人が当たるなど弱い点もありますが、それを差し引いても瞬速クリーチャーでデッキを固める魅力を持つカードです。

抜くとリソース源が乏しくなってしまうのであまりサイドアウトはしませんが、地上クリーチャーの攻撃が全く通らないマッチアップ等ではサイドアウトする事もあります。

塩水生まれの殺し屋

滑りかすれと並ぶメインアタッカーです。相手のターンに動くと大きくなるのでこのデッキでは大きくなりやすく、除去の薄いデッキ相手にはフィニッシャーになる事もあります。こちらが攻め手に回らなければいけないマッチアップで活躍する事が多いです。

育つまでは砕骨の巨人の出来事等の赤い軽量除去に脆弱という弱点があるので、砕骨の巨人が4枚入っているデッキに対してはサイドアウトも視野に入ります。

厚かましい借り手

優秀な出来事と飛行を備えた瞬速クリーチャー。飛行持ちのクロックでありながら、トークンに対して除去になるのが強く、コントロールデッキのサメ台風のトークンや鏡割りの寓話のゴブリンシャーマンを対処したりします。反面軽いデッキには効果が薄く、全てサイドアウトできる枚数にする為3枚。

復活したアーテイ

相手が出してきた脅威の多くに対処可能な能力を持つ瞬速クリーチャー。通常アドバンテージを稼げる類のカードでは無くテンポを得るカードという側面が強いですが、滑りかすれでアドバンテージすら取れます。クロックを出しながら相手の行動を弾けるので、こちらが攻め手に回る契機になる事も多いカードです。ほぼどの相手でもサイドアウトしないカードなので本当はもっと枚数を増やしたいですが、伝説なので2枚。

幽体の船乗り

アタッカーと言うよりは滑りかすれや塩水生まれの殺し屋をトリガーさせるサポートと言う側面が強いカードです。中盤以降余ったマナをドローに充てる事ができるので1マナとは言え後半も無駄になりません。

ちなみにこの枠は次の拡張セットが登場した暁にはフェアリーの黒幕が登場するので、そちらにほぼ変えるだろうと考えています。

砂漠滅ぼし、イムリス

クリーチャー同士の戦闘で強い大型クリーチャーが少しは欲しかったので採用。その中でもこのカードにしている理由は主にグルール機体のアクロス戦争から護法で自身を守れるからです。殴りだしたら護法は無くなりますが、カウンターでバックアップできるのでタップアウトした隙だけ護法で補えれば良いのです。ラクドスミッドレンジのパワーワードキルで倒されず、戦慄掘りで対処しようとしても6マナかかるのも偉いです。

中盤戦に手札が少なくなってきた頃に出てくるので3ドローも結構現実的なラインで狙えます。後半戦でこのカードトップすると幸福な気持ちになれたりします。サイド後にコントロールデッキとして振る舞う際に、除去やカウンターを連打してからこのカードを着地させてリソースを回復して相手を引き離すのもサイド後よくあります。

打ち消し呪文

呪文貫き

このカードが活躍するかはメタゲームにもよるイメージですが、現在のメタゲームなら1枚はメインボードにもあっていいかなという感覚です。

クリーチャーベースのデッキでも集合した中隊が入っていたりしますし、鏡割りの寓話を初めとして打ち消したい対象は多く環境に存在しています。とは言え腐りやすいカードなので2枚以上に増やす事は恐らく無いでしょう。

否認

2枚目の呪文貫きという感覚で採用しています。以前2枚呪文貫きを入れていたらゲーム中片方が腐る事が多かったのでこちらに変更した経緯があります。使い方は呪文貫きとほぼ同じで、クリーチャーベースのアグロデッキには両方サイドアウトする事もあります。

かき消し・検閲

かき消しと検閲を2:1の比率で採用しています。ソフトカウンターはゲーム後半腐りやすいのでそう言った場合にサイクリングのある検閲が欲しく、対アグロやミッドレンジの序盤には検閲よりケアしにくく強力なかき消しが欲しいという事で散らしました。この配分なら被った時に腐りやすいと言う弱点も検閲だけサイクリングする事でカバーできます。この話は青黒フラッシュ以外にも通じる話だと思うので考え方の一つとして有りだと思います。

この枠は中略を試したこともありますが単純にマナがかかりすぎたりしました。ジュワー島の撹乱はタップインが痛いのと、土地が伸び切ってから引くと意味が無いので外しました。

提督の命令

基本的には3マナのハードカウンターとして取り消しの亜種ですが、このデッキでは瞬速クリーチャーで攻撃する為強襲コストで唱える事も容易いです。エンド時や攻撃時に出てくる放浪皇を迎撃したり、残骸の漂着を1マナでカウンターしたりします。

取り消しの亜種のハードカウンターは様々な物がありますが、青白コントロールへの耐性を考えるとこのカード以外にする選択肢はあまり考えていません。とにかくデッキにフィットしているので、蝕みのような相当このデッキに合っていて強力なカウンターでも出ない限りこのカード以外のハードカウンターを使う気になれません。

除去呪文

致命的な一押し

このデッキでは紛争をあまり達成出来ないですがファストランドの登場で1ターン目に安定して撃てるようになったのもあり、それでも汎用除去として4枚入っています。塩水生まれの殺し屋が1マナで成長するなど、テンポ面で優れています。

コントロール対面等では減らしたりサイドアウトしますが、メインボードで引いても1~2枚程度ならサメ台風や放浪皇のトークン等当て先がある事も多いので意外と完全な死に札になる事は少ないです。

喉首狙い

致命的な一押しの範囲外のクリーチャーを除去できる除去。機体等のアーティファクトクリーチャーを破壊出来ませんが、エシカの戦車や領事の旗艦、スカイソブリンはカウンターした方が有効なので、デッキ全体で弱点を補えていると思います。

この枠は従来無情な行動を採用していましたが、人間や天使等に腐る場面があるので喉首狙いの方がベターだと今は考えています。たまに瞬速で出てきたギアハルクに困ったりしていますが、完全に穴の無い除去など無いので仕方ありません。

プレインズウォーカー

漆月魁渡

このカードによってこのデッキが成立していると言えるキーカード。クリーチャーが残ればドローに繋がり、クリーチャーがやられたらアタッカーを出しつつドローに繋がるのでこのカード1枚でクロックパーミッションのゲームプランが成立する強さがあります。

青白コントロール等に対しては残ったら勝つプレインズウォーカーが3マナの軽さで出せる事が有利に働いたりします。アグロに対してだったりこちらが後手だったりすると弱くなる面もありますがこのカードを抜くとメインのドローソースが無くなってしまうので全てサイドアウトする事はほぼありません。

悪夢の詩神、アショク

プラス能力で攻めにも守りにも使えるトークンが出せる強力なプレインズウォーカーです。トークンで地上を制圧して勝利へと近づけたり、戦況を有利にするカードです。

最近のパイオニアではスピリットやイゼットフェニックスのような飛行戦力を主体とするデッキが減少傾向にあるので、地上をこのトークンで制圧する戦術がtier上位のデッキに対してはどの相手でも有効な環境になってきています。

マイナス能力は青黒で対処しにくいアーティファクトやエンチャントにも対処出来るのでその用途でも使う時が稀にあります。定着したプレインズウォーカーを戻してテンポを取れたりもします。

とても強力ですが、出すのに隙が大きい上2枚目を引きたくないので1枚。隙の大きさを許容できないマッチアップではサイドアウトします。

サイドカード

切り崩し

主にアグロデッキに対してサイドインする追加の致命的な一押しと言う運用ですが、グルール機体の無謀な嵐探しの表面や鏡割りの寓話の裏面、スピリットの天穹の鷲等、たまに致命的な一押しで倒しにくいカードに触れられる時があります。

黙示録、シェオルドレッド

こちらが受けに回る可能性の高いデッキや、ライフを詰めてくる相手に対してサイドインする事が多いです。このカードに触りにくいデッキにも(1枚で勝つので)入れたりします。

なぜこのパワーカードをメインボードに入れないのかと言うと、メタ上位の青白コントロールには単純に至高の評決に巻き込まれるだけなので有効でなく、グルール機体にはアクロス戦争で取られて負け筋になるからです。ラクドスミッドレンジは致命的な一押しで対処してきます。要はtier上位にこのカードに弱いデッキが少ないと言う事です。

とは言えアグロ対面に強く、グルール機体に対してもアクロス戦争さえ何とかすれば地上を制圧する性能なのでアグロ対面にパワーカードをぶん回したい人はメインボードに入れるのもありだと思います。

霊気の疾風

ファイアーズ系列のデッキや、緑単信心、赤単、ロータスコンボ等にサイドインする汎用カード。赤単に対しては追加の除去のような運用で、重い相手には追加のカウンターとして運用するようなカードです。基本的にはカウンターではありますが赤単等にも入れられるのでサイドインの幅は広いです。青いデッキの定番です。

軽蔑的な一撃

ファイアーズ系列のデッキや、青白コントロール、緑単信心、ロータスコンボ等の自分より重いデッキ相手にサイドインするカード。これも青いデッキの定番ですが、軽くて重いカードを綺麗に弾けるのでやはり効果はてきめんです。

勢団の銀行破り

ラクドスミッドレンジ等のミッドレンジ系や、青白コントロール等のコントロール系等にサイドインして追加のリソース補充にするカード。精神迷わせの秘本等に比べるとドロー能力を使い切った後に攻め手となれる為、リソースを稼ぐ→ゲームを終わらせる為に攻め始めると言うゲームプランが成立しているのが良い所です。

絶望招来

対ラクドスミッドレンジ用決戦兵器です。それ以外にはあまり入れるマッチアップはありませんが、現状の環境でラクドスミッドレンジへの勝率を上げるのは死活問題なので必要だと今は考えています。マナベースが大丈夫かは分かりませんが体感ではそんなに困った事はありません。

アショクの消去

何だこのカード!?と思ったそこのアナタ。俺も何だこのカードって思ってます。でも沈黙を破る者、スラーンに対してメインボードにもサイドボードにも触れられるカードがほぼ無く、出されるだけでほぼ負けてしまうので仕方なく採用しました。

一応絶望招来は理論上触れられそうですが、スラーンが入ってるようなデッキはマナクリーチャーが入ってたりするので絶望招来でスラーンを倒そうとするのは実質無理です。普通のカードで普通に対処する事が出来ないので、仕方無く対策カードを入れているという訳です。

ちなみにスラーン以外にも打ち消されないカードに対応できるので青白コントロールの至高の評決、コントロール系のデッキの船砕きの怪物、ロータスコンボの終止符のスフィンクス等に対応できるという特徴があります。一枚刺しなのであまり期待しない方がいいですが一応覚えておくと良いかも知れません。

危難の道

主にアグロデッキにサイドインするカードです。このデッキはこちらより軽いクリーチャーを並べてくるデッキに弱いので、それを補う為に2枚。切除で使う事はありません。

このカードとの競合に煤の儀式等がありますが、3マナと4マナの差は使ってみると大分速さに違いがあります。赤単等が1~2マナを展開した時に素早く撃てる方がより重要だと考えたのでこちらを採用しています。

食肉鉤虐殺事件

危難の道に続く追加の全体除去です。危難の道3枚目でも良かったのですが、被った時に後からより強く使えてライフゲインのオプションがあるこちらを1枚入れておくのはアリだと考えたので採用しました。また、危難の道をサイドインせずこのカードだけサイドインするマッチアップも存在します。分けておく事によって少し対応力が上がっています。

除去しながらライフゲインはアグロに対してコントロールプランを遂行する上で有効ですし、単純にカード単品としても強いです。

ゲームプラン

このデッキは除去と打ち消しとクロックが入っていてコントロールデッキとして振る舞う事もビートダウンとして振る舞う事も可能なデッキです。相手がどのようなデッキかにより方針を変える必要があります。

このデッキを現在のパイオニア環境で使う場合、打ち消しを中心にクロックパーミッションを仕掛けこちらが攻め手に回らなければならないマッチアップと、除去を中心にこちらがコントロールデッキとして受け手に回って戦うマッチアップがあります。

こちらが攻め手になるマッチアップ
・青白コントロール
・緑単信心
・奇怪な具現
・不屈の独創力
・ロータスコンボ
など

こちらが受け手になるマッチアップ
・グルール機体
・人間アグロ
・赤単アグロ
など

どちらでもない(状況によって変わる)
・ラクドスミッドレンジ
・スピリット
・パルヘリオンシュート
・天使
など

ちなみにこちらが攻め手に回れるマッチアップはカウンターが有効なマッチアップが多いので有利に立ちまわれる事が多いです。反面受け手に回るマッチアップはこちらがクロックパーミッションを仕掛けにくく厳しいマッチアップが多いです。

終わりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。
高いTierのデッキを選んで競技MTGを楽しむのもありですが、自作のデッキを練りこんで競技MTGを戦う遊び方も面白いと思います。今回の記事はそんな過程を楽しめて頂けたら幸いです。

有料部分ではこのデッキを使いたいと思った人の為にマッチアップごとのサイドボーディングとプレイ指針をまとめたものを書いています。無料部分と同じくらいの結構な分量を書いたので、このデッキに魅力を感じてしまった奇特な方はどうぞ。

追記

現在はスカラベの神を5マナ枠に入れてプレイしています。対ラクドス用カードと言うことでこちらの型の方がラクドスミッドレンジには強いと思います。イムリスのままでもいいとは思います。白単人間に煤の儀式が強いと聞いたので試していたりします。

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