里見太助についてのネタバレ感想(灰色革命まで)
美少女キャラ(魔法少女)が主役であるスマホゲーム『マギアレコード』のメインストーリー第2部7~8章において、なぜかおっさんキャラである「里見太助」に専用のグラフィックが実装された。
太助は第2部公開以前から度々濃い影をちらつかせてはいたものの、基本的にモブキャラにはグラフィックも物語も用意されないことが多いこの作品で、ちゃんとしたルックスがおっさんキャラに与えられたことは衝撃的で、読者の間で大きく話題となった。
マギレコも2部9章に差し掛かり、そろそろ自分の中で序盤の内容があやふやになり始めたので、この記事では太助の登場したエピソードを公開順(更新順)に羅列し、それぞれを読んだときに感じた個人的な感想を思い出しながらまとめてみようと思う。
感想文自体は大したこと書いてないので読まなくてもいいですが、灰色革命までの太助登場エピソードはすべて載せていると思うので、太助登場シーンのおさらいや里見太助スターターキットとしては利用できるかもしれません。
第1部:著書『魔法少女 その希望と絶望』
9章:2018年10月頃、10章:2019年3月頃
当時の感想・予想
いくらなんでもそんなに都合よく叔父の部屋の本棚に魔法少女について詳しく書かれた本が置かれているなんておかしい。真の黒幕によって作り出された偽の書物なのでは?叔父なんて実在しないのでは……?
魔法少女作品は女性が主役なのであまり男性に大活躍はしてほしくないという気持ちもあり、この後はしばらくの間「灯花の叔父非実在説」「キュゥべえと契約した元女性説」をぼんやりと信じていた。
別作品に登場する頭がおかしいとしか思えない内容を大真面目に研究している教授キャラ――例えば『SIREN』の竹内多聞、『ニンジャスレイヤー』のウミノ・スド教授など――は大好きなので、灯花の叔父が実在するかどうかはともかくとして、いろはたち主人公とは別の学術的な面から真実にアプローチするキャラが存在するのならすごく面白いなと思った。
イベント:『深碧の巫』
2019年8月頃
当時の感想・予想
第1部終了後に公開された、第2部のメインキャラである『時女一族』の前日譚。灯花の叔父は登場しないが、キュゥべえが祀られる村という独特な雰囲気のストーリーだったので、民俗学者である灯花の叔父が過去に調査してないだろうかと冗談半分で思っていた。
しばらく後、マジで過去に時女一族の集落に訪れていたことが判明する。
第2部1章1話:謎のおじさん初登場
2019年10月末
当時の感想・予想
灯花の叔父が実在したこと、そして何よりも「魔法少女を世間に知ってもらう」という彼の目的が第2部のメインテーマの一つであると判明したことの衝撃は大きかった。
それに加えて新要素について特に説明もなくストーリーがガンガン進んでいく心地よさや、事前に登場していたプロミストブラッドが早速登場したことなど、第2部への期待がかなり高まる1話だった。
ただ、いきなり魔法少女がどうとか言いだす人を出されるとやっぱり怪しすぎる。やはり黒幕なのでは……?
第2部2章:里見那由他の登場
2020年6月末
当時の感想・予想
前章に続いて太助の具体的な行動が次々と明らかになりワクワクしたけどやはり不審者っぽすぎる……しかしこれだけ多くのメインキャラと接触していたというのも偶然にしては怪しいし、やはり黒幕なのでは……?
第2部3章:太助の不審な動き
2020年8月
当時の感想・予想
太助が捨て身で魔法少女同士の争いを仲裁した過去が明らかになったことで、ただの頭のおかしい魔法少女研究者ではなく、責任感のある人格者であることがわかり良い意味で印象がかなり変わった。太助、お前もしかして黒幕ではない普通の善良なおっさんなのか……?今まで誤解していてすまん太助……そういえばかごめを諭したシーンでも正義感に溢れた言葉を言っていたしそりゃあ悪い人じゃないよな!ずっと信じてました。どうかこれからも魔法少女のことを助けてあげてください……!
根拠はないが、那由他のことを避けているのではなく、那由他自身が太助(魔法で一体化したか、那由他が太助に変身している)ではないか?という妄想もした(太助非実在説)。
メインストーリーが争い事だらけの厳しい内容なので、太助捜索パートがほのぼの癒やしパートになっていることを発見。このあたりから那由他のことが好きになり始めた。
魔法少女ストーリー:『飾利潤』
2020年9月末頃
当時の感想・予想
回収騒ぎの理由が気になる。時女一族(祇子柴)は政府の関係者と繋がりがあったようなので、魔法少女のことを広めることを良しとしなかったのだろうか(太助が那由他の前に姿を表さなくなったのもそれが理由?)。
あと、無関係だと思っていたストーリーで急に太助が出てくるとびっくりするからやめてほしい。
イベント:『Angels on the Road』
2020年12月
第2部4章:太助が諦めた
2021年1月
当時の感想・予想
太助……嘘だろ……?!あんなに頑張ってたじゃないか……!世間の誰も魔法少女のことを知らないことが悲しいって言ってたじゃないか!お前が諦めてしまったら誰が魔法少女のことを調べて、助けてくれるんだよ……?
魔法少女によっておかしくなってしまった佐倉杏子の父親とは違い、太助はその知識と柔軟な思考と使命感によって新たな道を切り開いてくれる大人のキャラじゃなかったのか?
確かに始めは「魔法少女作品でおっさんが活躍するのはなんとなく嫌」なんて思っていたけど、魔法少女が主人公である作品において「おっさん」とは「外の社会」の象徴であって、おっさんである太助が魔法少女を救うことに意味があるはずだと考えを改めたというのに諦めてしまうんなんて……勘弁してくれよ……ただでさえ2部4章は死者が出て争いは広がり続けて太助のことを考える余裕がないレベルで気分が凹んでいるのにそれに追い打ちをかけるような絶望的な文面……今までほのぼの癒やしパートだったなゆたんパートはどこへ消えた……?ラビさんもなんか虚無がどうとか宇宙がどうとか不穏なこと言い出したし……
太助が魔法少女の周知を諦めてしまった一方で、語り手の佐鳥かごめは詩的なふわっとした文体をやめて具体的な記述をするようになり心強い存在になってきた。
魔法少女ストーリー:『八雲みかげ(冬服)』
2021年2月
当時の感想・予想
無関係だと思っていたストーリーで急に太助が出てくるとびっくりするからやめてほしい。
第2部5章:午前0時のフォークロア
2021年4月
当時の感想・予想
サーシャの魔法少女ストーリーによると湯国市では過去に魔法少女関連の騒動が起きたらしく、太助はその騒動に首を突っ込んだことでラビと遭遇し、「午前0時のフォークロア」が誕生したということなのだろうか?魔法少女を救うために活動していた太助が絶望してしまった理由も湯国市の騒動が原因?点と点が繋がりだしてドキドキする……
イベント:『那由他さん家の平和な日常』
2021年6月
当時の感想・予想
夫婦の仲があまりよろしくなかった太助の悲哀が垣間見えて切ない……釣った魚も結局喜んでもらえてなかったし……大人にはね 色々あるんだ
魔法少女ストーリー:『里見那由他』
2021年6月
当時の感想・予想
那由他の言う「カッコいい」「元の素材がいい」という意見に誰も同意を示さないことから、そこまでイケメンではないのかもしれない(失礼)
第2部6章:兄に監禁される太助
2021年6月末
当時の感想・予想
5章と『那由他さん家の平和な日常』の回想シーンや那由他の魔法少女ストーリーで明らかになった外見に続き、知人の准教授などが登場したことで太助という人間の解像度が更に上がってきた。非実在説を信じていた時期もあったけど、ちゃんと人間のようだ……こういう人が諦めてしまったという事実の虚しさも更に高まってくる……。ラビたちは神浜で太助が諦めるに至った理由の「答え合わせ」をしているっぽい…?
第2部7章:太助(青)登場
2021年8月
当時の感想・予想
那由他の魔法少女ストーリーでやたらと具体的に外見について言及されていたけど、まさか特殊仕様で実装されるとは……
7章公開後SNS上で里見太助のファンアートが急激に増えだして嬉しいし、ずっと追いかけてた俺としても誇らしいよ……(理解者面)
太助が見た「滅び」とは、魔法少女のことを一般人が知ったことで何かが起こったということなのだろうか……?
第2部8章:太助まさかのLive2D実装
2021年11月
当時の感想
専用Live2Dグラフィック実装おめでとうございます!非魔法少女の男性ではあるけど重要なキャラだから、シリアスシーンがギャグっぽくならないようにするために実装されたのだろうか……?
太助の口から「湯国市は魔法少女にとっての生き地獄だった」という言葉が出てきてしまったので、もうフォークロア結成イベントが怖すぎる……
魔法少女のことを救うための最後の頼みの綱だと思われていた太助が諦めてしまった一方で、ここに来て灯花とねむが予想外の行動をするのは熱い!流石マギウスの創始者!灯花とねむはネットを利用した魔法少女の周知の方法を模索していたけど、以前からも以前から魔力やウワサを電子データと融合させるようなことをしていたので、ラストの二人の行き先はもしかすると……?
イベント:『灰色革命』
2022年1月
当時の感想
「天の悪戯」「宇宙の意志」とか言い出すのはちょっと痛い人みたいな感じではあるけど、そういえばこの人以前自著作が不自然な形で回収騒ぎになっていたし、変なタイミングで体調を崩したのもこれが原因だったのか……?灯花の父が言っていた「検査入院」というのもあながち嘘ではなかったのかもしれない。
今思うと、世界の仕組みに抑えつけられる『Angels on the Road』のストーリーも、この展開を示唆していたのかも……。
終わりに
第1部の公開された2019年から3年もの月日をかけ多くのエピソードを重ね続けてきた里見太助の物語が2部8章と『灰色革命』でついにメインストーリーの本筋部分へと収束したことの興奮、魔法少女のためにあれだけ真剣に活動を続けていた太助が諦めてしまったことの悲しみ、そしてそれを一気に塗り替えるかのような灯花とねむの行動の驚きで、今後の展開が更に楽しみになってきた。
今回は太助関連だけをまとめてみたが、それ以外でも2部8章は今まではサイドエピソードだったミラーズストーリーや水名露の物語などがキモチをめぐる争いに繋がりだした、まさにマギレコの集大成のような章だった。
この記事を投稿した翌日である2022年3月7日に、2部9章のストーリーが更新される。諦めてしまった里見太助に代わって、那由他や環いろはたちの奮闘を今後も応援し続けたいと思う。
おまけ:マギレポ2の太助
177話
2部5章配信開始前日更新のマギレポ第177話。本編同様まだ青いモブ顔。
Magia Day 2021 『5分強でわかる!メインストーリーざっくり振り返り動画(第2部7章まで)』
マギアデイ2021で公開された、2部7章までのストーリー振り返る動画のナレーションを、太助役の声優さんが担当。
直前の8月更新の2部7章で例の特殊仕様グラフィックが登場したことで里見太助のファンアートが爆発的に増えるなど人気に火がついていたこともあり、まさかのナレーション抜擢&謎めきヒロイン里見太助という胡乱ワードの登場によってTwitterのマギレコクラスタは大混乱に陥った。
第211話
終わり
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