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現場に遅刻した話と上司の大人の話

現場責任者なのに遅刻した。1時間強も。

起きたら集合の電車の到着時間の7分前だった。
起きて連絡して10分で家を出て9時過ぎについた。
スタートは8時20分やったのに。集合は7時53分。

滞りなく運営はしてくれていて、駅にも協力会社にも謝罪して、通常通り勤務した。居た堪れなくてずっとしんどかった現場。スタッフさんに謝罪しても「私も1回したことある〜寝坊?」って感じ。誰にも怒られない。それが逆に怖かった。

社会人とかおとなって、誰も怒ってくれなくなるんやな。痛感した。起こった事象に対して、そこにいる人たちが全力で対応して、それで終わり。その事象に関してはそれぞれそこにいた個人が評価・判断して終わり。私が遅刻したことも、誰も何も言わないけど、そこにいた人たちが何も思ってないわけではない。

そのことをちゃんと自覚しな、と思ってこれを文字に起こしてるけど、それだけでまた精神的にやられそう。
私たちはみんな常に評価され続けている。
物事を円滑に進めるためには、それまでの信頼関係とか信用が必要になると思う。それを私は積み上げきれていなくて、構築の途中やったにもかかわらずやらかしてしまった。まだ9回目くらいやのに。
これをもって私を評価する目は変わるし、今までよりも厳しい目が多くなることは覚悟しないといけない。今まで以上にしっかり現場に向き合う必要がある。信頼をまた構築しなおすために。

協力会社から発注してる設営と撤去の業者の石田さんといっちゃん。お昼に現場に顔出してくれてから撤去に向かってくれるんやけど、その時に耐えられずいっちゃんに遅刻したことを伝えた。

「え!遅刻したの!」
「そうなんです。」
「あらあ。それは落ち込むね」
「ちょっと落ち込みすぎて申し訳なさすぎてもうだめです」
「それはつらいねえ、けどいつまでも引きずってても仕方ないもんねえ、今も運営はあるもんね」
「そうですね、切り替えてがんばります」
「うん、頑張ってね」


そのあとはとくにトラブルなく運営できて無事終了した。最後に皆さんにまたご迷惑かけたことを謝罪して、駅さんとスタッフさんは解散。

ディレクターと私で石田さんのハイエースが迎えに来るのを待った。石田さんが来て車から降りた瞬間「遅刻したんだって!?笑」って言われた。
めちゃくちゃ救われるよな、裏表ない人には。備品を積み込んで、そしたらいっちゃんと石田さんで買って来てくれた、コースポイントの和菓子屋さんのみたらし団子をくれた。4人で食べた。

「人生ではじめてです。こんなにちゃんと遅刻するの。
学校もバイトも遅刻したことないです。」
「そうだよね、
たかのさん遅刻するタイプじゃないもんねえ、
いつも早めに来てるしね」
「本当に起きたときびっくりしました。
もう本当申し訳ないです。ご迷惑おかけしました。」

このときにいっちゃんが「遅刻するタイプじゃない」って分かってくれてたのが泣きそうになった。まだいっちゃんとは3回しか現場被ってないのに、そうやって私のこと見てくれてたんやな。評価されるってそういうことやな。普段の行いとかを見てる人は見てるし、ちゃんと生きていかなあかんなと思う。

石田さんはずっと私のこといじり続けてて、謝り倒してたらいっちゃんが「もう、美味しく団子食べさせてあげてよ〜終わったんだから〜」って気遣ってくれた。石田さんのそれにも救われたしいっちゃんのそれにも救われた。

正直なんで遅刻したかっていうと、
今週のスケジュールは忙殺されてたから。

先週金・土:現場
日:休み。一生寝る
月:19時半退勤
火:21時退勤
水:21時退勤
木:23時半まで上司とサシ飲み
金:アルコールのせいで寝れなくて
  起きちゃって3時間睡眠
  朝から11キロのロケハン。
  会社戻って22時半退勤
土:設営→同期と昇進試験の勉強


これで日曜日に5時起きできなくて遅刻してしまったんやけど、全部言い訳やから理由にはしないんやけど、これを上司は重く受け止めるべきかと思う。起きられなかった私が悪いのやけどね。振休が取れないほどアポがあって休めなくて仕方なくて

でも別に根性あればいけると思ってた。

遅刻なんてしたことなかったし、目覚ましが聞こえたら気合で起きたら良いんやからって思ってた。けどめざましで一回も起きてないねんな。これが怖い。

これから現場の日は、もう安眠できない気がする。
トラウマ。
緩んでたな。
寝てないと遅刻してしまうってことを心に留める。


私がなんでここまで休まずやれてしまってたかっていうと、多分後藤さんの力やと思う。セクハラ上司のことも、仕事の押し付けにも、「ああ無理かも」「しんどい限界かも」って何回も思った。

けど私には後藤さんの「たかのさんは大丈夫です」の言葉があったから、きついときにそれが脳裏によぎって、まだ大丈夫、私はできる大丈夫、って超勤も大丈夫と思えたんよな。
セクハラのことに関しても、色々状況は把握してたと思うけど、私がそのときそこまで限界じゃなかったからやと思うけど「でもできるでしょ?たかのさんなら。うまーくできるでしょ、うまくやっていきなね」って言われた。セクハラっぽいな嫌やなと思っても、後藤さんの「うまくやりなね」が思い出されてきて、大丈夫、うまくやれば良い、私はうまくできるからって思ってた。


後藤さんの言葉は頑張りたいときには魔法のようなのやけど、私のキャパを超えた瞬間呪縛のようなものに変わってしまってた。これも私が後藤さんを信頼しすぎているから問題なんやけど、尊敬してて仕事ができる人の言葉は信頼してしまうよな。


今週上司とサシ飲みしたときは、帰り道私はまあまあ酔っ払ってて、あんまり歩けてなかった。地下鉄の改札まで送ってくれてじゃあ別れるってときに、多分寂しくてなかなか改札に向かわない私に、上司はグータッチしてきた。おじさんは若い女が帰りたくなさそうにしてたらグータッチをする性質なの?どっかで習うの?笑
それとも頭でも撫でたい衝動をグータッチで紛らわしてたりする?


その上司、明確には答えなかったけど、おそらく話の流れと私の念押しの確認への答え方からして何回も浮気か不倫をしている。不倫って何?てなるけど、そこに気持ちが伴ってなかったら良いって考え方っぽかったから、浮気かなあ。今でもそういう相手が現れたらどうしますか?関係を持ちますか?って聞いてみたら「ここにいるのが後輩(←いや部下じゃない?って思った)だということを忘れて答えるとしたら、俺は関係を持つなあ」って言ってた。上司、爆弾発言です。私の1こ上の娘さんがいるのに!!!!!笑


でもそういう人って、この世の中に死ぬほどいると思う。上司の周りもそんな人はめちゃくちゃいるって言ってた。


恋人との関係について、その上司に聞いてもらった。そこについては特段特筆すべきことは言われなかったけど、初恋の人については言われた。「その人との関係を綺麗に保ちたいとかそういう考えは捨てたほうが良い。どうにかなりたいんだったらそれに伴う責任もちゃんととって動かないといけない。」とのことでした。恋人と別れろとかそんな話ではなく、キープという考えは別に悪いことではないから、初恋の人とあって何かあったときは、今の恋人への情とかは恋人に失礼だからそんなものは一切見せずに別れろということでした。初恋の人と付き合ってない状態で何かあるのが嫌だという考えを捨てろという意味でした。おとなというのはそういうことだと上司は言ってた。行為があるかないかではないと。


これがなんとなく分かって来てしまっている私はもうほぼおとなになってる。

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