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2020年公開 北欧映画を振りかえる ⑭ 11/6公開『ストックホルム・ケース』カナダ・スウェーデン合作

「長期にわたる監禁状態の中で、人質が警察に対する恐怖と敵意、犯人に対する好意的感情を抱く現象。1973年にストックホルムで発生した人質立てこもり事件からいう。」(新明解)。その73年の事件を映画化しています。

アメリカに憧れる小悪党ラースは、さほど緻密な計画をねってというのではなくわりと軽いのりで銀行を襲います。銃で武装、女性2人、男性1人の銀行員を人質にし、まずは刑務所に収監されている仲間の釈放に成功、金を逃走用の車を要求しますが、警察がこれを飲まなかったため、事態は長期化の様相を呈します。

銀行強盗役はイーサン・ホークを起用。監督のロバート・バドローとはチェット・ベイカーの死を描いた『ブルーに生まれついて』に続くコンビです。監禁され、犯人と不思議な感情でつながる銀行員の女性を演じているのはノオミ・ラパス、『スウェーデン版『ミレニアム』3部作(09)のヒロイン、リスベットでおなじみです。

そんなにスリリングでもないし、主人公の行動にも同感できるところはありません。ただ、70年代前半の空気感のようなものは伝わってきます。主人公がボブ・ディラン好きで、彼の曲がいくつか使われています。

2020年11月6日日本公開
原題 Stockholm
製作年 2019年
製作国 カナダ・スウェーデン合作
配給 トランスフォーマー
上映時間 92分

監督・脚本 ロバート・バドロー
原作 ダニエル・ラング
キャスト
イーサン・ホーク
ノオミ・ラパス
マーク・ストロング
http://www.transformer.co.jp/m/stockholmcase/

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