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【10月4日】マーケットレポート 『首相所信表明、物価高・賃上げ・リスキング支援に重点』

本日の市場

●株式市場&債券市場

…ダウは先週末に大きく下げたことで朝方から買い戻しが優勢。その後、発表されたISM製造業景気指数が市場予想より、低水準だったことから、FRBの利上げペースが和らぐとの期待が広がった。
債券市場では米10年債利回りが3.8%→3.6%まで急低下し、ナスダックを押し上げた。

Googleファイナンス(10/3終値)

…前週末の米株安を受け、朝方は売りが先行。下げ幅は一時300円を超えたが、およそ3ヶ月ぶりの安値をつけたため、下げが目立っていた銘柄に買い戻しが入り、上昇した。

Googleファイナンス(10/3終値)

●為替相場

…FRBによる積極的な金融引き締めを続けるとの見方から円が対ドルで下落。一時145円台になるもISM製造業景気指数が市場予想より低水準だったことから、FRBの利上げペースが和らぐとの見方から円高方向に進んだ。

Googleファイナンスより

本日のトピック

①首相所信表明、物価高・賃上げ・リスキング支援に重点

第210回臨時国会が3日招集され、岸田文雄首相は所信表明演説に臨んだ。

・「分配」の文言は使わず、「日本経済の再生が最優先」だと言明。
①物価高・円安への対応②構造的な賃上げ③成長のための投資と改革、を重点分野に挙げる
・成長産業への労働移動を促すリスキング(学び直し)支援に5年で1兆円投じる計画
・年功序列型からジョブ型の職務給への以降含め、来年6月までに労働移動円滑化の指針策定
・電力料金を直接緩和する思い切った対策をする、具体策はこれから
・原発再稼働、年末に向けて議論する

②「Tポイント」「Vポイント」統合、ポイント5強時代へ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と三井住友FGが共通のポイント「Tポイント」と「Vポイント」の統合に向けた資本・業務提携を発表。

・ポイントサービスは買い物でポイントがたまり、お金の代わりに使うことができる仕組み。外部の企業や店舗でも利用可能
・「Tポイント」「dポイント」「楽天ポイント」「Ponta」「PayPayポイント」などポイント競争は激化している
・Tポイントの会員数は7000万人、Vポイントの会員数は2000万人、統合すれば合計9000万人
・取得データが増え、購買データ分析にメリットが出そう
・サービスの利便性をいかに利用者に訴えられるかが焦点

個別銘柄関連トピック

①ニトリHD、年初来安値

ニトリHDは前営業日比6%安の1万1465円まで下落し、年初来安値を更新した。
・2022年3月~8月の営業利益は前年同月比▲11%(690億円)
・円安や物価上昇による輸入コストの上昇
・9月分までは1ドル=114円90銭で為替予約していたが、10月以降はしていない
・円安がいつ終わるかわからず、嫌気されている

②しまむら、純利益18%増

しまむらは、3~8月期決算で純利益が206億円(前年同期比+18%増)となった。
・新たに販売を開始した高価格帯の商品が好調(プライベートブランドや共同開発ブランド)
・店舗の特性に合わせ、品揃えや販促方法を変えることで既存店の稼ぐ力を高めた
・円安や原材料高に対しては、「LINE」や「Tiktok」などのデジタル販促を活用し、広告宣伝費を抑えた。
・ただ、円安や原材料高の影響が厳しいことには変わらず、秋冬向け商品から一部値上げを予定

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