思考日記18日目
今日はオランダの哲学者スピノザの発言を使って考察をしていく。
バールーフ・デ・スピノザはデカルトやライプニッツに並ぶ合理主義哲学者と知られ、無神論や唯物論に強く影響を与え、ドイツ観念論やフランス現代思想にも影響を与えた思想のパイオニアと言える人物である。
今回はそんな彼の
「自分にはできないと思う、たいていの出来事は、できないのではなく、本当はやりたくないだけなのだ」
という言葉を使って考察していく。
物事の可能不可能を判断する際、その鍵になるのはそれまでの経験である。
過去の成功が自信を付けるし、過去の失敗が足枷になる。
そういった心理的要因による可能不可能の判断は、実に早計である。
今回スピノザが述べたのは、「やりたくないから」という理由で不可能と判断されてしまっているという事象について。
過去の失敗が招いた自分の持つミスの可能性は、想定以上にやる気を削いでくる。
確かに、成功体験だけがやる気の根源ではないし、だからといってやりたいからといって全て成功する見込みを持って取り組むわけでもない。
すなわち、これはあくまで不可能の想定にのみ働く衝動であることが示唆されているということで、これがまた難しい。
不可能に対する負の自己暗示の影響は、我々が想像するよりもはるかに衝撃が大きい。
例えば、跳び箱で一度失敗して怪我をした少年が、また高い段を跳ぶことが出来なくなるようなもの。
過去の失敗は次回以降の他の挑戦にマイナスイメージを付与するし、挑戦なしでは成長出来ないこともまた真理。
そして、失敗を糧に出来る者がプラスイメージに変換することが出来る。
私はこれが理想系であると考えているし、この話の解答でもあると考えている。
ということで今回はこの解釈で締めることにする。
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