父との他愛もない話の中で

母が私を妊娠中によく遊んでいた友人、長渕剛が大好きで「ひまわり」を毎回胎教として流してたらしい

いやいや、私の産声がセイッだったらどうしてくれるん?

っておちょくりたかったけど私が生まれる前に焼身自殺してしまったんだって

詳細を聞くと自分の出身が原因で好きな女との結婚もできない挙句、できた子供も堕胎させられて生きる意味が無くなったと

話を通そうとしたけど血の関係でどうにもできなかったと嘆いていた
それから頻繁に食事に誘ったりもしたが最期は友人である私の両親へ感謝の意を込めた遺書を書き、昼間の河川敷で灯油を頭から被って火を付けたんだと

県警から呼び出され遺書と燃え切らなかった皮膚の一部を確認 
そこには友人の和彫の一部があったんだとさ

それでも結構ズシンとくるのに帰宅して寝る前に「熱かっただろうから」って部屋の四隅に水入りのコップを置いた母バリ有能じゃない?

次の日の朝、コップの中は全部空だったって


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