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タラタラしてんじゃねーよの怪

皆さんは『タラタラしてんじゃねーよ』という駄菓子をご存じですか?
よっちゃん食品工業株式会社から発売されている駄菓子で、シート状にした魚肉すり身をピリ辛に味付けしたものです。お酒のおつまみにもなるので、大人になってからも食べている人は多いのではないでしょうか。



パッケージには「派手な時の忌野清志郎」を思わせる恰好をしたパンクロッカーが描かれており、「タラタラしてんじゃねーよ」とステージ上から観客を煽っているようにも見えます。手にはエレキギターを携え、曲がったギターネックがパッケージ全体に力強さと躍動感を与えています。



しかし、このパッケージデザイン、

どうにも不可解な点があるのです。



上述したギターをよく見ていただきたい。
パンクロッカーが持っているギターには「弦が3本しか張られていない」のです。

ギターは通常6本の弦が張られている楽器です。メタルなどのジャンルでは7本以上に弦を増やしたギターを使用することがありますが、弦を減らしたギターを使用するケースは聞いたことがありません。


つまり、このパンクロッカーが持っているエレキギターと思しき楽器は、ギターではないのです。


このパンクロッカーが持っているのは、

デザインが少し変わった『三味線』、
もしくは琉球に伝わる『三線』、
もしくはモロッコに伝わる『ゲンブリ』、
もしくはキルギスに伝わる『コムズ』、
もしくはロシアに伝わる『バラライカ』、
もしくはロシアのトゥバ共和国に伝わる『ドシプルール』である可能性が非常に高いです。


よしんば、彼が持っている楽器が『バラライカ』や『ドシプルール』だったとしても、それはそれで良いのです。民族楽器を使用した新しいパンクを鳴らす新時代のアーティストとして活動しているとしたら、今後の活躍を素直に応援出来ます。


しかし、いま一度パンクロッカーが持っているギターをよく見ていただきたい。


ギターには、弦を留める「ペグ」という箇所があります。パンクロッカーが持っている楽器にも「ペグ」を思わせる部品が6つ着いているのです。




そうです!弦が3本しか無いのに、ペグを6つ着けることで「エレキギターに見せかけよう」としているのです!!!!


確かに『ゲンブリ』や『コムズ』『バラライカ』『ドシプルール』みたいな意味わかんない民族楽器より、エレキギターの方がカッコいいのは火を見るより明らかです。

自身が意味わかんないダッセェ民族楽器を使っているのをバレないように、カッコいいエレキギターに見せかけた楽器でステージに上がっているのです。

この事実に気づいた時、怒りがフツフツと込み上げてきました。


なんという虚栄心。なんというフェイク野郎。


意味わかんない民族楽器でもいいじゃん。変なカッコつけんなよ。


自分にウソつくのだけはやめろよ。


お前が一番タラタラしてるだろ。なめんな。






でも『タラタラしてんじゃねーよ』は本当に美味しいので、僕は今後も食べ続けると思います。

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