CD発売記念ライブで新曲も惜しげなく披露!大器晩成型おとなバンドにパワーをもらった夜。
ずっと行きたかった「ラチエンボーイクラブ with かおリィまい」のライブをついに体感。イメージどおり、いやそれ以上のハイテンションでピースフルで夏とラテンの匂いのするシティーポップ。そんな、おとなのパワーがギンギンにみなぎるライブの様子をレポートする。 Text:バッキー☆大坂
2023年4月14日(金)。まさに春の花金の夜、老舗ライブハウスの原宿クロコダイルで「ラチエンボーイクラブ with かおリィまい」のライブが開催された。この日のライブはCD発売記念ライブということで、新曲もバッチリお披露目。サプライズゲストも登場と、とにかく盛りだくさんのライブとなった。
「新しいアルバムできましたー。メンバー全員元気です!」ボーカル・テミヤンの掛け声から1曲目『シンガポールナイト』がスタート。メンバーもみんな笑顔でハイテンションなオープニング。会場は一気にゴキゲンな空気に変わる。続いてキーボード・伊藤心太郎のイントロから『湘南ガール』が展開。ギターの高橋栄一は、この曲を「一番好きな曲」と思わず口にした。
ここで女性ボーカルの3人、渡辺かおる・山田リイコ・上奥まいこが登場。ステージは一気に華やかになり、会場のボルテージもUPしていく。
テミヤン曰く「僕らには沁みる」というニューアルバムのタイトル曲『大器晩成の唄』は、勇気と元気をもらえる曲。じゃい あんのベースと笹井新介のドラムがしっかりと土台となって安定感も抜群だ。「気楽に行こうよ のんびり行こうよ このまま行こうよ 仲良くなろうぜ」僕はこのサビのシンプルなフレーズが大好きだ。続くルイ・アームストロング『Wonderful World』のカバーも、ライブならではの生音の重みととともにずっしりと胸に響いた。
ギターの高橋が学ランを着て、中学生に戻って歌ったのが新曲『俺のギターが泣く』。曲の後半では客席に降りてのギタープレイも披露し、会場を大いに盛り上げた。
あっという間にステージ前半が終わり、休憩を挟んでのライブ後半では女性ボーカルの3人が割烹着で登場。キュートに『恋するかおリィまい』を歌い上げると、それぞれのソロ曲を披露。仙台から駆けつけた渡辺直樹、ハウンドドッグのギターでおなじみの八島順一もサプライズでギタープレイを披露して会場を盛り上げた。
ここからは再びメインボーカルのテミヤンが登場。客席に配られたサイリウムの光が会場中を包み込んだ『湘南ナイト』では、季節を通り越して夏の熱気を感じさせてくれた。そんなステージもあっという間に佳境へ。里村美和・真和兄弟による民族音楽のような蠱惑のパーカッションが響き、各自が演奏しながらのメンバー紹介を繰り広げた。
「この3年間いろいろあったけど、やっとみんなの顔が見れてうれしく思います」コロナ禍が明けつつある今の喜びを里村真和がMCで伝えつつ、曲は『ほんとうにありがとう』へ。会場中が音楽を浴びる喜びでひとつになり、ステージは締めくくられた。
アンコールは女性ボーカルの3人が魅了する『恋するフォーチュンクッキー』。そして、この日2回目となる『大器晩成の唄』。ライブ前半の演奏より、さらにハイテンションな厚みのある音でクライマックスを盛り上げた。
「大器晩成にも程がある」はラチエンボーイクラブ with かおリィまいのキャッチコピー。実に潔く勇気をくれる言葉だ。これからもどんどんバージョンアップしていく彼らの大器晩成っぷりに期待せずにはいられない。
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