メリーさんのひつじ

メリーさんのひつじという歌

がある

要約すると、

メリーさんには真っ白なひつじがいて、
どこでもメリーさんについてくる
ある時学校までついてきて、生徒が笑った
先生はかんかんに怒って追い出したので、メリーさんは泣き出した

という「ああそうですか」としか言いようのない歌詞

これは、実話を基にした童謡らしいが、それを知ったところでこれまた「ああそうですか」としか言いようがないのも事実

実はあたしはこれと似たような経験を持つ男である

「ああそうですか」という気持ちで読んでもらえたら幸いである

高校生の時、ある日あたしは遅刻をした

理由は、どこぞで飼われているゴールデンレトリバーが、首輪でも外れてしまったのか放たれてうろちょろしていた

あたしは犬好きなので通学途中にそのゴールデンレトリバーと相撲をとって遊んだ

さてそろそろ学校に行かないと遅刻する(この時点で遅刻確定であったが、今行けばなんとか一時限目の授業の途中には着くであろうという時間)

ゴールデンレトリバーとバイバイするも、ゴールデンレトリバーはそんなつもりはないらしく、あたしについてきた

とうとう学校まで着いてきた

まさか校舎の中までは付いてくるまいと思うもそのまさかに付いてきた

廊下もついてきた

あたしのクラスは3年5組

3年1組、2組、3組、4組の教室を通過してようやくたどり着く

各教室を通過するたび室内から犬だ犬だとざわめきが起こる

さてあたしのクラス、5組に着いた

簿記の授業の真っ最中だったが、すでに他のクラスがざわついていたからあたしのクラスメイトも何事かと何人かが廊下に顔を出していた

異様な光景だったろう

あたしがゴールデンレトリバーから飛びかかられては投げ飛ばしている光景なのだから

あたしから離れようとしない

このまま教室のドアを開けたら確実にゴールデンレトリバーは入ってくる

一計を案じたあたしは、履いていた上靴を脱ぎ、それを外へぽーんと投げた

ゴールデンレトリバーはその上靴を追いかけた

クラスメイトは爆笑した

その隙にあたしは教室に入った

なにはともあれこれで無事に教室に入り、ゴールデンレトリバーを引き離したかと思いきや、

ちょうどトイレに行っていたクラスメイトが戻ってきて、教室のドアを開ける

なぜかこやつはそこにいたゴールデンレトリバーに気付いていなかったらしい

猛烈な勢いでゴールデンレトリバーが教室に入ってくるやいなや、

簿記の先生はこう叫んだ

「でかいでかいでかいでかい!」

無事に教室にたどり着いたことで安心したあたしは冷静に他人事のように先生の叫びに対して心の中でツッコミを入れた

(でかいかどうかは関係なくない?)

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いしばし屋‼️
おしまいまで読んでいただいてありがとうございます( ̄▽ ̄)