Yosh Guitar School - 音楽理論編 -
《序文》
アルバイトしつつ音楽の専門学校に通っていた若い時に、理論科へ
入って、Jazzの講師にちょっと習ったりもしたことがあるが、
やっぱりたくさんのいい音楽を聴いて滋養をもらったり、インスピレーショ
ンを受けたほうがいいと結論づけた。とは言え、楽典とセオリーを知って
おくと発展させやすいのも確かであり、その点は否めない。
それから、他者へ何をするのか説明する場合の下敷きにはなるし、混乱しな
いですむのだから、多少使っても悪いことはないであろう、そう考え、音楽
理論の理解を深めつつ相当研究をしたことがあった。
まあ、音楽理論上での疑問などもいくつか抱いていたし。例えば、
リディアン・ベースの音階をダイアトニック的に位置づけることとか、
アッパーストラクチャー・コードの仕方だとか。
(スティーリーダンとか、当時音楽理論的にはおかしな和声を一部使用して
いた、とか言う噂をきいたこともあったが、実際聞いている分には音楽的に
は何もおかしくない和声で綺麗だし、ところでそれって何?などなど。)
また、クラシックでピエール・ブーレーズが微分音を自身の音楽体系で
フォーマットし直していたが、では古来からあるところの微分音はそれぞれ
の系が音楽史の系譜内でどう収まるか、などといった点に興味を持ったの
だった。これも音楽理論に関わってくる。そんなわけで研究していたの
ぢゃ。さしあたり、コードの機能とか和声に関して必須でもあろうから、
作曲・編曲のために、きまぐれにちょっと説明していきたいと思ふ。
1.《テトラ・コード》 四音音階
テトラのインターバルは、全ー全ー半 (1-1-1/2)
Cをルート(根音)とすると、C-D-E-F になる。
これを全音で結び、ブリッジする。
それから、GをRootとするような同じくテトラのインターバル
全ー全ー半 (1-1-1/2)を作る。
すると、G-A-B-C が得られる。
二つのテトラを足したものが、いわゆる
「どれみふぁそらしど」である。
しの音とどの音の間に発生する関係から
しのおと、すなわち7番目の音はReading Tone と呼ばれる。
ではなぜに3番目の音をそう呼ばないでいるのか、といふと
まあ、インターバルといふよりも和声上でのキャラクターのせい。
3度がメジャーなら、メジャー・コードと性格づけられ、3度が
短三度でマイナーならば、マイナーコードと性格づけられる。
しかし、テトラ・コード上ではその対称性こそをまもっているのじゃ。
また、印象が異なる。つまり、7度の導音は上昇する旋律の感覚と
下降する旋律の感覚が、同じ音型であってさえ異なる、といふこと
もある。7度を抽出する、とはそういうことじゃ。*後にトライアード
を講じる際に再び触れることにする。
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