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第17回 9月9日 放送後記

 このところかなり変則的なスケジュールで収録だったので、今回の放送は先週の放送分と同日録音。当然、番組構成・台本制作も締め切りも同じでした。先週はカバー特集、そして東山さんのソロナンバーをセレクトしたので、今週も引き続き、ソロナンバーを、そしてリクエストがたくさん寄せられていた曲を中心に構成を考えました。ですが、案の定やっぱりテーマが決まらない状態に。最終的に告知の段階で「夜の街・夜の海 そして恋模様」と、まぁ演歌のタイトルにありそうなテーマでお届けしました。

オープニング 『デカメロン伝説』※
(1986年3月24日発売 シングル)
 先週『Act-Show』の紹介の時にも触れましたが、この曲の冒頭のフレーズはスペクトラムの曲の一節を引用したものという事をお伝えしたわけですが、実は先週の分の台本チェックをしてもらった時にメンバーから「知らない人はいないけど「デカメロン伝説の印象的なイントロのフレーズ『ワカチコ!』も。。。」と、入れ込んで、藤川さんに叫んで欲しいといわれていたのですが、今週分にすでに入れ込んでいたため先週は割愛しました。それにしても、藤川アナウンサーの「ワカチコン」可愛らしかったです。(おそらく少々、照れもあったのかなと思います)
 この曲は、発売当時熱烈なファンでなくても、耳にしたことがある人は少なくない有名な曲。やっぱりイントロのインパクトと、タイトルの斬新さは、耳に残りますね。ニコニコと笑顔で激しく動き回り、「デカメロン」というフレーズが印象的過ぎていわゆる『トンチキソング』と言われることがありますが、この曲を発表したときに、3人が説明していたボッカチオの『デカメロン』の話を聞いて調べた後に、歌詞をよくよく読んでみると、物語に出てくるワードがいくつもちりばめられていた事を知りました。もし、機会があったら『デカメロン』で検索してみてください。

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M-1 『すべてが始まる夜に』
(1987年4月28日発売 PRIVATE LIFE ~Light & Shadow~ B-1)
 今回のテーマである夜の海で、錦織さんのソロ曲と考えた時にこの曲が浮かびました。少年隊の曲には時代背景からなのか、「パーティ」という言葉が出てきます。そして恋が始まるとそのパーティを抜け出しますよね。個人的にはこの「パーティ」というのが、いわゆる合コンなのか、何かの祝賀パーティなのか全くわからない青春時代を過ごしてきたので、砂浜で裸足でダンスをすることも、経験がないので歌の中の世界がとてもキラキラとまぶしくドラマのようだなと憧れていたのを思い出しました。たくさんのリクエストありがとうございました。

M-2 『ミッドナイトロンリー・ビーチサイド・バンド(NewVocal)』
(2020年12月12日発売 少年隊35th Anniversary BEST 限定盤 Disc 5 -EXTRA- M-2)
 前回オリジナルバージョンを放送した後、NewVocalバージョンは歌詞の世界にピッタリの時期に必ずお届けしますとお約束してましたが、ようやくお届けする季節になりました。オリジナルバージョンは1987年だったので33年の時を経て歌い直されたこの曲。20代前半だった3人が歌った時とはまた違う良さがあり、色んな経験を重ねたからこその包容力のようなものを、その歌声から感じ取ることが出来ます。皆さんはどちらのバージョンがお好きでしょうか。

M-3 『砂の男』※
(1990年12月12日発売 シングル)
 この曲はデビュー5周年の記念日に発売されたシングルだったので、さぞかし気合を入れてプロモーションをされるかと思いきや、歌っていた東山さんでさえ「ほとんど歌った記憶がない」と仰っているくらいに、あまり多く取り上げられた記憶がありませんでした。ですが改めて聞くと3人の個性がそれぞれ伸びていった時期のように感じます。静かな穏やかな曲なのですが、心にしみ込んでくる気がします。 
 今回構成をしてみて、オープニングの『デカメロン伝説』とラストの『砂の男』、曲調は全く違いますが、歌詞を読んでいると続編のように感じました。
 どちらも、舞台は渇いた都会(砂漠)。『デカメロン伝説』では、「守ってやる!」「ついておいでよ」と言ってるけど、『砂の男』では「ここにいてほしい」「どこにも行くなよ」に変化しているあたりに、年齢を重ねて色んな経験をしたことにより、相手に対しての言い方に変化があるのかなと感じました。また、赤や緑のネオン管と表現していた夜の都会は、ビルに映し出されるニュースに変化しているあたりも、なかなか面白い。時代が変わって見える景色は変わっていっても、恋模様はいつの時代もあまり変わらないんだろうなと感じる回になりました。

 今回のテーマ「夜の街・夜の海 そして恋模様」、最後まで聞いていただいたらなんとなくしっくり来ていると思ってもらえたら嬉しいです。

 今週もお聴きいただきありがとうございました。(もも)

※『少年隊 35th Anniversary BEST』は全国のCDショップ、オンラインショップにて発売中です。