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第7回 7月1日 放送後記

 3回目以降、テーマ性をもって選曲してきたこの放送。歌では時々、詞先・曲先といった感じでどちらを先に作っていくか話題になることがあります。映画やドラマでも同じようなことがあると思うのですが、この番組を作る事でも同じように感じています。テーマが先か、選曲が先か。

 今回に関していえば「テーマが先」に決まった放送でした。

 第7回放送のテーマは「恋」。
 恋をモチーフにストーリー仕立てにしてみようと思いました。初の試みですが、藤川アナを信じて突き進んでみました。受け入れてもらえるでしょうか。

オープニング 「春風に イイネ!」※
(1985年12月12日発売シングル『仮面舞踏会』TYPE B-B面)
 ラジオ大阪のレコード室に所蔵されている緑色のピクチャーレコードからお送りしたこの曲。10代の弾けるような恋愛を、まだ初々しさが残る3人が歌ったラブソングです。

 恋の始まりはいつだって気持ちが高まる、物語は始まりました。

M-1 『君がいない I'm Alone』
(1987年7月1日発売 アルバム「TIME-19」A-5)
 先週の植草さんのソロに続き、今週も引き続きソロを一曲。という事で、錦織さん・東山さんのどちらかのソロ曲をと決めていたのですが、今回は東山さんの曲をセレクト。東山さんが初期に歌っていたソロ曲は、バラードが多い印象。どの曲を聴いても甘い気持ちになれます。実は、この曲と「Hearts」(1986年発売「翔SHONENTAI」に収録)という曲でものすごく悩みました。

 静かに始まり、歌い上げる部分もなく、とても静かに終わっていくこの楽曲。だけどそこに、別れることになった後悔や、葛藤を表しているようで、少年から青年へと移り変わる時期の寂しさも、表現されているような気がしてこちらの曲にすることにしました。

 ちなみに放送当日がこの楽曲が収録されていたアルバムの発売日だったことに気が付いたのは収録当日で、実行委員のメンバーの方から言われて慌てて台本にそのことを付け加えたのです。

 恋人との別れを悔やむこの曲は、儚げなボーカルも相まって切ないストーリーになっていきました。

 彼と彼女は離れてしまい、別れたことを悔やむ彼。彼女はどうしているんでしょうか。

M-2 『Because』
 (2020年12月12日発売 『少年隊 35th Anniversary BEST』限定盤DISC5 -EXTRA- 3)
 未発表曲だったこの曲。最初に聞いた時に「こんな素敵な曲、なんで未発表だったんだろう」と素直に思いました。
 ラブソングではあったのですが、そこには長い間応援をし続けたファンへの3人からのメッセージのようにも聞こえてきて、空白の期間を一瞬で埋めてくれました。たくさんのリスナーさんにお届けすることが出来て、一緒に聴くことができて嬉しいです。

 少し大人になった彼と彼女は、再会しました。またここから恋が始まります。きっと永遠に。

M-3 『Remember 愛のヒストリー』※
(2002年7月31日発売 PLAYZONE 2002 愛史-9)
 少ししっとりした曲が続いたので、最後に選んだのはこの曲。今この瞬間聞いてくださるリスナーさんの中には、デビューからずっと変わらず応援してた人、あるきっかけで少年隊を知りファンになった人、状況は様々だと思います。
 知らなかった曲はこれから少しずつ知ってくれたらうれしいし、懐かしいなと思って聞いてくださったらうれしい。そう思っています。これからも少年隊との歴史を一緒に刻んでいきたいですね。

今夜は一組の恋人同士にスポットを当てて長い時間を費やしたラブストーリーをお届けしました。主人公はリスナーの皆さん。
それぞれが大切な人を思い浮かべてくれていたら。

 なお、今回の放送では、いつも流しているジングルがありませんでした。これは、いつも素敵な声でナビゲートしてくれている藤川アナウンサーによる提案によるもの。「君がいない」が流れているブースから「ジングルは無しにしませんか」と。少しの静寂は自然と物語の世界へ導いてくれました。藤川さん、ありがとうございました。(もも)

木曜夜11時45分は ラジオ大阪  『It's SHOWTIME!』
放送圏外の方は初月無料のradikoプレミアムで!

※『少年隊 35th Anniversary BEST』・『PLAYZONE 2002 愛史』は全国のCDショップ、オンラインショップで発売中です。