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第16回 9月2日 放送後記

 9月に入りました。先週の放送では、「軌跡」をテーマにお届けしたのですが、まだまだお伝えできてない「軌跡」があるんだよ~と心の中で叫びつつ、今回の放送収録に臨みました。
 少年隊はデビュー前から、洋楽のカバーを歌い、持ち歌がない時代は先輩の歌を歌ってきました。デビューしてからも、他のアーティストのカバーを披露してきているのですが、なかなかそれらをまとめてお送りする機会がなかったし、これも一つの少年隊の「軌跡」かなと感じたので、今回の放送は「少年隊がカバーしてきた曲たち」にスポットを当ててみました。

オープニング 『Act-Show』※
(1999年1月27日発売 PRISM M-1)
 この曲が収録されたアルバム『PRISM』は約5年2か月ぶりのオリジナルアルバム。その後、【PLAYZONE】のサントラ盤は発売されているものの、オリジナルアルバムとして最新のものとなります。オープニングナンバーとして収められたこの曲を初めて聴いた時には、衝撃。「何!!これかっこいい!」という思いでした。
 この元となったスペクトラムというバンドの存在自体は知っていたし、そのバンドリーダーの新田一郎さんは、ビデオデビュー作『少年隊』のオープニングを飾った楽曲「あなたに今Good-bye*」の作曲を担当。そして一番は何と言っても「デカメロン伝説」の冒頭のフレーズはこのバンドの曲からヒントを得たという話を聞いていたので、この曲を初めて聴いた時に、錦織さんは本当にこのバンドが好きなんだなと感じたのを覚えています。

M-1 『BOMBER』
(1990年7月7日発売 FUNKY FLUSHIN' カップリング)
 表題曲である「FUNKY FLUSHIN'」とともに70年代に発表された山下達郎さんの曲。山下達郎さんと言えば、ジャニーズ事務所のアーティストに多数オリジナルの楽曲を提供されているのですが、初めて少年隊に提供されたのはカバー曲でした。山下達郎さん自身が歌った楽曲というのは、どの曲も名曲、かつ達郎さん自身の個性が満ち溢れていて、カバーで原曲を超えることは難しいと思うのですが、このシングルに収められた2曲とも、原曲の良さを壊すことなく、かつ少年隊らしさも十分発揮されているんじゃないかと、欲目かもしれませんがそう思っています。
 実は、この番組の担当をしてくださっているラジオ大阪のHさん、山下達郎さんの大ファン。初顔合わせの時に、少年隊が達郎さんのカバーをしている事をご存じだったので、「FUNKY FLUSHIN'」を放送した回もそうですが、今回も選曲したリストをお渡ししたところ、大変喜んでくださって収録を楽しみにしてくださっていました。
 少年隊が歌う「BOMBER」を聞くのはこの収録時が初めてという事でしたが、お褒めの言葉を頂けて、少し誇らしい気分になりました(笑)

M-2 『どーしようもない』
(2020年12月12日 少年隊35th Anniversary BEST 限定盤 Disc 4 -SOLO-M-4)
 最初の二曲は、ゆかりのあるアーティストの方のカバーをお届けしましたが、ここからは彼らの先輩の曲をカバーしたものをピックアップ。
 まずは、ともに合宿所生活を送ったこともある田原俊彦さんのナンバー。アルバム曲のため、初めてこの曲を聴いたのは89年の【PLAYZONE】で東山さんの歌唱でした。東山さんによる先輩のカバーというと、近藤真彦さんのシングル曲「アンダルシアに憧れて」が有名ですが、田原さんの楽曲も多くカバーされています。
 これは私の勝手な解釈ですが、共にマイケルジャクソンに影響を受けたお二人、昨年末にご出演なさったトーク番組の中で【記憶の中で今もきらめく曲】として田原さんの楽曲を選ばれているあたり、田原さんにたくさんの影響を受けたのだろうなと思います。たくさんのソロナンバーをお持ちの東山さんが『35th Anniversary BEST 限定盤』にソロ楽曲として収録されたのは、少し驚きましたし、その真意をいつか聞くことが出来たらいいですね。

M-3 『メドレー5 (ブルドッグ ~ 踊り子)』※
(1997年7月21日発売 PLAYZONE ’97 RHYTHM Ⅱ M-10)
 放送でも触れていますが、ジャニーズ事務所のアーティストはデビュー前に先輩方の曲を歌う事が多く、現在も少年隊の歌を歌ってくれる後輩がたくさんいます。少年隊も例外ではなくデビュー前にはテレビで先輩の歌を披露していました。中でもフォーリーブスの皆さんが発表されたこの2曲とビデオ『少年隊』に収録されている「急げ!若者」をよく歌っていました。番組にも、この3曲に関して放送してほしいというリクエストを頂いていたのですが当時の歌声での音源化はされていないのが残念です。
 今回は、『PLAYZONE ’97 RHYTHM Ⅱ』に収録されたメドレーでお届けいたしました。

 放送回ごとに曲構成を考える時に、プレイリストをつくって、曲順を考えるのですが、今回の放送分に関していうと、全曲フルコーラスでかけても17分程度。通常1曲目は冒頭から1分半程度、エンディングも終盤はカットされ番組が終了します。収録には、毎回立ち会わせてもらっていますが、最終的にどこまで放送されて、番組終わりのCMに続くかは放送時に初めて知ります。
 今回は、エンディングの曲が短めの楽曲という事もあり、収録時に現場の制作メンバーの間で「最後まで聞かせたいね」という話が出たのです。
 その時に「何とかなると思いますよ」と仰ってくださったのは、ベテランミキサーのUさん。今回エンディングまできっちり入れていただけたのは、このUさんの高い技術力と、藤川アナウンサーの計算しつくされたトークのスピードやタイミング。収録時に初めて聴く曲も多い中、タイミングがばっちり合っていて、お二方のプロの腕前に感動。
放送直後、夜中にもかかわらず興奮してしまいました。
 少年隊の楽曲が素晴らしいことはもちろんですが、ラジオ大阪さんの制作チームの皆さんのプロフェッショナルなお仕事によって、魅力的な番組にしていただけていると思います。もしこれからradiko等で聞かれる人がいらっしゃれば、そういった部分も聞いていただけると嬉しいです。

 最後に、この収録は、藤川アナウンサーのお誕生日翌日でした。写真は収録前の打ち合わせ時のもの。実行委員会よりお誕生日祝いに地酒をお送りしました。一つ歳を重ねた藤川アナウンサーの声も魅力的でした。(もも)

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木曜夜11時45分は ラジオ大阪『It's SHOWTIME!』
放送圏外の方は初月無料のradikoプレミアムで!

*『あなたに今Good-Bye』のタイトルは「少年隊35th Anniversary BEST」の表記としています。

※「PRISM」(Act-Show収録)・「PLAYZONE ’97 RHYTHM Ⅱ」(メドレー5 (ブルドッグ ~ 踊り子)収録)は全国のCDショップ・オンラインショップで発売中です。