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第38回 2月3日 放送後記

 2月に入りましたね。今年も12分の1が過ぎてしまいました。2020年まではゆったりした時間の中で少年隊の楽曲を聞きながら過ごしていた日々も、去年からは一気に急加速して3人の活躍に胸躍らせ、様々な推し活にいそしんでいるリスナーさんもきっと多いのではないでしょうか。

 さて、第38回の放送は『リクエスト特集』。通常でもリスナーさんからのリクエストをもとにその中からテーマにマッチする楽曲をセレクトしてお届けしてますが、リクエスト特集の時にはテーマを特に設けず、リスナーさんからの素敵なメッセージ、お名前をご紹介しています。今回のリクエスト特集は個人にもスポットを当てて、ソロ曲やデュオといった3人揃って歌っている楽曲以外のもので構成しました。

オープニング 『WHY』※
(2003年8月6日 発売 「PLAYZONE 2003 Vacation」 M-3)

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 フラメンコ調のギターから始まるイントロ、マイナーコードで展開されるこの手の楽曲は東山さんにとてもマッチしていますよね。リスナーさんからのメッセージでも「東山さんの優しい歌声で夜眠る前に聴くと気分が落ち着きます。」とありましたが、Aメロの抑え気味の歌い方から、サビのたくましいボーカルへと変化する過程は、やさしさの中にもたくましさや包容力なども加わって、眠る前に聞くと落ち着くと仰っていた意味がよくわかる気がします。この曲は実はカバーという事で、原曲は作詞・作曲を手掛けたFREDRIK KEMPE氏が2002年に発表した楽曲だそう。FREDRIK KEMPE氏の他の楽曲も聞くと「なるほど、これは東山さんが歌ったら素敵だろうな」と思える楽曲がありました。どのような経緯でカバーに至ったのかは私は知らないですがもしご存じの方がいたらぜひ教えていただきたいなと思います。なおこの楽曲を収録している「PLAYZONE 2003 Vacation」、この年のPLAYZONEが3人それぞれの物語のオムニバス形式といった舞台構成であった為、CDに収録されている楽曲も各人のソロ曲で構成されています。ソロ楽曲をたくさん聞いてみたいという方にはぜひ聞いていただきたいアルバムの一つです。

M-1 『氷の国』
(1990年12月23日 発売 「Heart to Heart 5years 少年隊 ・・そして1991」 M-6)

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 季節が秋から冬に変わる頃から、リクエストが急増した植草さんのソロナンバーです。今年の冬はとにかく寒く、各地の大雪のニュースが流れていますがリクエストでも、「雪かきをしながら聴きました」といったメッセージにあるように、雪景色を眺めながら頭の中でこの曲が流れていたリスナーさんもきっと多かったんでしょうね。少年隊の楽曲の中では少し異色とも思われるプログレっぽいイントロで、選ばれた音色が幻想的な空間を作り出していますが、そこに乗っている植草さんのボーカルは全編にわたってハイトーンで構成されています。非常に歌いこなすのが難しい楽曲だと思いますが、スタッフさんが選定した背景には「きっと植草さんなら歌いこなせる」という絶対的な信頼があったからだろうなと感じます。実際聞くとアレンジとともに植草さんの歌声で幻想的な氷の国を想像でき、ファンの方々からとても人気のある楽曲というのもうなずける一曲です。

M-2 『Let's Fight』
(1989年9月21日 発売 「PLAYZONE'89 Again」 B-3)

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 幻想的でひんやりとした楽曲の次におおくりしたのは、錦織さんと東山さんによる、男同士の対決を描いた楽曲を。過去にはビデオ「少年隊」に収録された「急げ!若者」などでも、錦織さんと東山さんが対立するというシチュエーションでのパフォーマンスを繰り広げてきましたが、この楽曲では歌の中でもバトルを繰り広げます。個々のソロの後に続くサビは途中でグッと低音にシフトし対峙する二人の若者が各場面によって形勢が変化する様がよく表されています。それにしてもお二人のコンビネーションは対立しているハズなのに歌声は息ぴったりです。ステージ上のお二人はウエスト・サイド物語を意識したような演出を何度となく繰り広げてきたので、この楽曲を聞くと頭に「ウエスト・サイド・ストーリー」を思い出す方もいらっしゃったかもしれません。2004年には実際にPLAYZONEで「WEST SIDE STORY」を公演しましたが、ジャニーさんの中ではもっともっと前からそんな構想があったのでしょうね。
 実はこの曲には夏ぐらいから大変多くのリクエストが寄せられていて、早くお届けしなきゃと少々焦っていた楽曲です。今回の収録は1月の下旬だったのでかなり遅くなってしまいましたが、無事お届けできてホッとしてます。また収録直後に映画『ウエスト・サイド・ストーリー』の動画CMに東山さんがご出演されるというニュースが飛び込んできて、まさかの偶然に制作陣はちょっと驚き、そして嬉しくなりました。

M-3 『愛の嵐』※
(1999年1月27日 発売 「Prism」 M-2)

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 最後にお送りしたのは、錦織さんのソロナンバー。ご本人が自ら作詞を手掛けたかなり大人の愛を歌った楽曲で、数多くのリクエストを頂きました。放送ではリスナーさんのお名前を数名しか読み上げる事が出来ませんでしたが実際はこの10倍以上の方からリクエストを頂きました。情熱的な印象ですが、Aメロの部分はむしろ割と淡々と歌われ、ラストに向かうにつれてどんどん濃密な愛を歌いあげており、情熱が加速していくようなまさに愛の嵐を感じさせてくれる楽曲です。この曲が収録されている「Prism」は彼らのオリジナルアルバムとしては最新のもの。CDのブックレットの中で錦織さんがたくさんの楽曲がまだあるという事を言及されています。何曲かは「少年隊 35th Anniversary BEST」の通常盤や限定盤に収録されましたが、長い歴史の中ではまだまだたくさんあるんでしょうね。いつか何かのタイミングで発表されたらいいなと心より願っています。


 最後に、制作スタッフのお話を。いつも収録の前日までに、選曲したリストを制作スタッフに提出するのですが、今回の選曲の中で「氷の国」に反応したのは、営業担当のHさん。「氷の国」の所でも記載しましたが、冬になるにつれてリクエストが増えて行っていることをリスナーの皆さんからのメールで一番に確認されているHさん、「きっと喜んでくれますね!」と仰って楽曲を聞くのを楽しみにされていましたよ。リクエストと共に寄せられたメッセージは藤川アナウンサーだけでなく、営業さん、ディレクターさんなど制作スタッフ全員の励みになっています。温かいメッセージの数々本当にありがとうございます。そして、この日の収録は、放送日が2月3日という事もあり、実行委員会から福豆をお持ちして制作スタッフの皆さんにお渡ししました。その中に鬼の角のカチューシャがセットで入っていたので、スタジオ内で誰よりもお若い藤川アナウンサーにつけていただきました。その写真がこちら。

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 番組では穏やかで誠実な語り口で素敵なナビゲートをしてくれていますので、物静かな?人物を想像していらっしゃるかと思いますが、実際はとても気さくな若者で、あっさりお写真まで撮らせていただけるほどノリの良い方です。すっかり少年隊ファンに名乗りを上げてくれていますので、これからも番組同様、藤川アナウンサーの応援もしていただければと思います!

 今週はソロ楽曲にスポット当ててまいりました。まだまだソロ曲でご紹介しきれていない楽曲が多くありますので、引き続きスポットを当ててまいります。今週もお聴き頂きありがとうございました。(もも)

※『WHY』収録の「PLAYZONE 2003 Vacation」および『愛の嵐』収録の「Prism」は全国のCDショップ・オンラインショップで発売中です。