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エフフォーリアのデキを「定量的事実」から読み解く【大阪杯】

今週はGI・大阪杯。
昨年の年度代表馬・エフフォーリアの年明け初戦。

なにせ同じ2000mのGIでコントレイル、グランアレグリアを負かし、
返す刀でグランプリ3連覇中のクロノジェネシスを有馬の舞台で切って捨てた馬だ。
これがどの程度の出来で出てくるかは、馬券を読み解く上で最重要問題。

本稿ではそれを、「談話」「見た目」「感触」といった定性情報ではなく、
「定量データ」「事実ベース」で解き明かしてみたい。


キャロットクラブ会員の人にはおなじみのことだが、この馬、
見た目の戦績ほど順調・盤石な馬ではない。

毎度、胃薬を飲みつつ、体のどこそこが疲れた、弱い、痛いと言いながら
獣医のコメントを確かめつつ、慎重に調教されながらここまで来た馬。
1着と2着しか並んでいない戦績の中にも、実は出来不出来の波はけっこう大きかったのだ。

では今回はどうなのだろう?


エフフォーリアの調教過程(皐月賞以降)


上記画像、ぜひ拡大してご覧頂きたいのだが、皐月賞以降のエフフォーリアの調教過程だ。

色がついてるところが、入厩以降の調教。
文字のあるところは、Targetや競馬ブックwebで拾える範囲での、
坂路・南Wでの時計。

白いところは、キャロットの会員HPからうかがい知れる範囲での、
天栄での調教。

一目瞭然、いちばん豊富に調教を積んできたのは、天皇賞・秋。
そして今回は、それに匹敵するということがわかる。


もうすこし丁寧に比較していくと・・・

早くトレセンに帰ってきた順に並べると

秋天  (31日前帰厩)
大阪杯 (30日前帰厩)
皐月賞 (24日前帰厩)
有馬  (23日前帰厩)
ダービー(17日前帰厩)

巷間言われているように
「秋天が最高のデキで、ダービーが一番悪かった」
のだとすると、
この指標はデキと連動している可能性が高い。

トレセンで追っている本数が多い順に並べると

大阪杯 (坂路24+α本、南W4本)※+α=恐らくこの後4/1に坂路で追う。
秋天  (坂路23本、南W4本)
有馬  (坂路18本、南W3本)
皐月賞 (坂路4本、南W3本)
ダービー(坂路4本、南W2本)

同上。

坂路で速い時計が出ている順に並べると、

皐月賞 (54.0-38.6-25.1-12.4)
有馬記念(54.1-39.0-25.1-12.3)
大阪杯 (54.9-39.7-25.0-12.2)
ダービー(54.9-39.7-25.4-12.6)
秋天  (55.1-39.2-24.8-12.4)

南W(5F)で速い時計が出ている順に並べると、

皐月賞 (658-515-384-127)
大阪杯 (660-514-373-112)
ダービー(663-512-383-119)
有馬記念(679-529-382-118)
秋天  (691-528-378-113)

南W(3F)で速い時計が出ている順に並べると、

大阪杯 (372-116)
秋天  (378-113)
有馬記念(380-114)
ダービー(383-119)
皐月賞 (384-127)

偶然かもしれないが、
ほぼ時系列に沿って、だんだん時計が速くなっている。
もしかするとこの馬の成長の証はここに現れているのかもしれない。


こうしてみてくると、
・量     =過去最高レベル
・質(時計) =過去1,2を争うレベル
さらに、
見ようによっては(南W3F時計)、日に日に成長しているようにも見える。


ということで、
談話・見た目・感触などの定性情報を抜きにして、
完全に数字で比較できる定量情報だけを頼りに考えれば、
今回は、過去最高か、それに近いデキにある
と考えられる。




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